ホーム » 最近の投稿 » 11インチiPad Pro (M4チップ搭載) ベンチマーク徹底検証

11インチiPad Pro (M4チップ搭載) ベンチマーク徹底検証

11インチiPad Pro (M4チップ搭載)

2024年5月に発表された11インチiPad Pro (M4チップ搭載)。Appleシリコンの最新チップであるM4を搭載し、前世代のM2チップ搭載モデルからどれほどの性能向上が見られるのか、多くのユーザーが注目しています。本稿では、11インチiPad Pro (M4チップ搭載)のベンチマーク結果を詳細に分析し、その実力を徹底的に検証します。

M4チップのバリエーション

iPad Pro (M4チップ搭載) には、ストレージ容量によって異なるM4チップが搭載されています 1。1TBと2TBモデルには、10コアCPUと16GBのRAMを搭載したM4チップが、256GBと512GBモデルには、9コアCPUと8GBのRAMを搭載したM4チップが搭載されています。

デザインとディスプレイ

M4搭載iPad Proは、iPadシリーズで初めて有機ELディスプレイを採用しました 1。有機ELディスプレイは、液晶ディスプレイと比べて黒色がより深く表現され、コントラスト比が高いため、より鮮明でリアルな映像を楽しむことができます。また、M4搭載iPad Proは、11インチモデルで5.3mm、13インチモデルで5.1mmと、iPad史上最薄の設計になっています 1。ベゼル幅も8mmと狭く、スタイリッシュなデザインに仕上がっています。

CPUベンチマーク

CPUの性能を測るベンチマーク結果を見てみると、M4チップの実力が際立っています。Geekbench 6のスコアでは、シングルコアで3736ポイント、マルチコアで1万4667ポイントを記録しています 1

ベンチマーク11インチiPad Pro (M4)11インチiPad Pro (M2)11インチiPad Pro (M1)
Geekbench 6 シングルコア3736 12534 12265 1
Geekbench 6 マルチコア14667 19622 18160 1

シングルコアのスコア3736ポイントは、M2モデルの2534ポイントと比べて約48%、M1モデルの2265ポイントと比べて約65%も高い数値です。マルチコアのスコアも同様に、M2モデルと比べて約52%、M1モデルと比べて約80%も向上しています。このことから、M4チップはシングルスレッド性能、マルチスレッド性能ともに、前世代のチップから大幅な進化を遂げていることがわかります。

GPUベンチマーク

GPUの性能は、グラフィック処理能力を測る指標となります。Geekbench 6のMetalスコアでは、11インチiPad Pro (M4チップ搭載)は5万3211ポイントを記録しています 1

ベンチマーク11インチiPad Pro (M4)11インチiPad Pro (M2)11インチiPad Pro (M1)
Geekbench 6 Metal53211 145135 132105 1

このスコアは、M2モデルの4万5135ポイントと比べて約18%、M1モデルの3万2105ポイントと比べて約66%も高い数値です。

Neural Engine Performance

M4チップは、Apple史上最もパワフルなNeural Engineを搭載しています 2。毎秒38兆回という驚異的な演算処理能力を持ち、A11 Bionicに搭載された初代Neural Engineと比較して60倍も高速です。このNeural Engineの強化により、機械学習タスクやAIを活用したアプリケーションのパフォーマンスが大幅に向上しています。

Antutu Benchmark Results

Antutu BenchmarkでもM4チップ搭載iPad Proの性能を測定した結果、総合スコアは263万8653ポイントを記録しました 1。これは、前世代のM2搭載iPad Pro 12.9インチモデルの213万3398ポイント、11インチモデルの194万378ポイントと比較して、20%以上のスコア向上となっています 1

性能向上について

前世代のiPad Proモデルと比較すると、M4チップ搭載モデルはCPU性能、GPU性能ともに大幅に向上しています 1。Geekbench 6のCPUベンチマークでは、シングルコアで46.8%、マルチコアで50%の性能向上 3 が見られ、GPU性能も17.2%向上 3 しています。この性能向上は、アプリの起動速度、処理速度、グラフィック描画能力など、あらゆる面でユーザーエクスペリエンスを向上させるでしょう。特に、M1チップ搭載モデル以前のiPad Proからの買い替えを検討しているユーザーにとっては、M4チップ搭載モデルは劇的な進化を感じられるはずです。

ストレージ性能

ストレージ性能については、詳細なベンチマーク結果を見つけることができませんでした。しかし、11インチiPad Pro (M4チップ搭載)は、最大1TBの大容量ストレージを選択可能であり 1、膨大な量の動画や写真、ドキュメントなどを保存することができます。また、M4チップの処理能力向上により、アプリの起動やファイルの読み込み速度も高速化されていると考えられます 4

他のiPadモデルとの比較

同じM4チップを搭載した12.9インチiPad Proと比較すると、13インチモデルの方がわずかにGPU性能が高いという結果が出ています 1。これは、ディスプレイサイズの違いによるものと考えられます。

11インチiPad Pro (M4チップ搭載) が適したユーザー

11インチiPad Pro (M4チップ搭載) は、その高い処理能力と携帯性を活かして、様々なユーザーにメリットをもたらします。

  • クリエイティブな作業をするユーザー: 高性能なCPUとGPUにより、動画編集、画像処理、音楽制作など、クリエイティブな作業を快適に行うことができます 1
  • ゲームをするユーザー: GPU性能の向上により、高画質・高フレームレートのゲームをスムーズにプレイすることができます 5
  • ビジネスパーソン: 大容量ストレージと高速な処理能力により、ビジネスシーンで必要な資料作成やプレゼンテーションを効率的に行うことができます。
  • 学生: ノート代わりとして、あるいはオンライン授業の受講など、学習用途にも最適です。

ベンチマークの結果から、11インチiPad Pro (M4チップ搭載) は、パワーと携帯性を兼ね備えた、まさにプロフェッショナルのためのデバイスと言えるでしょう。

結論

11インチiPad Pro (M4チップ搭載) は、M4チップの搭載により、前世代モデルからCPU性能、GPU性能、Neural Engine性能など、あらゆる面で大幅な性能向上を実現しました。Antutu Benchmarkの結果も、その高いパフォーマンスを裏付けています。クリエイティブな作業からゲームまで、あらゆる用途で快適な操作性と高いパフォーマンスを提供し、様々なユーザーのニーズに応えることができるでしょう。特に、M1チップ搭載モデル以前のiPad Proからの買い替えを検討しているユーザーにとっては、M4チップ搭載モデルは劇的な進化を感じられるはずです。

引用文献

1. M4チップを搭載して前世代から大きく性能が進化したiPad Pro(2024)でベンチマークを回してみた, 2月 23, 2025にアクセス、 https://gigazine.net/news/20240515-apple-ipad-pro-2024-benchmark/

2. Apple、M4チップを発表, 2月 23, 2025にアクセス、 https://www.apple.com/jp/newsroom/2024/05/apple-introduces-m4-chip/

3. レビュー】M4搭載のiPad Proはスペックも価格も圧倒的! (1/3) – ASCII.jp, 2月 23, 2025にアクセス、 https://ascii.jp/elem/000/004/198/4198384/

4. 新型iPad Proは史上最高峰だけど「何でもできる」わけではない | ギズモード・ジャパン, 2月 23, 2025にアクセス、 https://www.gizmodo.jp/2024/05/ipad-pro-m4-review-peformance-battery-life.html

5. ハイエンドチップ搭載で10万円切り! ゲーム向けのタブレットは買いなのか?(家電批評), 2月 23, 2025にアクセス、 https://360life.shinyusha.co.jp/articles/-/50952

上部へスクロール