AMD Ryzen 5 7520U ベンチマークまとめ

CPU-AMD-Ryzen CPU・SoC

1. はじめに

1.1. レポートの目的と構成

本レポートは、AMD Ryzen 5 7520Uモバイルプロセッサーの性能特性について、主に日本語のウェブサイトから収集した情報に基づき、詳細な分析を行うことを目的とする。技術仕様の解説から始め、主要なベンチマークソフトを用いた性能測定結果、競合プロセッサーとの比較分析、そして実際のユーザーレビューに基づく実使用感の評価を経て、総合的な性能分析と結論を提示する。この分析を通じて、Ryzen 5 7520Uの強み、弱み、そして最適な用途を明確にすることを試みる。

1.2. AMD Ryzen 5 7520Uの市場ポジショニング

AMD Ryzen 5 7520Uは、AMDのRyzen 7020シリーズ(開発コードネーム: Mendocino)に属するモバイルプロセッサーである 1。このシリーズは、主にエントリークラス、すなわち低価格帯の薄型軽量ノートPC市場をターゲットとして設計されている 3。製造プロセスにはTSMCの6nm FinFET技術を採用し、電力効率を重視している点が特徴である 3。一方で、CPUコアアーキテクチャには、コストを抑制するために旧世代にあたる「Zen 2」を採用している 1。この組み合わせにより、手頃な価格で良好なバッテリー持続時間を持つノートPCの実現を目指しているプロセッサーと位置づけられる。

2. AMD Ryzen 5 7520U:技術仕様の詳解

2.1. コアアーキテクチャと基本スペック

AMD Ryzen 5 7520Uの根幹を成すのは、CPUコアアーキテクチャと製造プロセスである。CPUコアには、Ryzen 4000モバイルシリーズなどで広く採用され、実績のある「Zen 2」アーキテクチャが用いられている 1。これは最新世代のZen 4アーキテクチャと比較すると、クロックあたりの命令実行数(IPC: Instructions Per Clock)では劣るものの、成熟した技術であるため製造コストを抑える効果がある。このコスト抑制は、エントリークラス市場向けの価格設定を実現する上で重要な要素となっている。

注目すべきは、旧世代アーキテクチャを採用しつつも、製造プロセスにはより微細化されたTSMC 6nm FinFETプロセスを利用している点である 2。一般的に、プロセスの微細化はトランジスタ密度を高め、リーク電流を低減させる効果がある。これにより、同じ動作周波数であればより低い電圧で動作可能となり、結果として電力効率の向上が期待できる。実際に、Ryzen 5 7520U搭載ノートPCのレビューでは優れたバッテリー持続時間が報告されており 9、この6nmプロセス採用が電力効率の改善に寄与していると考えられる。

コア構成は、4コア8スレッドとなっている 3。これは同時マルチスレッディング(SMT)に対応していることを意味し、各コアが同時に2つのスレッドを処理できるため、エントリークラスのプロセッサーとしては良好なマルチタスク性能を発揮することが期待される。

クロック速度は、ベースクロックが2.8 GHz、最大ブーストクロックが4.3 GHzに設定されている 3。最大4.3 GHzというブーストクロックは比較的高く、短時間で完了するような高負荷処理に対して、一時的に高いパフォーマンスを発揮できるように設計されている。

キャッシュ構成は、L1キャッシュが合計256KB(各コアに32KBの命令キャッシュと32KBのデータキャッシュ)、L2キャッシュが合計2MB(各コアに512KB)、そしてコア間で共有されるL3キャッシュが4MBとなっている 2。特にL3キャッシュの4MBという容量は、メインストリーム以上のCPU(例えば、競合となるIntel Core i3-1215Uは10MB、上位のRyzen 5 7530Uは16MB)と比較すると少ない 13。L3キャッシュは、CPUコアが頻繁にアクセスするデータを保持し、メインメモリへのアクセスを減らすことで処理速度を向上させる役割を持つ。この容量が少ないと、キャッシュにデータが存在しない「キャッシュミス」が発生しやすくなり、メインメモリへのアクセスが増加するため、特にキャッシュヒット率が性能に大きく影響するようなタスク(一部のゲームや大規模なデータ処理など)においては、性能のボトルネックとなる可能性がある。これは、コストとダイサイズを抑える必要があるエントリークラス向けCPUとしての設計判断を反映したものと言えるだろう。

TDP(Thermal Design Power:熱設計電力)は、デフォルトで15Wに設定されている 3。一部の資料では8Wから15Wの範囲で動作するとも記載されており 2、これは薄型軽量ノートPCで一般的に採用される電力枠である。

2.2. 内蔵グラフィックス:AMD Radeon 610M 仕様

Ryzen 5 7520Uに統合されているグラフィックス機能(iGPU)は、AMD Radeon™ 610Mと名付けられている 3。その基本仕様を見ると、グラフィックスコア(Compute Unit, CU)の数はわずか2基であり、グラフィックス周波数は最大1900 MHz(1.9 GHz)となっている 2

アーキテクチャについては、Mendocino世代のiGPUは一般的にRDNA 2ベースであるとされることが多いが、AMDの公式仕様 3 などからは直接的な言及は見当たらない。仮にRDNA 2アーキテクチャに基づいていたとしても、2 CUというコア数は、Ryzen 5000シリーズ以降の他のモバイルRyzenプロセッサー(Vegaアーキテクチャや、より多くのCUを持つRDNA 2/3ベースのiGPU、例えばRadeon 660M/680M/780Mなどが6 CU以上を搭載するのが一般的)と比較して極端に少ない。

機能面では、最新のディスプレイ出力規格に対応しており、DisplayPort 1.4およびHDMI 2.1出力をサポートする 3。これにより、最大で4台の外部ディスプレイへの同時出力が可能である 3。また、可変リフレッシュレート技術であるAMD FreeSync™や、ワイヤレスディスプレイ技術Miracastにも対応している 3。著作権保護技術であるHDCPもバージョン2.3に対応している 3

これらの仕様から、Radeon 610Mは、4K解像度を含む高解像度ディスプレイへの出力やマルチモニター環境の構築、動画再生といった日常的なデスクトップ表示やマルチメディア用途には十分な機能を持っていることがわかる。しかし、グラフィックスコア数が非常に少ないため、3Dグラフィックスを駆使するような処理能力は極めて限定的であると言わざるを得ない。レビューサイトでも「軽いゲーム向け」4 と評価されるか、あるいはより厳しく「ソリティア以外のエンターテイメントには向かない」10 と評されるなど、その性能の低さが示唆されている。これは、Ryzen 5 7520UがCPU性能と電力効率を優先したエントリークラス向けのプロセッサーであり、iGPUはその補助的な役割に留まることを示している。

2.3. プラットフォーム:メモリと接続性

Ryzen 5 7520Uがサポートするメモリは、LPDDR5規格である 3。これは、従来のLPDDR4Xと比較して、より高速なデータ転送速度と低消費電力を実現するメモリ技術である。最大メモリ速度は、2x1R構成時にLPDDR5-5500とされている 3。LPDDR5の採用は、システム全体の応答性向上に貢献するだけでなく、特に内蔵グラフィックス性能にとって重要である。なぜなら、iGPUは専用のビデオメモリを持たず、メインメモリの一部をVRAMとして共有するため、メインメモリの帯域幅がグラフィックス性能に直接的な影響を与えるからである。メモリはデュアルチャネル構成に対応している 8

ただし、サポートされる最大メモリ容量は16GBに制限されている 3。エントリークラスのノートPCでは8GBメモリが主流であり、16GBは比較的大容量と言えるが 4、より多くのメモリを必要とする専門的な作業やヘビーなマルチタスクを行うユーザーにとっては、この16GBという上限が制約となる可能性がある。32GB以上の構成は選択できないことを意味する。

ストレージ接続などに用いられるPCI Expressインターフェースは、PCIe® 3.0に対応している 2。CPUから直接利用可能なネイティブPCIeレーン数は4レーン(x4)である 2。最新のプラットフォームではPCIe 4.0やPCIe 5.0の採用が進んでいることを考えると、これは一世代前の規格となる。PCIe 3.0 x4の理論上の最大転送速度は約4GB/sであり、PCIe 4.0 x4(約8GB/s)の半分にとどまる。そのため、最新の高速なPCIe 4.0対応NVMe SSDを搭載した場合でも、そのSSDが持つ本来の最高性能を引き出すことはできない。実際に、Ryzen 5 7520U搭載ノートPCのレビューにおいて、NVMe SSDのシーケンシャルリード速度が1775MB/s、ライト速度が1007MB/sと報告されている例があり 5、これはPCIe 3.0 x4の理論値よりも低い(PCIe 3.0 x2に近いか、SSD自体の性能限界の可能性もある)。とはいえ、エントリークラスのノートPCにおける一般的な用途では、PCIe 3.0接続のSSDでも十分に高速な体感速度が得られることが多い。この仕様も、プロセッサーのターゲット市場とコストを考慮した結果と言えるだろう。

USBポートに関しては、CPUネイティブでUSB 3.2 Gen 2 (10Gbps) を1ポート、USB 3.2 Gen 1 (5Gbps) を1ポート、そしてUSB 2.0 (480Mbps) を3ポートサポートしている 3。また、USB Type-Cポート経由でのDisplayPort出力(Alternate Mode)にも対応しており 3、柔軟なディスプレイ接続が可能となっている。

表1: AMD Ryzen 5 7520U 主要技術仕様

Feature (項目)Specification (仕様)Source (出典)
アーキテクチャZen 21
製造プロセスTSMC 6nm FinFET2
コア/スレッド4コア / 8スレッド (SMT対応)3
ベースクロック2.8 GHz3
最大ブーストクロック最大 4.3 GHz3
L1キャッシュ256 KB (コアあたり64KB)3
L2キャッシュ2 MB (コアあたり512KB)3
L3キャッシュ4 MB (共有)2
デフォルトTDP15W3
内蔵グラフィックスAMD Radeon™ 610M2
GPUコア数2 CU2
GPU周波数最大 1900 MHz2
対応メモリLPDDR53
最大メモリ容量16 GB3
最大メモリ速度LPDDR5-5500 (2x1R)3
PCIeバージョンPCIe® 3.02
PCIeレーン数 (利用可能)42
発表日2022年9月20日2

3. ベンチマークによる性能測定

プロセッサーの性能を客観的に評価するため、広く利用されているベンチマークソフトウェアのスコアを分析する。ここでは、CPUの総合性能、マルチコア性能、シングルコア性能、そして内蔵グラフィックス性能に分けて測定結果を見ていく。

3.1. CPU総合性能

CPU全体の総合的な処理能力を示す指標として、PassMark CPU MarkとPCMark 10のスコアを確認する。

PassMark CPU MarkのマルチスレッドテストにおけるRyzen 5 7520Uの平均スコアは、約9149 11 または9170 23 と報告されている。これは、複数のコアとスレッドを同時に使用した場合の総合的な演算能力を示すものである。シングルスレッド性能に特化したPassMark Single Thread Ratingでは、平均スコアは約2443 11 または2452 23 となっている。

一方、PCMark 10は、Webブラウジング、ビデオ会議、オフィスアプリケーションの利用、簡単なコンテンツ作成といった、より日常的なPC作業をシミュレートし、システム全体の応答性や快適さを測定するベンチマークである。Ryzen 5 7520Uを搭載したDell Inspiron 15 (3535) の実機レビューでは、PCMark 10の総合スコアが4000点台であったと報告されている 10。これは、基本的な生産性タスクをこなせるレベルではあるものの、近年の標準的なノートPCが示すスコア(5000点~7000点程度)と比較すると低い水準にある。同様に、HP 15-fcのレビューでも、PCMark 10のテスト項目の中で、特にコンテンツ制作関連のスコアが目標値を下回ったとされている 25

PassMarkのスコアがエントリークラスとしては健闘しているように見えるのに対し、PCMark 10のスコアが伸び悩む傾向が見られる。この背景には、PCMark 10が純粋なCPU演算能力だけでなく、ストレージアクセス速度やメモリ性能など、システム全体のバランスの影響を受けやすいという特性がある。特に、Dell Inspiron 15 (3535) のレビューでは、ストレージ(SSD)のスループットが遅いことが指摘されており 10、これがPCMark 10のスコアを押し下げる一因となっている可能性がある。したがって、Ryzen 5 7520Uは一定のCPU演算能力を持つものの、実際のアプリケーション動作を想定した場合には、特に低価格帯のノートPCに搭載される際に組み合わせられる周辺コンポーネント(ストレージなど)の性能によっては、上位CPU搭載機ほどの総合的な快適さは得られない可能性が示唆される。

3.2. CPUマルチコア性能

複数のコアを同時に活用する処理、例えば3Dレンダリングや動画エンコード、複数のアプリケーションの同時実行などにおける性能を評価するため、マルチコアベンチマークのスコアを見る。

3Dレンダリング性能を測定するCinebenchでは、Ryzen 5 7520UはR23のマルチコアテストで平均約5149ポイントのスコアを記録している 2。Lenovo V14 Gen 4の実機テストでは、パフォーマンス設定を「エクストリーム・パフォーマンス」にした場合に5090ポイントという結果であった 26。旧バージョンのCinebench R20のマルチコアテストでは、平均スコアは約1633ポイント(測定範囲: 1281~1984ポイント)と報告されている 2

より多様な実アプリケーションに近い処理をシミュレートするGeekbenchでは、バージョン6のマルチコアテストで平均スコアが約4219 14 または4253 2 となっている。ただし、Geekbench Browserに集計されたユーザー提出スコアの平均値は3748とやや低い値も見られる 28。旧バージョンのGeekbench 5.5では、マルチコアの平均スコアは約3821ポイントであった 2

CPUの基本情報表示ツールとして知られるCPU-Zにもベンチマーク機能が搭載されており、ある環境でのマルチスレッドテストでは2030というスコアが記録されている 8

これらのマルチコア性能スコアを他のプロセッサーと比較すると、興味深い傾向が見えてくる。Ryzen 5 7520Uのマルチコア性能は、旧世代のIntel Core i7モバイルプロセッサー(例えばCore i7-1165G7のCinebench R23マルチコアスコアは約5000ポイント前後)や、同世代のIntel Core i3(例えばCore i3-1215UのCinebench R23マルチコアスコアは約6000ポイント前後)と比較して、ベンチマークによっては同等か、あるいはわずかに上回る場合もあることが示唆されている 2。特に、Lenovo V14 Gen 4のレビューでは、マルチコアスコアがCore i7-1165G7よりも高いと評価されている 26。これは、Ryzen 5 7520Uが持つ4コア8スレッド構成が、コア数の少ない競合(例えばCore i3-1215Uは高性能なPコア2基+効率重視のEコア4基=合計6コア8スレッドだが、Eコアの個々の性能は低い)に対して、純粋なマルチスレッド処理能力が求められる場面で有利に働くことがあるためと考えられる。

しかしながら、より新しいアーキテクチャを採用し、より多くのコアを持つプロセッサーと比較すると、その差は歴然である。例えば、同じRyzen 7000シリーズでも、Zen 3アーキテクチャを採用する6コア12スレッドのRyzen 5 7530Uと比較すると、Ryzen 5 7520Uのマルチコア性能は大幅に劣る 14。Cinebench R23マルチコアスコアで比較すると、7530Uが約8418ポイントであるのに対し、7520Uは約5149ポイントであり、Geekbench 6マルチコアスコアでも7530Uが約6856ポイント、7520Uが約4219ポイントと、いずれも60%以上の性能差が見られる 14。これは、旧世代のZen 2アーキテクチャと最新世代のZen 3アーキテクチャのIPC(クロックあたりの性能)の違い、そしてコア数の差(4コア対6コア)が明確に性能差として現れた結果である。

3.3. CPUシングルコア性能

OSの基本的な応答性や、多くの日常的なアプリケーション(特に古いソフトウェア)の動作速度に影響を与えるシングルコア性能について、ベンチマークスコアを確認する。

Cinebench R23のシングルコアテストでは、Ryzen 5 7520Uの平均スコアは約1171ポイントとなっている 2。実機レビューでも、Lenovo V14 Gen 4で1154~1162ポイント 26、IdeaPad Slim 170で1169ポイント 7 と、ほぼ同等の結果が報告されている。Cinebench R20のシングルコアテストでは平均約350.5ポイント(範囲: 250~451)2、Cinebench R15では平均約168.8ポイント 2 である。

Geekbench 6のシングルコアテストでは、平均スコアが約1270 14 または1338 2 と報告されている。Geekbench Browserの集計値では1188 28、HP 15 (15-fc0000) のレビューでは1424 29 という結果も見られ、テスト環境によるばらつきが示唆される。旧バージョンのGeekbench 5.5では、シングルコアの平均スコアは約1066ポイントであった 2

PassMarkのSingle Thread Ratingでは、平均スコアは約2443 11 または2452 23 となっている。CPU-Zのシングルスレッドテストでは、ある環境で406というスコアが記録されている 8

これらのシングルコア性能スコアは、多くの実機レビューにおいて「低い」と評価されているのが実情である 7。この主な原因は、Ryzen 5 7520Uが採用するZen 2アーキテクチャのIPC(クロックあたりの性能)が、最新世代のCPUアーキテクチャと比較して低いことにある。特に、Intelの第12世代以降のCore i3プロセッサー(高性能なPコアを搭載)と比較した場合、その性能差は顕著である。例えば、Geekbench 6のシングルコアスコアで比較すると、Core i3-1215U(スコア2184)はRyzen 5 7520U(スコア1270)よりも約72%高速であり 30、PassMarkのシングルスレッドスコアでは、Core i3-1315U(スコア3448)がRyzen 5 7520U(スコア2452)よりも約41%高速であると報告されている 24。同じAMDのプロセッサーと比較しても、Zen 3アーキテクチャを採用するRyzen 5 7530U(Geekbench 6シングルコアスコア1934)は、Ryzen 5 7520U(同1270)よりも約52%高速である 14

これらの比較から、Ryzen 5 7520Uのシングルコア性能は、現代のモバイルプロセッサーの基準で見るとエントリーレベルの中でも下位に位置することがわかる。この低いシングルコア性能は、OSの起動時間、アプリケーションの起動速度、ウェブページの読み込み速度、ユーザーインターフェースの反応速度など、ユーザーが直接的に体感する「キビキビ感」に影響を与える可能性がある。

表2: AMD Ryzen 5 7520U 主要ベンチマークスコア

Benchmark (ベンチマーク)Score Type (スコア種別)Average Score (平均スコア)Source(s) (出典)
PassMark CPU MarkMulti-Thread9149 – 917011
PassMarkSingle Thread2443 – 245211
Cinebench R23Multi Core~51492
Cinebench R23Single Core~11712
Cinebench R20Multi Core~16332
Cinebench R20Single Core~350.52
Geekbench 6Multi-Core3748 – 42532
Geekbench 6Single-Core1188 – 14242
Geekbench 5.5Multi-Core~38212
Geekbench 5.5Single-Core~10662
PCMark 10Overall~4000+ (機種による)10

3.4. 内蔵グラフィックス (Radeon 610M) 性能

Ryzen 5 7520Uに統合されているAMD Radeon 610Mグラフィックスの3D描画性能を、3DMarkベンチマークスコアと、報告されているゲームの動作状況から評価する。

3DMarkのスコアを見ると、Radeon 610Mの性能は非常に限定的であることがわかる。DirectX 12ベースのテストであるTime SpyのGraphics Score(グラフィックス性能のみを評価するスコア)は、平均で537ポイント(測定範囲: 517~554ポイント)と報告されている 31。モバイルデバイス向けのクロスプラットフォームベンチマークであるWild Life Extreme (Unlimited Score) では平均1041ポイント 31、最新のDirectX 12 Ultimate対応テストの軽量版であるSteel Nomad Light (Unlimited Score) では、HP 15での測定結果として493ポイントが記録されている 31。参考として、CPU性能の影響も大きいPhysics Scoreではあるが、旧世代のDirectX 11テストであるFire StrikeのPhysics Scoreは11558ポイントであった 2。統合GPU向けのDirectX 12テストであるNight Raid 32 のスコアは、提供された情報からは確認できなかった。

これらの3DMarkスコアは、現代の標準的な統合グラフィックスと比較しても極めて低い水準にある。例えば、Intelの第11世代以降のCoreプロセッサーに搭載されるIntel Iris Xe Graphics (80 EU構成) のTime Spy Graphics Scoreが約1500~1800ポイント、AMD自身のより高性能な統合グラフィックスであるRadeon 680Mが約2500~2800ポイントであることを考えると、Radeon 610Mのスコアがいかに低いかが理解できるだろう。エントリークラスのディスクリートGPU(専用グラフィックスカード)であるNVIDIA GeForce MXシリーズなどにも遠く及ばない。この性能の低さは、Radeon 610Mがわずか2基のグラフィックスコア(CU)しか搭載していないことに起因する 2

ゲーム性能に関しても、具体的なフレームレートを測定した日本語のレビューは、提供された情報の中では見つけることが困難であった。しかし、複数のレビューサイトでは一貫して「軽いゲーム向け」4 と言及されているか、あるいは「(基本的なゲームである)ソリティア以外のエンターテイメントには向かない」10 といった厳しい評価が下されている。

結論として、AMD Radeon 610Mの3Dグラフィックス性能は非常に低く、現代的な3Dゲームをプレイすることは極めて困難である。ターゲットとなるのは、ウェブブラウザ上で動作するカジュアルゲームや、非常に古い、あるいはグラフィックス負荷が極めて低い2Dゲームなどに限定されると考えられる。高画質な動画再生支援機能は備えているものの、ゲーミング性能を期待することはできない。

4. 競合プロセッサーとの比較分析

Ryzen 5 7520Uの性能特性をより深く理解するため、市場で競合となる主要なプロセッサーと比較分析を行う。比較対象として、IntelのCore i3プロセッサー、他のAMD Ryzenモバイルプロセッサー、その他のエントリークラスCPUを取り上げる。

4.1. 対 Intel Core i3 プロセッサー

IntelのCore i3シリーズは、エントリークラスのノートPC市場におけるRyzen 5 7520Uの主要な競合相手となる。ここでは、メインストリーム向けのUシリーズ(第12/13世代)と、より低消費電力なNシリーズに分けて比較する。

Core i3 (第12/13世代 Uシリーズ – 例: i3-1215U, i3-1315U):

これらのプロセッサーは、高性能なPコア(Performance-core)と高効率なEコア(Efficient-core)を組み合わせたハイブリッドアーキテクチャを採用している(i3-1215U/1315Uは2 P-core + 4 E-core構成)。

  • シングルコア性能: Pコアの存在により、Core i3 UシリーズはRyzen 5 7520U(Zen 2アーキテクチャ)をシングルコア性能で大幅に上回る傾向がある 24。Geekbench 6シングルコアスコアでは、i3-1215Uが7520Uより約72%高速 30、PassMarkシングルスレッドスコアでは、i3-1315Uが7520Uより約41%高速というデータが存在する 24
  • マルチコア性能: ベンチマークの種類によって結果が異なる場合がある。PassMarkマルチコアスコアでは、i3-1315Uが7520Uよりも約29%高速である 24。しかし、Cinebench R23マルチコアスコアでは、i3-1215U(約6000ポイント)に対して7520U(約5149ポイント)が下回る傾向が見られる 2。これは、Core i3 UシリーズのEコアの性能や、テストにおけるPコアとEコアの使われ方によってスコアが変動するためと考えられる。7520Uの4コア8スレッド構成は、純粋なマルチスレッド性能では健闘する場面もある。
  • 内蔵グラフィックス: Core i3 Uシリーズに搭載されるIntel UHD Graphics(Alder Lake/Raptor Lake世代)も性能は高くないが、実行ユニット(EU)数によってはRadeon 610Mと同等か、わずかに上回る可能性も考えられる(詳細な比較には追加のベンチマークデータが必要)。

Core i3 (Nシリーズ – 例: i3-N305):

こちらは、高効率なEコア(Gracemontアーキテクチャ)のみで構成されるプロセッサーである(i3-N305は8コア8スレッド)。

  • シングルコア性能: Eコアのみのi3-N305と比較した場合、Zen 2アーキテクチャのPコアを持つRyzen 5 7520Uの方がシングルコア性能で有利な場合がある。PassMarkの比較では、7520Uがi3-N305より約12%高速とされている 35。ただし、Geekbench 6シングルコアスコアでは、i3-N305(スコア1339)が7520U(スコア1270)をわずかに上回るというデータもある 36
  • マルチコア性能: i3-N305は8つのEコアを搭載しているため、4コア8スレッドのRyzen 5 7520Uに対して、マルチコア性能では有利になる場面が多い。PassMarkマルチコアスコアではi3-N305が7520Uより約7%高速 35、Cinebench R23マルチコアスコアではi3-N305(約6800ポイント)が7520U(約5149ポイント)を上回る傾向がある 37。Geekbench 6マルチコアスコアでもi3-N305(約4700ポイント)が7520U(約4219ポイント)を上回るデータが見られる 36
  • TDP: i3-N305のTDPは最大15Wであり、Ryzen 5 7520UのデフォルトTDPと同等である 37。ただし、i3-N305にはより低消費電力な7W版(i3-N300)も存在する 37

これらの比較から、Ryzen 5 7520Uは、Intelのメインストリーム向けCore i3 Uシリーズに対してシングルコア性能で明確に劣るものの、マルチコア性能ではベンチマークによって健闘する場合があることがわかる。一方、効率コアのみで構成されるCore i3 Nシリーズ(特にi3-N305)と比較すると、シングルコア性能ではやや有利な場合もあるが、マルチコア性能ではコア数の差から不利になることが多い。Ryzen 5 7520Uは、Intelのラインナップの中では、NシリーズとUシリーズの中間に位置するような性能特性を持ち、特に優れたバッテリー持続時間で差別化を図っていると言えるだろう。ユーザーがシングルコアの応答性を重視するか、マルチコア処理能力を重視するか、あるいは電力効率とバッテリー寿命を最優先するかによって、最適な選択肢は異なってくる。

表3: Ryzen 5 7520U vs. Intel Core i3 (第12/13世代 U & Nシリーズ) ベンチマーク比較

CPU ModelArchitectureCores/ThreadsTDP (W)Cinebench R23 (Single/Multi)Geekbench 6 (Single/Multi)PassMark (Single/Multi)
Ryzen 5 7520UZen 24C / 8T15W~1171 / ~5149~1270 / ~4219~2452 / ~9170
Core i3-1215UAlder Lake (P+E)2P+4E / 8T15W~1650 / ~6000 (参考値)~2184 / ~5500 (参考値)~3255 / ~11000 (参考値)
Core i3-1315URaptor Lake (P+E)2P+4E / 8T15W~1700 / ~6500 (参考値)~2250 / ~6000 (参考値)~3448 / ~11835
Core i3-N305Alder Lake-N (E)8E / 8T15W~1000 / ~6800 (参考値)~1339 / ~4700 (参考値)~2149 / ~9993

注: Core i3の参考値は、提供されたSnippetや公開されている一般的なベンチマークデータベースに基づく概算値であり、テスト環境によって変動します。出典: 14

4.2. 対 AMD Ryzen モバイルプロセッサー

AMD自身のモバイルプロセッサーラインナップ内でのRyzen 5 7520Uの位置づけを確認する。AMDのモバイル向けRyzen 7000シリーズは、命名規則が複雑であり、同じシリーズ名でもアーキテクチャ(Zen世代)や性能が大きく異なる点に注意が必要である。

  • Ryzen 3 7320U: Ryzen 5 7520Uと同じMendocino世代(Zen 2、6nm)の下位モデル。コア/スレッド数は同じ4コア8スレッドだが、クロック速度が低い(ベース2.4GHz/ブースト4.1GHz)31。当然ながら、性能はRyzen 5 7520Uよりも低い 31
  • Ryzen 5 7530U: Barcelo-R世代(Zen 3アーキテクチャ、7nmプロセス)のプロセッサー 14。6コア12スレッド構成であり、アーキテクチャの世代も新しいため、シングルコア・マルチコア性能ともにRyzen 5 7520Uを大幅に上回る 14。Geekbench 6の比較では、シングルコアで約52%、マルチコアで約63%高速という結果が出ている 14
  • Ryzen 3 5425U: Barcelo世代(Zen 3アーキテクチャ、7nmプロセス)のプロセッサー。4コア8スレッド構成。アーキテクチャが新しいZen 3であるため、IPC(クロックあたりの性能)が高い。あるレビューでは、Cinebench R23のスコアにおいて、Ryzen 5 7520UがこのRyzen 3 5425Uよりも低い結果であったと報告されている 26。これは、ナンバリングが新しい7520Uよりも、旧世代のナンバリングを持つ5425Uの方が実際のCPU性能が高い場合があることを示している。
  • Ryzen 7 5700U: Lucienne世代(Zen 2アーキテクチャ、7nmプロセス)のプロセッサー。8コア16スレッド構成。アーキテクチャはRyzen 5 7520Uと同じZen 2世代であるため、シングルコア性能は同等か、クロックによってはわずかに低い場合もあるかもしれない 7。しかし、コア数が8コア16スレッドと多いため、マルチコア性能では4コア8スレッドのRyzen 5 7520Uを明確に上回る。
  • Ryzen 5 5500U: Lucienne世代(Zen 2アーキテクチャ、7nmプロセス)のプロセッサー。6コア12スレッド構成。こちらもアーキテクチャは同じZen 2だが、コア数(6コア対4コア)とL3キャッシュ容量(8MB対4MB)の両方でRyzen 5 7520Uを上回るため、特にマルチコア性能で有利となる。

これらの比較から明らかになるのは、Ryzen 7020シリーズ(Mendocino、型番末尾が”20″)は、ナンバリングこそ7000番台と新しいものの、その性能実態は旧世代のZen 3ベースRyzen 5000シリーズ(Barcelo/Cezanne、型番末尾が”25″や”30″)のRyzen 3レベルか、場合によってはそれ以下であるということである。特にシングルコア性能においては、IPCの高いZen 3アーキテクチャに劣る傾向が顕著である。一方で、同じZen 2世代の旧Ryzenプロセッサー(Lucienne世代など)と比較した場合、より新しい6nmプロセスで製造されていることによる電力効率の向上が期待できる点がRyzen 5 7520Uの利点となる。

消費者は、Ryzen 7000シリーズのノートPCを選ぶ際に、単にシリーズ名やRyzen 3/5/7といったブランド名だけでなく、型番の末尾(”20″ = Mendocino/Zen 2, “30” = Barcelo-R/Zen 3, “35” = Rembrandt-R/Zen 3+, “40” = Phoenix/Zen 4など)を確認し、どのCPUアーキテクチャ(Zen世代)に基づいているかを把握することが、性能を正しく理解する上で非常に重要である。この複雑な命名規則は、性能誤認を招く可能性があるため注意が必要だ。

4.3. 対 その他エントリークラスCPU

Intelの超低消費電力向けプロセッサーや、旧世代のCore i5と比較することで、Ryzen 5 7520Uの性能帯をさらに明確にする。

  • Intel Processor N100/N200: これらはAlder Lake-N世代のプロセッサーで、高効率なEコア(Gracemont)のみで構成されている。N100は4コア4スレッド、N200も4コア4スレッドである。
  • CPU性能: Ryzen 5 7520Uは、N100/N200と比較して、シングルコア・マルチコア性能ともに明らかに優れている 38。例えばN100との比較では、Cinebench R23シングルコアで+26%、マルチコアで+75%、Geekbench 6シングルコアで+4%、マルチコアで+63%、PassMarkシングルスレッドで+27%、マルチコアで+68%高いスコアを示している 38。これは、7520UがSMTに対応し8スレッド処理が可能なのに対し、N100/N200は4スレッド処理であること、そしてZen 2コアのシングルスレッド性能がGracemontコアを上回るためである。
  • TDP: 一方で、N100/N200のTDPは6Wと非常に低く 37、Ryzen 5 7520UのデフォルトTDP 15Wよりも大幅に省電力である。
  • Intel Core i5 (旧世代 Uシリーズ – 例: i5-1135G7): 第11世代Coreプロセッサー(Tiger Lake)のCore i5-1135G7は、一世代前のメインストリーム向けCPUである。あるオンラインコミュニティのコメントでは、Ryzen 5 7520Uはこのi5-1135G7に近い性能だと述べられている 16。実際のベンチマークスコアを比較すると、PassMarkマルチコアスコアではi5-1135G7(約10000ポイント)が7520U(約9149ポイント)をやや上回る 2。Cinebench R23マルチコアスコアでは、両者(ともに約5000~5200ポイント)は同程度のレベルにある 2。しかし、シングルコア性能に関しては、i5-1135G7(PassMarkシングルスレッド約2600ポイント、Geekbench 6シングルコア約1800ポイント)の方が、7520U(PassMarkシングルスレッド約2450ポイント、Geekbench 6シングルコア約1300ポイント)よりも高い傾向が見られる 2

これらの比較を通じて、Ryzen 5 7520Uの性能ポジションがより明確になる。Intelの超低消費電力ラインであるN100/N200よりは明らかに高性能であり、特にマルチスレッド性能で大きなアドバンテージを持つが、その分TDPは高い。一方で、旧世代のメインストリームCore i5(第11世代)と比較すると、マルチコア性能では近いレベルにあるものの、シングルコア性能では劣る。

この結果、Ryzen 5 7520Uは、性能スペクトラムにおいて「Intel Nシリーズ以上、Intel Core i3/i5 Uシリーズ未満」というニッチな位置づけにあると言える。その中で、特に6nmプロセスとZen 2コアの組み合わせによる優れた電力効率、ひいては長いバッテリー持続時間 4 を最大の武器として、市場での存在価値を確立しているプロセッサーであると評価できる。

5. 日本国内レビューに基づく実使用評価

ベンチマークスコアだけでは見えてこない実際の使用感を把握するため、Ryzen 5 7520Uを搭載したノートPCに関する日本国内のユーザーレビューや実機レビューを分析する。

5.1. 日常作業(Web閲覧、Office利用)の応答性

Ryzen 5 7520U搭載ノートPCの日常的な作業における応答性については、評価が分かれる傾向が見られる。

肯定的な評価としては、多くのレビューで「Webブラウジング、Office系ソフト(Word、Excelなど)の利用、動画視聴といった日常的な作業には十分な処理能力がある」と述べられている 4。特に、SSDを搭載している機種では「起動が速い」「事務処理にはストレスがない」「複数タブを開いても快適に動作する」といった声が多く聞かれる 4。価格を考慮すると「十分満足できる」「コストパフォーマンスが高い」という意見が多数派を占めている 4

一方で、懸念点や否定的な評価も存在する。一部のレビューでは、全体的な動作が「少しもっさりしている」と感じられたり 42、PC起動直後は動作が遅く、安定するまでにしばらく待つ必要があるといった指摘が見られる 5。Dell Inspiron 15 (3535) のレビューでは、アプリケーションの起動や複数のアプリを切り替える際に、具体的な遅延を感じたことが報告されている 10。これは、ベンチマークテストでも確認されたシングルコア性能の低さ 7 が、実際の体感速度に影響を及ぼしている可能性を示唆している。

これらの評価の差異を考慮すると、Ryzen 5 7520Uは、ターゲットとする日常的な軽作業においては、多くのユーザーにとって「十分」あるいは「快適」と感じられるレベルの性能を提供していると言える。これは、CPU自体の性能に加えて、高速なSSDの搭載による起動やファイルアクセスの速さ、8GB以上のメモリ搭載(レビュー対象機種の多くが8GBまたは16GBを搭載 4)、そしてOSやアプリケーション側の最適化によって、CPUのボトルネックがある程度緩和されているためと考えられる。しかし、シングルコア性能が低いという特性上、瞬間的な応答性が求められる操作(例:UIの反応、タブの高速な切り替えなど)では、もたつきを感じる場面があり得る。特に、より高性能なPCからの乗り換えユーザーや、多数のアプリケーションを同時に起動するようなヘビーユーザーにとっては、物足りなさを感じる可能性があるだろう。

5.2. マルチメディア体験と軽作業の性能

日常作業以外の、マルチメディア再生や少し負荷のかかる軽作業における性能評価を見ていく。

動画視聴に関しては、フルHD(1920×1080)解像度の動画再生は問題なく行えると評価されているレビューが多い 4。ただし、搭載されているディスプレイの品質については、「価格相応」であり、色の鮮やかさやコントラスト、輝度といった点で、高画質を求める用途には不向きであるという意見が一般的である 4。視野角についても、IPSパネルではなくTNパネルを採用している機種の場合、見る角度によって色味が変わりやすいという指摘がある 4。カジュアルな動画視聴には十分だが、画質にこだわるユーザーには物足りない可能性がある。

軽めの画像編集については、評価が分かれている。「快適に動作する」という肯定的なレビューがある一方で 4、「重い処理には向かない」という意見も存在する 4。実際に、Adobe Photoshopを用いたテストでは、処理完了までに非常に長い時間がかかったという報告もある 10。簡単なトリミングやリサイズ程度なら可能かもしれないが、本格的な編集作業は困難だろう。

軽いゲームに関しても同様で、「軽いゲームなら可能」という意見もあるが 4、基本的にはゲーム用途には向いていないというのが一般的な見解である 4。これは、前述の通り、内蔵GPUであるRadeon 610Mの3Dグラフィックス性能が非常に低いことを反映している。

プログラミングについては、「ライトなプログラミング用途には対応可能」というレビューが見られる 4。簡単なコード編集や学習用途であれば問題ないかもしれない。しかし、大規模なプロジェクトのソースコードをコンパイル(ビルド)するようなCPU負荷の高い処理には、相応の時間がかかると予想される 43

これらの評価を総合すると、Ryzen 5 7520Uは、動画再生のようなマルチメディアコンテンツの消費は問題なくこなせるレベルにある。しかし、画像・動画編集といったコンテンツ作成や、ゲームプレイといったエンターテイメント性能については、期待できない。これは、CPU性能(特にシングルコア性能)と内蔵GPU性能の両方が、これらのタスクに対して十分なレベルに達していないためである。プロセッサーのターゲットユーザー層(事務作業、Web閲覧、動画視聴が主目的)のニーズには合致しているが、それ以上の用途を想定しているユーザーにとっては力不足となる可能性が高い。

5.3. バッテリー持続時間の実績評価

Ryzen 5 7520U搭載ノートPCの評価において、特に際立っているのがバッテリー持続時間に関するポジティブな報告である。

複数の実機レビューで、非常に良好なバッテリー性能が確認されている。例えば、富士通 LIFEBOOK WMA/J1を用いたテストでは、PCMark 10のGaming Battery Life(ゲームプレイをシミュレートした負荷テスト)において、ディスプレイ輝度40%設定で15時間42分という驚異的な駆動時間を記録したと報告されている 9。ASUS Vivobook Go 15のレビューでは、一般的な軽作業(ブラウジング、文書作成など)で6時間から8時間程度のバッテリー持ちであると評価されている 4。Dell Inspiron 15 (3535) のレビューでは、ローカルに保存された720p動画の連続再生テスト(輝度50%、音量100%、Wi-Fiオフ)で16時間22分という結果が得られている 10。HP 15の製品ページでは、最大10時間のバッテリーライフが謳われている 44

これらの結果は、Ryzen 5 7520U搭載ノートPCが、そのTDPクラス(15W)において、非常に優れたバッテリー持続時間を実現する傾向があることを示している。この背景には、最新の6nm製造プロセスによる電力効率の向上、Zen 2アーキテクチャ自体の電力特性、そして各ノートPCメーカーによる電力管理の最適化が複合的に寄与していると考えられる。特に、低価格帯のノートPCにおいて、これほど長いバッテリー駆動時間が実現されている点は特筆すべきであり、Ryzen 5 7520Uの大きな強みの一つと言えるだろう。性能は控えめでも、バッテリー駆動時間を最優先するユーザー(例えば、電源確保が難しい場所で長時間作業する学生やモバイルワーカーなど)にとっては、非常に魅力的な選択肢となり得る。

5.4. ユーザーレビューに見る満足点と不満点

ユーザーがRyzen 5 7520U搭載ノートPCに対して、具体的にどのような点に満足し、どのような点に不満を感じているかをまとめる。

満足点:

  • コストパフォーマンスの高さ: 最も多く挙げられる満足点であり、「価格の割に性能が良い」「お買い得」といった評価が多数見られる 4。特に、7万円台でRyzen 5プロセッサー搭載のノートPCが購入できる点を評価する声もある 4
  • 日常用途での十分な性能: Web閲覧、Officeソフト利用、動画視聴といった基本的なタスクにおいては、「十分な性能」「サクサク動く」と感じるユーザーが多い 4
  • 起動の速さ: SSDを搭載している機種に限られるが、OSやアプリケーションの起動が速い点も高く評価されている 4
  • バッテリー持続時間: 長時間バッテリーが持つ点を評価する声も多い 4
  • キーボード(テンキー搭載機): テンキーが搭載されている機種の場合、数字入力の利便性が評価されている 4
  • 静音性: ファンの音が静かである、あるいはあまり熱を持たないといった点を評価する意見も見られる 4

不満点:

  • 性能の限界: 日常用途には十分でも、負荷の高い処理(重いソフトウェアの実行、最新ゲーム、本格的な動画・画像編集など)には性能が足りない、向いていないという点が指摘されている 4
  • 動作のもたつき: 全体的な動作や特定の操作時に「もっさり感」や遅延を感じるという不満も見られる 5
  • ディスプレイ品質: 画面の明るさや色の再現性が価格相応であり、あまり高くないという点が不満点として挙げられることが多い 4。特にTNパネル搭載機では視野角の狭さも指摘される 4
  • スピーカー音質: 内蔵スピーカーの音質が控えめである、物足りないという意見がある 4
  • 筐体の質感: 低価格を実現するためか、筐体にプラスチックが多く使われており、「安っぽい」と感じるユーザーがいる 5
  • キーボード: 機種によっては、キーボードの打鍵感やキー配列に不満を持つユーザーもいる 25
  • メモリ容量: 搭載メモリが8GBの機種の場合、複数のアプリケーションを同時に使用するとメモリ不足を感じる可能性があると指摘されている 7
  • Wi-Fi規格: 一部の機種では、最新規格(Wi-Fi 6/6E)ではなく、旧世代のWi-Fi 5が搭載されている場合がある 10。(ただし、Wi-Fi 6/6E対応機種も存在する 5)。

これらの満足点と不満点を整理すると、ユーザーは主に、手頃な価格、基本的なタスクをこなせる性能、そして優れたバッテリー寿命に価値を見出していることがわかる。一方で、性能面での限界(特にCPUの応答性やグラフィックス性能)や、コスト削減の影響が現れやすい部分(ディスプレイ品質、筐体の質感、スピーカー音質など)に対しては、不満を感じる傾向がある。これは、エントリークラスのノートPCに共通して見られる、価格と性能・品質のトレードオフを反映したものと言えるだろう。Ryzen 5 7520U搭載機は低価格帯に集中しているため、CPU以外の周辺部品もコストを重視したものが採用されやすいという側面も考慮する必要がある。

6. 総合性能分析:強み・弱みと適性

これまでの技術仕様、ベンチマーク結果、競合比較、実使用評価を踏まえ、AMD Ryzen 5 7520Uの総合的な性能特性を分析し、その強み、弱み、そしてどのような用途に適しているかを明らかにする。

6.1. パフォーマンス特性:得意な処理と不得意な処理

Ryzen 5 7520Uの性能プロファイルは比較的明確であり、得意な処理と不得意な処理がはっきりしている。

得意な処理:

  • 日常的な軽作業: Webブラウジング、メールの送受信、SNSの利用、文書作成(Wordなど)、簡単な表計算(Excelなど)といった、CPU負荷が比較的低い、あるいは断続的なタスク 4
  • 動画コンテンツのストリーミング再生: YouTubeや各種動画配信サービスなどの視聴 4。ハードウェアデコード支援機能により、CPU負荷を抑えつつスムーズな再生が可能。
  • 低負荷なマルチタスク: 4コア8スレッド構成により、複数の軽いアプリケーションを同時に開いて作業するような場面では、コア数の少ないCPU(例:2コア4スレッドのCeleronやPentium)よりも有利 3
  • バッテリー駆動での長時間利用: 省電力設計により、電源アダプターに接続せずに長時間PCを使用するシナリオ 9

不得意な処理:

  • CPU負荷の高いシングルスレッド処理: シングルコア性能が低いため、古い設計のソフトウェアや、特定の処理が単一スレッドに集中するようなタスクでは、動作が遅くなる可能性がある。OSやアプリケーションの瞬間的な応答性にも影響し得る 7
  • 要求スペックの高い最新3Dゲーム: 内蔵GPU(Radeon 610M)の性能が極めて低いため、ほとんどの現代的な3Dゲームは快適にプレイできない 4
  • 本格的なコンテンツ制作: 動画編集(特に高解像度素材)、RAW画像の現像、3Dモデリングやレンダリングといった、CPUとGPUの両方に高い負荷がかかり、かつ高い処理能力が要求される作業 4
  • 大規模なプログラミングや科学技術計算: 大規模なソフトウェアのビルドや、複雑な数値計算など、持続的に高いCPU演算能力を必要とするタスク 43
  • 高速ストレージの性能最大化: PCIe 3.0 x4というインターフェースの制限により、最新の高速なPCIe 4.0 NVMe SSDが持つポテンシャルを最大限に引き出すことはできない。

結論として、Ryzen 5 7520Uは、省電力性と基本的なマルチタスク性能をエントリークラスの価格帯で両立させることに主眼を置いたプロセッサーである。日常的なコンピューティング需要には十分応えられる性能を持つ一方で、パフォーマンスが要求されるより高度な作業には明確な限界が存在する。得意な処理はTDP 15Wという枠内で効率よくこなせるタスクであり、不得意な処理はCPU(特にシングルコア)やGPUの絶対性能、あるいはプラットフォーム(PCIe、キャッシュ容量)の制約がボトルネックとなるタスクであると言える。

6.2. 電力効率とバッテリー性能の評価

Ryzen 5 7520Uの評価において、最も注目すべき点の一つが電力効率と、それがもたらすバッテリー性能である。

技術的な背景として、最新のTSMC 6nm FinFETプロセスで製造されていること、CPUコアに電力効率と性能のバランスに配慮されたZen 2アーキテクチャを採用していること、そして低消費電力なLPDDR5メモリに対応していることなどが、良好な電力効率に貢献していると考えられる 3。PassMarkが提供するワットあたり性能(Performance Per Watt, PPW)のデータも存在するが 23、これは特定のベンチマーク条件下での計算値であり、実際の使用状況における電力効率を完全に反映するものではないため、参考程度に留めるべきである。

より重要なのは、実際のノートPC製品におけるバッテリー駆動時間の評価である。前述の通り、複数の実機レビューにおいて、Ryzen 5 7520U搭載ノートPCが、そのクラス(TDP 15W帯)においてトップクラスのバッテリー持続時間を記録していることが報告されている 9。15時間を超えるようなテスト結果は、同価格帯のノートPCと比較しても際立って優れている。

これは、Ryzen 5 7520Uが、ピーク性能では最新の競合製品に譲る部分があるものの、持続的な電力効率においては非常に優れていることを示唆している。絶対的な処理速度よりも、バッテリー駆動時間を重視するユーザー層(例えば、講義ノートを取る学生、外出先で資料作成を行うビジネスパーソンなど)にとって、これは非常に大きなメリットとなる。低価格帯のノートPCでありながら、一日中バッテリーを気にせずに使える可能性があるという点は、Ryzen 5 7520Uの市場における独自の価値を形成していると言えるだろう。性能をある程度抑える代わりに、優れたバッテリー寿命を実現するという設計思想がうかがえる。

6.3. コストパフォーマンスと市場での価値

Ryzen 5 7520Uの市場における価値は、その絶対的な性能よりも、特定の価格帯で提供される性能とバッテリー寿命のバランスによって定義される。

多くのユーザーレビューにおいて、「コストパフォーマンスが高い」「価格を考えればお買い得」といった評価が繰り返し述べられている 4。実際に、Ryzen 5というブランド名を冠しながらも、7万円台といった非常に安価なノートPCに搭載されている例が見られる 4

市場における位置づけとしては、IntelのCeleronやPentium、あるいはAMD自身のAthlon Silver/Goldといったエントリーレベルの下位CPUよりは明らかに高性能であり 6、Intelの超低消費電力ラインであるProcessor Nシリーズ(N100/N200)と比較しても、特にマルチスレッド性能で優位性を持つ。一方で、Intelのメインストリーム向けCore i3 Uシリーズと比較すると、特にシングルコア性能で見劣りする部分がある。しかし、Ryzen 5 7520Uは、価格設定と、特筆すべきバッテリー寿命によって、これらの競合製品との差別化を図っている。

したがって、Ryzen 5 7520Uの価値は、性能を最優先するユーザーにとっては限定的かもしれないが、「予算を抑えたい」「基本的なPC作業をこなしたい」「バッテリーは長時間持ってほしい」という、特定のニーズを持つユーザー層にとっては非常に高いものとなる。ただし、注意点もある。同価格帯には、シングルコア性能で勝るCore i3搭載機や、より安価なIntel Nシリーズ搭載機、あるいは用途によってはChromebookといった選択肢も存在する 10。そのため、購入を検討する際には、自身の利用目的と優先順位(性能、バッテリー、価格など)を明確にし、これらの選択肢と比較検討することが重要である。また、「Ryzen 5」という名称が、実際の性能(旧世代のZen 2アーキテクチャベース)以上に高性能であるかのような誤解を与える可能性がある点も、認識しておく必要があるだろう。

7. 結論と推奨

7.1. AMD Ryzen 5 7520Uの総括評価

AMD Ryzen 5 7520Uは、AMDのエントリークラス向けモバイルプラットフォーム「Mendocino」を基盤とするプロセッサーである。その最大の特徴は、旧世代にあたるZen 2アーキテクチャのCPUコアを採用しつつも、最新のTSMC 6nmプロセスで製造することにより、卓越した電力効率と、同クラスのノートPCの中でもトップレベルのバッテリー持続時間を実現している点にある。4コア8スレッド構成は、Webブラウジング、Officeソフト利用、動画視聴といった日常的な軽作業や、基本的なマルチタスクをこなすには十分な性能を提供する。

一方で、性能面での限界も明確である。Zen 2アーキテクチャに起因するシングルコア性能の低さは、最新の競合CPU(特にIntel Core i3 Uシリーズなど)と比較して見劣りし、OSやアプリケーションの応答性に影響を与える可能性がある。また、内蔵されているRadeon 610Mグラフィックスの3D描画性能は非常に限定的であり、ゲームや本格的なコンテンツ制作といった、高いグラフィックス性能を要求される用途には全く適していない。

総じて、Ryzen 5 7520Uは、絶対的なパフォーマンスよりも、低価格、省電力性、そして長時間のバッテリー駆動を優先するユーザー向けに最適化されたプロセッサーであると結論付けられる。

7.2. 最適なユーザー像と利用シナリオ

上記の評価に基づき、AMD Ryzen 5 7520U搭載ノートPCが最適なユーザー像と、推奨される利用シナリオ、および推奨しないケースを以下に示す。

推奨ユーザー:

  • 予算重視のユーザー: 限られた予算内で、新品のWindowsノートPCを求めている学生や家庭ユーザー。
  • ライトユーザー: 主な用途がWeb閲覧、メール、SNS、文書作成、簡単な表計算、動画視聴といった基本的なPC作業であるユーザー。
  • モバイルユーザー: バッテリー駆動時間を最優先し、外出先や電源のない場所でPCを長時間使用する必要があるユーザー。
  • 静音性・省電力性重視ユーザー: 高負荷時のファンノイズや発熱を抑えたい、あるいは消費電力を気にするユーザー。

推奨しないユーザー:

  • ゲーマー: 最新の3Dゲームはもちろん、少し前のタイトルであっても、快適なプレイを望むユーザー。
  • クリエイター: 動画編集、写真編集(特にRAW現像)、3Dモデリング、グラフィックデザインなど、高いCPU・GPU性能を必要とするクリエイティブな作業を行うユーザー。
  • ヘビーマルチタスカー: 多数のアプリケーションやブラウザタブを同時に開き、常に高い応答性を求めるパワーユーザー。
  • パフォーマンス志向ユーザー: 価格よりも、常に最新かつ最高の処理速度や性能を求めるユーザー。

7.3. 最終的な推奨

AMD Ryzen 5 7520Uを搭載したノートPCは、その手頃な価格設定と、特筆すべきバッテリー持続時間を考慮すれば、特定のニーズを持つユーザーにとっては非常にコストパフォーマンスが高く、魅力的な選択肢となり得る。特に、予算を抑えつつ、基本的な作業をこなし、バッテリーの心配なく長時間使いたいという要望には、非常によく応えることができるだろう。

しかし、購入を検討する際には、本レポートで明らかになった性能面での限界、すなわちシングルコア性能の低さに起因する可能性のある応答性のもたつきや、グラフィックス性能の低さを十分に理解しておく必要がある。自身の主な用途が、このプロセッサーの不得意な領域(ゲーム、コンテンツ制作、高負荷処理など)に該当しないかを慎重に見極めるべきである。

また、同価格帯には、シングルコア性能で勝るIntel Core i3搭載機や、より安価なIntel Nシリーズ搭載機、あるいは用途によってはGoogleのChromebookといった代替選択肢も存在する。これらの製品と比較検討し、自身の優先順位(性能、バッテリー寿命、価格、OSなど)に最も合致する製品を選択することが、最終的な満足度を高める上で重要となるだろう。

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  65. 不具合ありきで入手したDell Alienware M18 AMDを検証|posy – note, 4月 14, 2025にアクセス、 https://note.com/sticknumber31/n/n660c3e8ce95e
  66. 【グラボの性能】ベンチマーク比較まとめ表【2021年3月】 – ちもろぐ, 4月 14, 2025にアクセス、 https://chimolog.co/bto-gpu-list/
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