はじめに
本レポートは、AMD Ryzen 7 7840U APU(Accelerated Processing Unit)の性能、電力効率、および実際の利用シナリオにおける評価を、主に日本のテクノロジーレビューサイトやブログ記事などのWeb情報を基に詳細に分析することを目的としています。Ryzen 7 7840Uは、その登場により薄型ノートPC、UMPC(Ultra-Mobile PC)、ミニPCといったカテゴリーの製品に大きな影響を与えました。本稿では、その技術的背景であるCPUコア「Zen 4」アーキテクチャとGPUコア「RDNA 3」アーキテクチャの特徴を踏まえつつ、ベンチマークスコア、競合製品との比較、実利用におけるパフォーマンス、そしてユーザー体験に至るまで、多角的な視点からRyzen 7 7840Uの実力を明らかにします。対象読者としては、日本のテクノロジーに関心を持つ方々、PCの購入を検討している消費者、そしてプロセッサーの性能動向に関心のある専門家を想定しています。
1. Ryzen 7 7840U プロセッサー概要
Ryzen 7 7840Uの性能評価に入る前に、その基本的な技術仕様を把握することが重要です。これらの仕様が、後述するベンチマーク結果や実利用評価の背景となります。
1.1. 主要スペック (Zen 4, RDNA 3, コア数, クロック, TDP)
AMD Ryzen 7 7840Uは、先進的な技術要素を結集したモバイル向けAPUです。CPUコアには「Zen 4」アーキテクチャを採用し、GPUコアには「RDNA 3」アーキテクチャを統合しています 1。CPUは8コア/16スレッド構成であり、高いマルチタスク性能を発揮します 1。クロック周波数は、ベースクロックが3.3 GHz、最大ブーストクロックは5.1 GHzに達し、要求される処理負荷に応じて柔軟に動作速度を変化させます 1。キャッシュメモリは、L2キャッシュが合計8MB、L3キャッシュが16MB搭載されています 1。
特筆すべきは、そのTDP(Thermal Design Power)設定の柔軟性です。標準TDPは28Wですが、cTDP(Configurable TDP)により15Wから30Wの範囲でPCメーカーが設定可能です 1。この広いTDP設定範囲は、Ryzen 7 7840Uが搭載されるデバイスの性格を大きく左右する要因となります。例えば、極薄軽量ノートPCではバッテリー寿命や静音性を重視してTDPを15W寄りに設定する一方、携帯ゲーミングPC(UMPC)やミニPCでは性能を最大限に引き出すために28Wや30Wに近い設定が採用されることがあります。このため、同じ「Ryzen 7 7840U搭載」を謳う製品であっても、実際の持続性能やバッテリー駆動時間には設計思想の違いによる差が生じる可能性があり、消費者は製品選びの際に注意が必要です。このAPUは、TSMCの4nmプロセス技術を用いて製造されており、高い電力効率と性能密度を実現しています 4。
1.2. Radeon 780M 内蔵グラフィックス仕様
Ryzen 7 7840Uのもう一つの核となるのが、統合された「Radeon 780M」グラフィックスです。このGPUは最新の「RDNA 3」アーキテクチャに基づいており 1、12基のコンピュートユニット(CU)を搭載しています 8。これは、768基のストリームプロセッサ(SP)に相当します 8。GPUのクロック周波数は、ベースが1500 MHz、最大で2700 MHzと比較的高く設定されており、統合グラフィックスとしては強力な性能が期待されます 4。
Radeon 780Mは専用のビデオメモリを持たず、PCのメインメモリ(システムメモリ)を共有して利用します。対応するメモリタイプはDDR5-5600および高速なLPDDR5x-7500であり 4、搭載されるメモリの速度がグラフィックス性能に直接影響を与えます。システムメモリを共有する仕組み上、メモリ帯域幅がボトルネックになりやすいため、LPDDR5x-7500のような高速メモリを搭載したシステムほど、Radeon 780Mの持つポテンシャルを最大限に引き出し、より高いフレームレートやグラフィックス処理能力を実現できます。一部のデバイスでは、BIOS設定などでシステムメモリの一部を専用VRAMとして固定的に割り当てる機能(例:2GB確保 9)も見られますが、基本的には共有メモリの速度と容量が性能を左右します。
2. CPU性能ベンチマーク分析
ここでは、標準的なベンチマークソフトウェアを用いてRyzen 7 7840UのCPU演算性能を定量的に評価し、前世代モデルや競合製品との比較を通じてその性能特性を明らかにします。
2.1. Cinebench (R23, 2024) スコア分析
Cinebenchは、CPUのレンダリング性能を測定する定番ベンチマークであり、特にマルチコア性能とシングルコア性能を評価する上で広く用いられています。
- Cinebench R23 Multi-Core: Ryzen 7 7840Uは、テスト環境やTDP設定によってスコアに幅が見られますが、多くのレビューで高い性能を示しています。TDP 28W設定のレビューでは14,000点台後半(例: 14,730pts 12、14,825pts 1、14,333pts 11)を記録する例が報告されています。一方で、薄型ノートPCであるAcer Swift Edge 16では12,453pts 13、LaptopMediaによる複数機種の平均では12,173pts 4、Notebookcheckのデータベースでは平均12,884pts(最大15,074pts)14 といったスコアもあり、搭載デバイスの冷却能力や持続的な電力供給能力がスコアに影響を与えることがうかがえます。
- Cinebench R23 Single-Core: シングルコア性能も高く、Acer Swift Edge 16では1,738ptsを記録しています 13。携帯ゲーミングPC「ROG Ally」に搭載されるRyzen Z1 Extremeを上回るシングルコアスコアを示したという報告もあり 15、OSの応答性や軽快な動作に寄与することが期待されます。
- Cinebench 2024: 新バージョンのCinebench 2024においても、CPU Multi-Coreで602pts 4、CPU Single-Coreで平均89.7pts(最大97pts)16 や102pts 17 といったスコアが報告されており、新しい評価基準でもその性能の高さが確認できます。
これらの結果から、Ryzen 7 7840Uのマルチコア性能は、特にTDPが十分に供給される環境下では、前世代のモバイルCPUから大きく飛躍していることがわかります。注目すべきは、TDP 15-28WというUシリーズのプロセッサーでありながら、より高いTDP(例:45W)を持つ前世代や同世代のHシリーズCPU(例:Intel Core i7-12700H 1)に匹敵するマルチコアスコアを叩き出している点です。これは、Zen 4アーキテクチャの採用によるIPC(クロックあたりの命令実行数)向上と4nmプロセスの電力効率改善がもたらした結果であり、薄型軽量ノートPCでも従来は高性能ノートPCでしか得られなかったレベルのマルチタスク処理やコンテンツ作成能力が実現可能になったことを示唆しています。ただし、前述の通り、実際の性能はデバイスの設計に依存するため、購入時には個別のレビューを確認することが推奨されます。
2.2. Geekbench (5, 6) スコア分析
Geekbenchは、クロスプラットフォームで利用可能なベンチマークであり、CPUの演算能力をシングルコアとマルチコアの両面から評価します。
- Geekbench 6 Single-Core: スコア例として2,394pts 4 が報告されていますが、別の情報源では2,085pts 18 や1,754pts 17 といったデータもあり、テスト環境によるばらつきが見られます。
- Geekbench 6 Multi-Core: こちらも10,584pts 4 というスコアのほか、10,726pts 19 や12,883pts 17 といった結果が報告されています。
GeekbenchのスコアもCinebenchと同様に高い水準を示しており、Ryzen 7 7840Uの総合的なCPUポテンシャルの高さを裏付けています。特にシングルコア性能の高さは、アプリケーションの起動やWebページの読み込みといった日常的な操作の快適さに繋がります。マルチコア性能も高く、複数の処理を同時に行う際の能力の高さを示しています。スコアのばらつきは、使用されたOSのバージョン、メモリの速度やタイミング、そしてTDP設定の違いなどが複合的に影響していると考えられます。
2.3. その他のCPUベンチマーク (PassMarkなど)
CinebenchやGeekbench以外にも、CPUの総合性能や実利用に近いシナリオでの性能を測るベンチマークが存在します。
- PassMark CPU Mark Rating: CPUの総合的な性能を数値化する指標として参照されます 20。Ryzen 7 PRO 7840U(7840Uのビジネス向け版で性能はほぼ同等)搭載機で25,107というスコアが例として挙げられています 21。オンラインデータベースのcpubenchmark.netでは、7840Uはおおむね25,000点前後で評価されています 22。
- PCMark 10: 実際のアプリケーション操作をシミュレートし、Webブラウジング、オフィス作業、デジタルコンテンツ作成といった実利用環境に近いパフォーマンスを評価します。AOKZOE A1 Pro (7840U) とROG Ally (Z1 Extreme) は、AYANEO 2 (6800U) と比較して全体的にわずかに高いスコアを示すものの、テスト項目によってはAYANEO 2が上回る場面もあり、CPUパワーが重視されるテストでは僅差の競り合いとなることが報告されています 15。Acer Swift Edge 16 (7840U) は、Essentials(基本性能)、Productivity(生産性)、Digital Content Creation(コンテンツ作成)の各項目で高いスコアを記録しています 13。また、TDP設定(例:15W vs 28W/30W)によってスコアが変動することも確認されており、特にコンテンツ作成系のタスクで影響が大きい傾向があります 5。Dell Inspiron 14 (8840U, 780M搭載) のレビューでも、PCMark 10の各項目で目安を大幅に上回り、多くのアプリケーションが快適に動作することが示唆されています 10。
PassMarkのような総合ベンチマークでの高スコアは、Ryzen 7 7840Uが持つ潜在的なCPU能力の高さを示しています。PCMark 10の結果は、より具体的に、Webブラウジング、オフィスソフトの利用、簡単な写真・動画編集といった日常的なPC作業において、7840Uが非常にスムーズで快適なユーザー体験を提供することを示唆しています 10。
2.4. 世代間比較:Ryzen 7 6800Uとの性能差
Ryzen 7 7840Uの性能を評価する上で、直接の前世代モデルであるRyzen 7 6800Uとの比較は重要です。
- CPU性能: Cinebench R23 Multi-Coreにおいて、TDP 28W設定のRyzen 7 7840U (14,825pts) は、Ryzen 7 6800U (平均約10,487pts) に対して約41%も高いスコアを記録しており、大幅な性能向上が確認できます 1。UMPCの比較でも、AOKZOE A1 Pro (7840U) はAYANEO 2 (6800U) よりも3割以上高いマルチコアスコアを示しています 15。
- GPU性能: 内蔵GPUであるRadeon 780Mは、前世代のRadeon 680Mと比較して、ベンチマークテストでは約13%の性能向上 26、AMDの発表では20%の向上 2、アプリケーションによっては14%から40%の性能向上が見られるとされています 27。
- 実利用感: Ryzen 7 7840Uを搭載したGPD WIN Max 2 2023は、Ryzen 7 6800Uを搭載した旧モデルと比較してパフォーマンスが向上し、ゲームがより快適にプレイできるようになったと評価されています 28。
これらのデータから、Ryzen 7 7840UはRyzen 7 6800Uに対して明確な世代進化を遂げていることがわかります。特にCPUのマルチコア性能の向上率は目覚ましく、Zen 3+からZen 4へのアーキテクチャ移行が大きな効果をもたらしたことを示しています。GPU性能も着実に向上していますが、CPU性能の向上率(約41% 1)がGPU性能の向上率(約13-20% 2)を上回っている点は興味深い点です。これは、6800Uから7840Uへの世代交代において、CPU側のアーキテクチャ刷新(Zen 4)が特に大きな性能向上に寄与したことを示唆しています。したがって、6800U搭載機からのアップグレードを検討しているユーザーは、特にCPU負荷の高いマルチタスク処理やレンダリング、コンパイルといった作業において、最も顕著な改善を体感できると考えられます。
2.5. 競合比較:Intel Core i7 (U/Pシリーズ) / Core Ultra 7 との性能差
Ryzen 7 7840Uの市場における位置づけを理解するためには、競合するIntel製プロセッサーとの比較が不可欠です。
- vs Intel Core i7 (第12世代/第13世代):
- Core i7-12700H (TDP 45W): より高いTDPを持つHシリーズですが、TDP 28WのRyzen 7 7840UがCinebench R23 Multi-Coreでこれに迫る性能を示すという報告があります 1。これは7840Uの電力効率の高さを際立たせます。
- Core i7-1280P (TDP 28W): 同じTDP 28Wクラスの競合として、Ryzen 7 7840UはCinebench R23 Multi-CoreでCore i7-1280P(平均11,666pt)を約27%上回るスコア(14,825pt)を記録しています 1。
- Core i7-1360P (TDP 28W): AMDが提示したデータによれば、Acer Swift Edge 16 (7840U) は、Core i7-1360P搭載機と比較して、一般的なアプリケーション処理性能で約3~33%優位であり、特に動画編集ソフトDavinci Resolveでは76%、3DCGソフトBlenderでは266%もの顕著な差が出るとされています 27。独立したベンチマークサイト (nanoreview.net) のデータでは、Cinebench R23 Multi-Coreで7840Uが+5%、Single-Coreではi7-1360Pが+8%と、より拮抗した結果も示されています 29。しかし、内蔵GPU性能(Radeon 780M vs Iris Xe Graphics)に関しては、AMDのデータで7840Uが124~184%も高性能であるとされており 27、この点での優位性は明らかです。
- vs Intel Core Ultra 7 155H (TDP 28W): より新しい世代の競合であるCore Ultra 7 155Hとの比較では、性能は拮抗しています。ベンチマークサイト (nanoreview.net) では、Cinebench R23 Multi-CoreでUltra 7が+17%、Single-Coreで+2% 17、Cinebench 2024 Multi-CoreでUltra 7が+11%、Single-Coreで+2% 30 と、CPU性能、特にマルチコアではUltra 7がやや優位なデータが見られます。一方で、実際のゲームプレイにおいては、AMD側(Ryzen 7 8840U、7840Uと同等のGPU)がやや高いフレームレートを示す場合もあるものの、大きな差はないとのレビューもあります 31。Core Ultraプロセッサーは、AI処理に特化したNPU(Neural Processing Unit)を搭載しており、AIを活用するアプリケーションにおいては7840Uに対する優位性を持つとされています 32。
- vs Apple M2: AMDが提示したデータによると、Ryzen 7 7840Uを搭載したAcer Swift Edge 16は、Apple M2チップを搭載したMacBook Air 15インチモデルと比較して、最大で44%高性能であると主張されています 27。
これらの比較から、Ryzen 7 7840Uは、同等のTDPを持つIntelの第12世代および第13世代Core i7 Pシリーズプロセッサーに対して、特にCPUマルチコア性能と内蔵GPU性能において明確なアドバンテージを持つことが多いと言えます。より新しいCore Ultra 7 155Hとの比較では性能は接近しており、CPUマルチコア性能では譲る場面もありますが、GPU性能や特定のアプリケーションでは依然として競争力があります。特に、CPU性能だけでなく統合グラフィックスの性能も重視するユーザー、例えばカジュアルなゲームプレイやGPUアクセラレーションを利用するクリエイティブ作業を薄型ノートPCで行いたいユーザーにとっては、同クラスのIntel Pシリーズプロセッサーよりも7840Uが魅力的な選択肢となる可能性が高いです。これは、CPU性能が同等レベルであっても、Radeon 780Mが提供するグラフィックス性能の差が非常に大きいためです 27。
表1: Ryzen 7 7840U と主要競合CPUのスペック・ベンチマーク比較
特徴 | AMD Ryzen 7 7840U | AMD Ryzen 7 6800U | Intel Core i7-1360P | Intel Core Ultra 7 155H |
アーキテクチャ (CPU/GPU) | Zen 4 / RDNA 3 | Zen 3+ / RDNA 2 | Raptor Lake / Xe | Meteor Lake / Arc |
コア/スレッド (P+E+LP/Total) | 8 / 16 | 8 / 16 | 4+8 / 16 (Total 12/16) | 6+8+2 / 22 (Total 16/22) |
ベースクロック (GHz) | 3.3 | 2.7 | 2.2 (P) / 1.6 (E) | 1.4 (P) / 0.9 (E) / 0.7 (LP) |
最大ブーストクロック (GHz) | 5.1 | 4.7 | 5.0 (P) / 3.7 (E) | 4.8 (P) / 3.8 (E) / 2.5 (LP) |
L3キャッシュ (MB) | 16 | 16 | 18 | 24 |
TDP (W) | 15-30 | 15-28 | 28 (Base) | 28 (Base) |
内蔵GPU | Radeon 780M | Radeon 680M | Iris Xe (96EU) | Arc Graphics (8 Xe-cores) |
iGPU CU/EU/Xe-cores | 12 CU | 12 CU | 96 EU | 8 Xe-cores |
iGPU 最大クロック (MHz) | 2700 | 2200 | 1500 | 2250 |
Cinebench R23 Multi (Approx. Avg) | ~12,900 14 | ~10,500 1 | ~12,300 29 | ~15,000 17 |
Cinebench R23 Single (Approx. Avg) | ~1,750 29 | ~1,500 | ~1,890 29 | ~1,800 17 |
Geekbench 6 Multi (Approx. Avg) | ~11,700 4 | ~9,000 | ~12,300 33 | ~12,500 30 |
Geekbench 6 Single (Approx. Avg) | ~2,200 4 | ~1,800 | ~2,400 33 | ~2,400 30 |
注: ベンチマークスコアはテスト環境やTDP設定により変動するため、あくまで目安です。参照元データに基づいて概算値を記載しています。
3. GPU性能 (Radeon 780M) ベンチマーク分析
Ryzen 7 7840Uの大きな特徴の一つである内蔵GPU「Radeon 780M」の性能を、標準的な3Dベンチマークソフトウェアを用いて定量化し、他の統合グラフィックスやエントリーレベルのディスクリートGPUと比較評価します。
3.1. 3DMark (Time Spy, Fire Strike, etc.) スコア分析
3DMarkは、GPUのグラフィックス性能を測定するための代表的なベンチマークスイートです。
- Time Spy (DirectX 12): Radeon 780Mのスコアは、搭載されるデバイスによって大きな差が見られます。携帯ゲーミングPCであるAOKZOE A1 Pro (7840U) では7044という非常に高いスコアが報告されています 11。一方で、薄型ノートPCのAcer Swift Edge 16 (7840U) では2925 13、Dell Inspiron 14 (8840U, 780M相当のGPU) では1678 10 となっています。このスコアの大きな違いは、主にデバイスのTDP設定(AOKZOE A1 Proは高TDP設定が可能)、冷却能力、そしてシステムメモリからのVRAM割り当て量や速度の違いに起因すると考えられます。
- Fire Strike (DirectX 11): こちらも同様にデバイスによる差が顕著です。Acer Swift Edge 16 (7840U) では6735 13 ですが、より高いTDP設定が可能なミニPCであるMINISFORUM UM780 XTX (7840HS搭載、GPUは780M) のGPUスコアは8348に達します 34。Dell Inspiron 14 (8840U) では4063でした 10。
- Wild Life (クロスプラットフォーム、モバイル向け): Acer Swift Edge 16 (7840U) で15481 13、Dell Inspiron 14 (8840U) で8658 10 と、ここでも差が見られます。
- Port Royal (レイトレーシング): Acer Swift Edge 16 (7840U) で1334というスコアが記録されています 13。スコア自体は低いものの、統合グラフィックスでレイトレーシングベンチマークが実行可能であること自体が、技術的な進歩を示しています。
- Night Raid (DirectX 12, 統合グラフィックス向け): Dell Inspiron 14 (8840U) で16181を記録しています 10。
これらの3DMarkスコアからわかるように、Radeon 780Mの性能は、APU自体のポテンシャルに加えて、それが搭載されるデバイスの設計思想(TDP設定、冷却機構、メモリ構成)に強く依存します。UMPCやミニPCのように、比較的高いTDPを維持でき、冷却にも余裕がある設計のデバイスでは、Time Spyで7000点超、Fire Strike GPUスコアで8000点超といった、エントリーレベルのディスクリートGPUに匹敵する、あるいはそれを超えるスコアを記録することが可能です。しかし、Acer Swift Edge 16のような薄型軽量ノートPCでは、筐体の制約からTDPが抑えられがちであり、スコアはそれよりも低くなる傾向があります(例:Time Spy 3000点弱)。それでも、従来の統合グラフィックスと比較すれば大幅に高性能化しています。この性能のばらつきは、デバイスのフォームファクター(形状やサイズ)が、APUが実際に発揮できるグラフィックス性能を決定づける主要因であることを示唆しています。つまり、同じRadeon 780Mを搭載していても、そのデバイスが薄型ノートなのか、ゲーミングUMPCなのかによって、期待できるグラフィックス体験は大きく異なるということです。
3.2. 競合GPU比較 (Intel Iris Xe, Radeon 680M, GeForce MX550, GTX 1650 Tiなど)
Radeon 780Mの性能を相対的に評価するために、他の主要な統合グラフィックスやエントリーレベルのディスクリートGPUと比較します。
- vs Intel Iris Xe Graphics (96EU): Radeon 780Mは、Intelの主力統合グラフィックスであるIris Xe Graphics (96EU) を性能面で大きく上回ります。3DMark Fire StrikeのGPUスコア比較では、Radeon 780M (8348点) はIris Xe (5623点) よりも約50%高性能であると報告されています 34。Time Spyスコアでも同様の傾向が見られ、780M(TDP設定によるが2900点~7000点超)はIris Xe(通常1500~1800点程度)を大幅に凌駕します。AMDの発表資料では、Core i7-1360Pに搭載されるIris Xeと比較して124~184%高性能であるとされています 27。
- vs Radeon 680M: 前世代のRadeon 680Mと比較すると、Radeon 780Mは約13% 26 から20% 2、あるいはアプリケーションによっては最大40% 27 の性能向上を果たしており、着実な進化が見られます。
- vs NVIDIA GeForce MX550: NVIDIAのエントリーレベルのディスクリートGPUであるGeForce MX550の3DMark Time Spyスコアは、平均で2771点と報告されています 35。これに対し、Radeon 780Mは、薄型ノートPC搭載時(例:Swift Edge 16の2925点 13)でも同等レベル、高TDP設定が可能なデバイス(例:AOKZOE A1 Proの7044点 11)では大きく上回る性能を発揮します。理論演算性能(TFLOPS)ではMX550が2.7 TFLOPS 36 とされており、780Mの理論性能と比較する必要がありますが、実ベンチマークでは780Mが優位に立つ場面が多いと考えられます。
- vs NVIDIA GeForce GTX 1650 Ti (Mobile): AOKZOE A1 PROの発表時には、Radeon 780MはGeForce GTX 1650 Tiに匹敵する性能を持つと謳われました 8。GTX 1650 Ti MobileのTime Spyスコアは一般的に3500点前後です。高TDP設定のRadeon 780M(例:AOKZOE A1 Pro 11)はこのスコアに匹敵、あるいは超える可能性を秘めていますが、一般的な薄型ノートPCに搭載される場合の780M(例:Swift Edge 16 13)では、GTX 1650 Ti Mobileには及ばないと考えられます。
総括すると、Radeon 780Mは統合グラフィックスとしては卓越した性能レベルにあり、Intel Iris Xeを大きく引き離しています。前世代の680Mからも順当に進化しました。NVIDIAのエントリーレベルディスクリートGPUであるMX550に対しては、搭載デバイスの設計次第で互角以上の戦いが可能です。GTX 1650 Ti Mobileのようなより高性能なディスクリートGPUに対しても、UMPCなどの特定の高TDP環境下では迫るポテンシャルを示します。この性能は、統合グラフィックスとエントリーレベルのディスクリートGPUとの境界線を曖昧にするものです。特にMX550クラスのGPUがターゲットとしてきた、軽いゲームやGPUアクセラレーションを必要とするユーザー層にとって、Radeon 780Mを搭載したAPUは、別途ディスクリートGPUを搭載する必要性を低下させる可能性があります。これにより、将来的には薄型ノートPCの設計が簡素化され、コストや消費電力の面でメリットが生まれるかもしれません。
表2: Radeon 780M と他の主要GPUのスペック・ベンチマーク比較
特徴 | Radeon 780M | Radeon 680M | Intel Iris Xe (96EU) | NVIDIA GeForce MX550 | NVIDIA GeForce GTX 1650 Ti (Mobile) |
アーキテクチャ | RDNA 3 | RDNA 2 | Xe-LP | Turing | Turing |
CU/EU/SP | 12 CU (768 SP) | 12 CU (768 SP) | 96 EU (768 Shaders) | 1024 CUDA Cores | 1024 CUDA Cores |
最大クロック (MHz) | 2700 | 2200 | 1500 | ~1320 (Boost) | ~1485 (Boost) |
メモリタイプ | System (LPDDR5X) | System (LPDDR5) | System (LPDDR4x/5) | GDDR6 | GDDR6 |
TFLOPS (FP32 Approx.) | ~4.1 | ~3.4 | ~2.1 | ~2.7 | ~3.0 |
3DMark Time Spy (Approx. Avg/Range) | 1700 – 7000+ | ~2300 – 2800 | ~1500 – 1800 | ~2700 – 2800 35 | ~3400 – 3800 |
3DMark Fire Strike GPU (Approx. Avg/Range) | 4000 – 8400+ 34 | ~6000 – 7000 | ~4500 – 5600 34 | ~7000 – 7500 | ~9000 – 10000 |
注: ベンチマークスコアはTDP設定、メモリ速度、ドライババージョン等により大きく変動します。特にRadeon 780Mは範囲が広いため注意が必要です。スコアは公開されているレビューやデータベースに基づく概算値です。
4. 実利用環境でのパフォーマンス評価
ベンチマークスコアはプロセッサーの潜在能力を示す重要な指標ですが、実際のPC利用体験がどうなるかを評価することも同様に重要です。ここでは、日本のレビュー記事や実測データを基に、Ryzen 7 7840Uが一般的な生産性タスク、コンテンツ作成、そしてゲーミングにおいてどのようなパフォーマンスを発揮するかを検証します。
4.1. 一般的な生産性タスク (Webブラウジング、オフィスソフト)
日常的なPC作業におけるRyzen 7 7840Uのパフォーマンスは、各種レビューで高く評価されています。
- PCMark 10のEssentials(Web会議、Webブラウザの応答性、アプリケーション起動時間)およびProductivity(表計算ソフトや文書作成ソフトの性能)のスコアは、多くのレビューで高い値を示しています 5。これは、実際のオフィスワークやWebブラウジングが快適に行えることを裏付けています。
- レビュー記事においても、Webページの閲覧、動画視聴、Microsoft Officeスイートなどの一般的なアプリケーションの動作は非常にスムーズで快適であると述べられています 11。
- 高いCPU性能(特にCinebench R23 Single-Coreスコア 13 が示す応答性の良さ)と、レビューされたデバイスの多くが搭載する十分なメモリ容量(16GBや32GB 7)により、複数のアプリケーションを同時に起動して作業するようなマルチタスク環境でも、ストレスを感じることは少ないでしょう。
総じて、Ryzen 7 7840Uは、一般的な生産性タスクにおいて、非常に高いレベルの快適性を提供すると評価できます。
4.2. コンテンツ作成 (動画編集、写真編集)
Ryzen 7 7840Uは、その高いCPUマルチコア性能と強化された内蔵GPUにより、コンテンツ作成タスクにおいても従来の内蔵グラフィックス搭載モバイルCPUよりも優れた能力を発揮します。
- PCMark 10のDigital Content Creation(写真編集、動画編集、レンダリング)のスコアも良好な結果を示しています 5。
- 動画編集: AMDが公開したデータでは、動画編集ソフトDavinci Resolveにおいて、競合のCore i7-1360Pと比較して76%高速であるとされています 27。レビューの中には、4K解像度の編集や複数のトラックを重ねるような高度な作業も快適にこなせるという評価 38 や、MINISFORUM EM780 (7840U搭載ミニPC) がゲームだけでなく動画編集もこなせる強力な内蔵GPUを持つという評価 39 があります。簡単な動画編集であれば十分可能であるという見解もあります 40。
- 写真編集: PCMark 10のPhoto Editingスコアが高いことから 5、写真編集作業も快適に行えることが期待されます。特にAcer Swift Edge 16のような高色域ディスプレイを搭載したモデルでは、RAW現像といった色精度が求められる作業にも適していると評価されています 13。また、AdobeのPhotoshopやLightroomといった主要な編集ソフトでは、AMD Ryzen AI(7840Uも対応機能を持つ)を活用した処理(例:シーン編集の検出、文字起こし)への対応も進んでいます 10。
- 3DCG: AMDのデータによれば、3DCGソフトBlenderにおいて、Core i7-1360P比で266%もの高速化が示されています 27。
これらの結果は、Ryzen 7 7840Uが、特にCPU負荷の高いレンダリングやエンコーディング、RAW現像といった処理において、従来の薄型ノートPC向けCPUと比較して大幅な時間短縮を実現できる可能性を示唆しています。Radeon 780MのGPUアクセラレーションもこれらの作業を支援します。この性能向上により、従来は困難だったり時間がかかりすぎていた軽度から中程度のコンテンツ作成作業(趣味レベルの写真編集、簡単な動画制作、基本的な3Dモデリングなど)が、薄型軽量のモバイルデバイスでも実用的かつ効率的に行えるようになりました。
ただし、注意点もあります。PCMark 10のTDP別テスト結果 5 を見ると、TDPを15Wに制限した場合、Digital Content Creation、特にRendering and Visualizationのスコア低下率が他のタスクよりも大きいことがわかります。これは、薄型ノートPCのようにTDPや冷却に制約があるデバイスでは、長時間の高負荷なクリエイティブ作業を行う際に性能が頭打ちになる可能性があることを示しています。したがって、プロフェッショナルレベルの本格的な動画編集や複雑な3Dレンダリングには、依然として高性能なディスクリートGPUを搭載したワークステーションやゲーミングノートPCが推奨されます。しかし、アマチュアやセミプロレベルのクリエイター、あるいは時々クリエイティブな作業を行うユーザーにとっては、7840U搭載のモバイルデバイスが十分な性能を提供してくれるでしょう。
4.3. ゲーミング性能 (主要タイトルでのフレームレート)
Radeon 780Mの搭載により、Ryzen 7 7840Uは統合グラフィックスとしては優れたゲーミング性能を発揮します。多くのレビューで、様々なゲームタイトルにおけるフレームレートが測定されています。
- Apex Legends (人気eスポーツタイトル):
- AOKZOE A1 ProやROG AllyといったUMPCでは、画質設定を調整すれば(例:標準画質以下)、フルHD解像度(またはそれに近い1200p)で平均100fps以上の高いフレームレートを達成可能との報告があります 15。中程度の画質設定 (1920×1200) でも平均73.3fpsを記録した例もあります 11。Acer Swift Edge 16 (薄型ノート) では、1080p最高画質で50-75fps程度と推定されています 13。
- Street Fighter 6 (格闘ゲーム):
- UMPCにおいて、1080p解像度・最低画質設定であれば、平均60fpsに近いフレームレート(例:59.5fps 11)でプレイ可能とされています 15。
- 最高画質設定では、どのUMPCでも動作が重く、平均30fps程度となり快適なプレイは難しいようです 15。
- Final Fantasy XIV (MMORPG):
- 1080p・標準品質設定では、「普通」または「やや快適」といった評価が得られています 10。最新の「黄金のレガシー」ベンチマークでは、他のハイエンドAPUと比較しても健闘している様子がうかがえます 41。
- 1080p・最高品質設定では、AOKZOE A1 Pro (7840U) やROG Ally (Z1 Extreme) がAYANEO 2 (6800U) を上回るスコアを示しています 15。
- Cyberpunk 2077 (AAAタイトル、高負荷):
- 1080p(または1200p)・低設定では、「なんとかプレイできるレベル」11 や、平均35fps程度 42 といった厳しい評価です。
- 解像度を1280×800程度に下げ、低設定にすることで、平均60fps以上を目指せる可能性があると推奨されています 11。
- その他のAAAタイトル:
- Elden Ring: 1280×800解像度・低設定であれば快適にプレイ可能 11。
- ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON: 1920×1200解像度でもプレイは可能だが、1280×800解像度の方がより快適 11。
- Hogwarts Legacy: 1920×1200解像度・低設定で平均58.9fpsと、問題なくプレイ可能なレベル 11。
- Final Fantasy XV: 標準品質以下の設定であれば「普通」の評価 43。
これらの結果から、Radeon 780Mは多くの人気ゲームタイトルを、フルHD (1080p) 解像度において中程度から低度の画質設定でプレイ可能な性能を持っていることがわかります 10。特にApex Legendsのような比較的負荷の軽いeスポーツタイトルでは、高いフレームレートも期待できます。一方で、Cyberpunk 2077のような非常に負荷の高い最新AAAタイトルを快適にプレイするには、解像度や画質設定を大幅に調整する必要があります。具体的には、解像度を1280×800やそれに近いHDクラスに落とし、画質設定を「低」にすることで、ようやく平均60fpsに近い、あるいはそれを超えるようなプレイ体験が得られることが多いようです 11。ネイティブなフルHD解像度で最新AAAタイトルを最高設定で滑らかにプレイすることを期待しているユーザーは、設定の調整が必要であることを理解しておく必要があります。また、UMPCのようにTDPを高めに設定できるデバイスの方が、薄型ノートPCよりも一般的に高いゲーミング性能を発揮しやすい傾向にあります。
表3: Radeon 780M ゲーミング性能概要 (実測FPS例)
ゲームタイトル | 解像度 | 画質設定 | デバイスタイプ例 | 平均FPS (概算範囲) | 参照元例 |
Apex Legends | 1080p/1200p | 低~中 | UMPC | 70 – 100+ fps | 11 |
Apex Legends | 1080p | 最高 | 薄型ノート | 50 – 75 fps (推定) | 13 |
Street Fighter 6 | 1080p | 最低 | UMPC | ~60 fps | 11 |
Final Fantasy XIV | 1080p | 標準 | ノート/ミニPC | 快適/普通評価 | 10 |
Cyberpunk 2077 | 1080p/1200p | 低 | UMPC/ノート | ~30 – 40 fps | 11 |
Cyberpunk 2077 | 800p | 低 | UMPC | 60+ fps 可能 | 11 |
Elden Ring | 800p | 低 | UMPC | 快適プレイ可能 | 11 |
Hogwarts Legacy | 1200p | 低 | UMPC | ~59 fps | 11 |
注: フレームレートはシーンやデバイスのTDP設定、ドライバ等により大きく変動します。表中の値は報告されているレビューに基づく目安です。
5. 電力効率、発熱、TDP設定の影響
Ryzen 7 7840Uの性能を最大限に活かすためには、その電力消費特性、動作時の発熱、そして性能を左右するTDP設定の影響を理解することが重要です。
5.1. 消費電力とバッテリー駆動時間
Ryzen 7 7840U搭載デバイスのバッテリー駆動時間は、利用状況やデバイスの設計によって大きく異なります。
- 通常利用時: Webブラウジングや文書作成といった比較的負荷の低い作業では、電力効率の良さが光ります。AOKZOE A1 ProやROG AllyといったUMPCでも5時間近い駆動が可能という報告があります 15。薄型ノートPCのAcer Swift Edge 16は、PCMark 10 Modern Office Battery Lifeテスト(ディスプレイ輝度40%)で8時間32分という良好な結果を記録しています 13。同様にAOKZOE A1 Proも同テスト(TDP 28W設定)で7時間50分 11、Lenovo Yoga 7 Gen 8 (AMD) も実働で8.4時間持つというレビュー 44 があり、多くの機種で実用的なバッテリー持続時間を実現しています。
- ゲームプレイ時: 一転して、ゲームのようなCPUとGPUに高い負荷がかかり続ける状況では、バッテリー消費は非常に激しくなります。Final Fantasy XIVのベンチマークをループ再生させたテストでは、多くのUMPCが約1時間でバッテリー切れとなり、比較的バッテリー持ちが良いとされるSteam Deckでも2時間弱でした 15。AOKZOE A1 ProのPCMark 10 Gaming Batteryテスト(TDP 28W設定)でも、駆動時間は1時間23分という結果でした 11。ただし、メーカー公称値として、TDPを15Wに設定すればゲームプレイでも約5時間持つという情報もあります 11。
- 低負荷時: ユーザー報告によれば、意図的にTDPを低く設定することで、5Wから8Wといった非常に低い消費電力で動作させることも可能なようです 45。
- 充電: 多くのノートPCやUMPCでは、USB Power Delivery (PD) による充電に対応しており、65WのPD充電器が標準で付属する、あるいは対応している機種が多く見られます 7。ミニPCの場合は、より大容量のACアダプタ(例:100W超 47)が付属することもあります。
総じて、Ryzen 7 7840Uは通常利用時の電力効率は良好ですが、高性能を発揮する際のバッテリー消費は大きいという特性を持っています。外出先でのゲームプレイなどを長時間行いたい場合は、TDP設定の調整やモバイルバッテリーの活用などを検討する必要があるでしょう。
5.2. 発熱と冷却性能
高性能なプロセッサーは発熱も伴いますが、Ryzen 7 7840U搭載デバイスの温度管理は、その設計に大きく依存します。
- 温度: TDPを低め(例:15W)に設定した場合、CPU温度は最大でも70℃程度、平均では60℃台前半に抑えられ、発熱はかなり低いレベルに保たれるという報告があります 48。一方で、高負荷なベンチマーク(例:3DMark Time Spy)を実行中でも、冷却性能の高いミニPCではCPUコア温度が約65℃、GPUコア温度が約66℃程度に抑えられている例もあります 49。これは、ベイパーチャンバー方式のCPUクーラーや通気性の良い筐体設計 49、あるいはデュアルファン構成 7 といった、デバイス側の効果的な冷却ソリューションによるものです。
- ファンノイズ: TDPを高く設定して高負荷をかけると(例:25W以上)、冷却ファンの動作音は避けられない場合が多いようです。ただし、その音量についても、「Steam Deckよりは静か」といった比較評価 50 や、「高負荷時の駆動音がやや大きい」といった指摘 44 など、デバイスやユーザーの感じ方によって評価は分かれます。
Ryzen 7 7840U自体の電力効率は高いものの、その性能を特に持続的に引き出すためには、デバイス側の冷却設計が極めて重要になります。冷却が不十分な場合、サーマルスロットリング(熱による性能抑制)が発生し、APUが持つ本来の性能を発揮できなくなります。レビューで安定した動作が報告されているデバイス 49 は、相応の冷却機構を備えていると考えられます。したがって、特にゲームやレンダリングなど、長時間にわたって高いパフォーマンスを要求する用途で購入を検討する場合は、レビュー記事などでそのデバイスの冷却能力や高負荷時の動作安定性、ファンノイズについて確認することが賢明です。
5.3. TDP設定 (例: 15W vs 28W) による性能差
Ryzen 7 7840Uの大きな特徴である設定可能なTDP(cTDP)は、性能に直接的な影響を与えます。多くのデバイスでは、メーカーによって特定のTDPが設定されているか、あるいはユーザーがユーティリティソフト(例:AOKZOE Player Center 11)を用いてTDPを変更できるようになっています。
- PCMark 10による比較: レビューサイト「High Beam」によるテストデータ 5 では、TDPを15Wに設定した場合、28Wや30W設定時と比較して、PCMark 10の総合スコアが約8%から11%低下しています。項目別に見ると、Essentials(基本性能)やProductivity(生産性)におけるスコア低下率は比較的小さい(1%~10%程度)のに対し、Digital Content Creation(コンテンツ作成)、特にその中のRendering and Visualization(レンダリングと視覚化)では15%から30%と、大幅な性能低下が見られます。
- ゲーミング性能への影響: YouTubeなどで公開されている比較動画 52 では、AYANEO Geek 1S (7840U) を用いてTDP 28Wと15Wで同じゲームを動作させた場合、フレームレートに明確な差が出ることが示されています。また、TDPを極端に低く設定(例:5W~8W)すると、一部のゲームではフレームレートが30fpsを下回り、動作が不安定になる可能性も指摘されています 45。
これらのデータから、TDP設定はRyzen 7 7840Uのパフォーマンス特性を決定づける重要な要素であることがわかります。TDPを低く設定すれば、消費電力が抑えられ、バッテリー駆動時間が延び、発熱やファンノイズも低減されますが、その代償として、特にCPUやGPUに継続的に高い負荷がかかるタスク(重いゲーム、動画エンコード、3Dレンダリングなど)における性能は大きく低下します。一方で、Webブラウジングや文書作成といった比較的負荷の軽いタスクでは、TDPを下げても性能への影響は比較的小さい場合があります。したがって、「最適なTDP設定」というものは一概には存在せず、ユーザーがその時々の状況や目的に応じて選択するものと言えます。例えば、電源に接続していて最高のゲーム体験を求める場合は高TDP設定(例:28W)、外出先でバッテリーを長持ちさせたい、あるいは静かな環境で作業したい場合は低TDP設定(例:15W以下)といった使い分けが考えられます。このため、ユーザー自身がTDP設定を調整できる機能を備えたデバイスは、より高い柔軟性を提供すると言えるでしょう。
表4: TDP設定が性能に与える影響 (PCMark 10 スコア例)
PCMark 10 テスト項目 | スコア (TDP ~15W) | スコア (TDP ~28W/30W) | 性能比率 (15W/28W) | 参照元例 |
総合 (Overall) | 5644 – 5981 | 6133 – 6698 | 89.3% – 92.0% | 5 |
Essentials (平均) | 8696 – 9687 | 8972 – 10214 | 94.8% – 96.9% | 5 |
Productivity (平均) | 8166 – 9167 | 8461 – 9809 | 93.5% – 96.5% | 5 |
Digital Content Creation (平均) | 6538 – 6870 | 8142 – 8250 | 80.3% – 83.3% | 5 |
Photo Editing | 9299 – 10052 | 11522 – 11892 | 80.7% – 84.5% | 5 |
Rendering and Visualization | 5621 – 6020 | 8016 – 8496 | 70.1% – 70.9% | 5 |
Video Editing | 5349 – 5360 | 5558 – 5846 | 91.5% – 96.4% | 5 |
注: スコアはテスト環境により変動します。参照元のデータを基に記載しています。性能比率は15W時のスコアを28W/30W時のスコアで割ったものです。
6. Ryzen 7 7840U搭載PCのユーザー体験 (日本市場レビューより)
これまでのベンチマーク分析に加え、実際にRyzen 7 7840Uを搭載した製品を使用したユーザーやレビュアーの声を集めることで、より実態に近い評価が可能になります。ここでは、日本のレビューサイトやフォーラムから得られた情報を基に、代表的な搭載製品のユーザー体験をまとめます。
6.1. 搭載ノートPC (例: Acer Swift Edge 16, Lenovo Yoga Slim) のレビュー概要
薄型軽量ノートPCは、Ryzen 7 7840Uの主要な搭載プラットフォームの一つです。
- Acer Swift Edge 16 (SFE16-43):
- 長所: 最大の魅力は、16インチという大画面ながら3.2K解像度(3200×2000)を持つ有機EL(OLED)ディスプレイです。レビューではその画質の美しさ、鮮やかさ、広色域(DCI-P3 100%カバー 13)が高く評価されています 7。また、16インチノートPCとしては驚異的な軽さ(公称約1.23kg 7、実測1232g 53)と薄さ(12.95mm 7)も特筆すべき点です。Ryzen 7 7840Uの高い性能により、オフィスワークから簡単なクリエイティブ作業、軽めのゲームまで幅広く対応可能 13 であり、バッテリー駆動時間も8時間以上と良好です 13。インターフェースもUSB4 Type-Cポートを2つ搭載するなど充実しており 7、日本語配列のテンキー付きキーボード 7 も搭載しています。これらのスペックに対して価格設定も比較的手頃であるとの評価も見られます 21。
- 短所: 有機ELディスプレイはグレア(光沢)仕上げのため、照明などの映り込みが気になるという指摘があります 53。また、極端な薄型軽量化の代償としてか、筐体の剛性感があまり高くないと感じる(特にディスプレイを開く際にたわむ感覚がある)という意見が複数のレビューで見られます 13。キーボードについても、英語配列と共通のフレームを使用しているためか、一部のキーが隣接しすぎているとの指摘 13 や、タッチパッドがやや小さいという意見 54 があります。サポート面では、電話サポートが有料である点が挙げられています 54。
- 引用元例: ascii.jp 7, ITmedia PC USER 53, my-best 54, Yahoo!ショッピングレビュー 56, LaptopMedia 55, Rakutenレビュー.57
- Lenovo Yoga Slim シリーズ (例: Yoga 7 Gen 8 AMD, Yoga Slim 7x):
- 長所: Yogaシリーズは、高品質なディスプレイを搭載するモデルが多いことが特徴です。OLEDディスプレイ搭載モデルでは、DCI-P3 100%の広色域や高解像度(例:2.8K)を実現しており、美しい映像表示が評価されています 25。Ryzen 7000シリーズ(7840U含む)の高いCPU性能 25 や、USB4ポート搭載による高い拡張性 25 も魅力です。筐体デザインも、アルミニウム素材の使用や丸みを帯びたエッジ(コンフォートエッジデザイン)など、質感の高さが評価されています 25。高画質なFHD Webカメラや顔認証機能 25、評価の高いキーボード(Yoga Slim 7x 58)なども搭載モデルによっては長所となります。コストパフォーマンスに優れたモデルも存在します 44。
- 短所: モデルによっては、バッテリー駆動時間があまり長くないという評価 44 や、高負荷時のファンノイズがやや大きいという指摘 44 があります。また、14インチモデルでも重量が約1.5kgと、クラスとしてはやや重めである場合があります 25。筐体の素材によっては指紋が付きやすいという意見もあります 59。IdeaPad Slim 5 Lightのように、ディスプレイの色域が比較的狭い(NTSC 45% 59)モデルも存在するため、ディスプレイ品質を重視する場合はモデル選択に注意が必要です。
- 引用元例: komameblog.jp 44, for-real.jp 25, Gizmodo Japan 58, note.com.59
これらのレビューから、Ryzen 7 7840U搭載ノートPCは、高性能なCPUと強力な内蔵GPUによって、薄型軽量でありながら多様な用途に対応できる汎用性の高さが評価されていることがわかります。特にAcer Swift Edge 16は、大画面・高画質OLEDと軽量性を両立したユニークな存在として注目されています。Lenovo Yogaシリーズは、ディスプレイ品質、デザイン、コストパフォーマンスなど、モデルごとに異なる強みを持っています。一方で、薄型化やコストとの兼ね合いから、筐体の剛性、バッテリー持続時間、冷却ファンの音などに課題が見られる場合もあり、ユーザーは自身の優先順位に合わせて機種を選択する必要があります。
6.2. 搭載UMPC/ミニPC (例: AOKZOE A1 Pro, MINISFORUM EM780) のレビュー概要
Ryzen 7 7840Uは、携帯ゲーミングPC(UMPC)や超小型デスクトップPC(ミニPC)の分野でも広く採用されています。
- AOKZOE A1 Pro / AYANEO / ONEXPLAYERなど (UMPC):
- 長所: Ryzen 7 7840Uの高いCPU性能とRadeon 780Mの強力なGPU性能により、多くのPCゲームを携帯型デバイスでプレイすることが可能になりました 11。その性能は、競合の代表格であるASUS ROG Ally(Ryzen Z1 Extreme搭載)と同等か、テストによってはそれ以上と評価されています 12。8インチクラスの比較的大画面を持つモデルもあり、ゲームの視認性が向上しています 11。メモリ32GBやストレージ2TBといったデスクトップPC並みのハイスペック構成を選択できるモデルも多く 2、汎用性が高いです。インターフェースもUSB4ポートを搭載するなど充実しており 11、ドリフト現象に強いホール効果センサーを採用したアナログスティックなど、操作性にこだわったコントローラーも特徴です 11。また、TDP設定などをユーザーが細かく調整できるカスタマイズ性の高さも魅力の一つです 11。
- 短所: 高性能と引き換えに、本体が大きく重くなる傾向があります(例:AYANEO KUNは約940g 60)。最大の課題はバッテリー駆動時間で、ゲームプレイ時は1~2時間程度と短いことが一般的です 11。高負荷時には冷却ファンの音も目立ちます 50。価格も比較的高価で、10万円台後半から20万円を超えるモデルも少なくありません 2。一部のモデルでは、USBポートの接触不良といった品質に関する指摘も見られます 61。
- 引用元例: pc.watch.impress.co.jp 15, news.mynavi.jp 11, garumax.com 12, ascii.jp 2, techno-edge.net 28, smhn.info.62
- MINISFORUM EM780 / UM780 XTXなど (ミニPC):
- 長所: 最大の特徴は、手のひらに乗るほどの非常にコンパクトな筐体(例:EM780は8cm角 37)に、Ryzen 7 7840Uのパワフルな性能を凝縮している点です 37。CPU性能は一世代前のデスクトップPCに匹敵し、強力なRadeon 780Mにより、ゲームから動画編集まで幅広い用途に対応できます 39。USB4ポートを複数搭載するなど拡張性も高く 37、小型ながら冷却性能も比較的高く、安定した動作が期待できると評価されています 49。
- 短所: 高性能な分、価格は10万円を超えることが一般的です 37。付属のACアダプタが比較的大きい場合もあります 47。当然ながら、UMPCのようなバッテリー駆動による携帯性はありません。
- 引用元例: YouTube (吉田製作所など) 9, pc.watch.impress.co.jp 37, note.com 47, chimolog.co.34
UMPC市場において、Ryzen 7 7840Uは高性能な携帯ゲーミング体験を実現するための標準的なAPUとしての地位を確立しました。高いパフォーマンスと引き換えに、バッテリー寿命、重量、価格が主なトレードオフとなります。一方、ミニPC市場では、7840Uはその高性能と省スペース性を両立させ、メインのデスクトップマシンとしても十分に通用するパワフルな小型PCという新たなカテゴリーを切り開きました。
6.3. 日本のユーザーからの評価・評判
個別の製品レビューに加え、フォーラムやECサイトのレビューなどから、日本のユーザー全体の評価傾向を探ります。
- 肯定的な評価: 多くのユーザーが、Ryzen 7 7840Uの総合的な性能の高さ、特にRadeon 780Mによる内蔵グラフィックス性能の大幅な向上を評価しています。これにより、従来はディスクリートGPUが必須と考えられていたようなPCゲームが、UMPCや薄型ノートPCでも(設定調整の上で)プレイ可能になった点を歓迎する声が多く聞かれます。ミニPCにおいては、その省スペース性と高性能の両立が高く評価されています。個別の製品では、Acer Swift Edge 16の圧倒的な軽さと有機ELディスプレイの美しさが特に好評です。
- 懸念点・不満点: UMPCに関しては、やはりバッテリー駆動時間の短さ、本体の重さ、そして価格の高さが主な懸念点として挙げられています。ノートPCでは、モデルによって筐体の剛性(たわみ)や高負荷時の冷却ファンの音が気になるという意見が見られます。また、特定のUMPCモデルでUSBポートの接触不良が報告されている 61 など、製品ごとの品質や作り込みに関する指摘もあります。システムメモリの一部がVRAMとして共有されるため、OS上で認識される利用可能なメモリ量が想定より少なく感じられるという声もあります 9。
- 総合評価: 全体として、Ryzen 7 7840Uの性能面、特にCPUとGPUのバランスの良さに対する評価は非常に高いです。ただし、ユーザーの用途や優先順位(バッテリー寿命、携帯性、静音性、価格など)によっては、他の選択肢(例:より省電力なCPU、ディスクリートGPU搭載機)と比較検討されることになります。AmazonなどのECサイトでは、高評価を得ている7840U搭載製品も見られます 63。
これらの評価を総合すると、ユーザーがどのデバイスタイプ(ノートPC、UMPC、ミニPC)を選ぶかによって、重視する点や満足度が大きく異なることがわかります。ノートPCユーザーはディスプレイ品質や携帯性を評価する一方で、筐体の質感やファンノイズに懸念を示すことがあります 13。UMPCユーザーはゲーミング性能や操作性を最優先しますが、バッテリー寿命や重さに不満を持つことが多いです 11。ミニPCユーザーはコンパクトさとパワーを評価しますが、デスクトップ的な利用が前提となります 37。このように、同じAPUを搭載していても、ユーザーの期待やトレードオフへの許容度は、そのデバイスが属するフォームファクターによって大きく左右されるため、Ryzen 7 7840Uに対する満足度は、デバイスカテゴリーごとに評価する必要があります。
7. まとめと評価
本レポートでは、主に日本のWeb情報を基に、AMD Ryzen 7 7840U APUの性能、電力効率、実利用における評価を多角的に分析してきました。最後に、これまでの分析結果を総括し、その強みと弱みを明確にした上で、総合的な性能評価と推奨用途を結論付けます。
7.1. Ryzen 7 7840Uの強みと弱み
強み:
- 卓越したCPUマルチコア性能: 同等のTDPを持つIntel Core i7 Pシリーズプロセッサーを凌駕し、より高いTDPを持つ旧世代のHシリーズプロセッサーに匹敵するマルチタスク能力を発揮します。
- クラス最高レベルの内蔵GPU性能: Radeon 780Mは、Intel Iris Xe Graphicsを圧倒し、エントリーレベルのディスクリートGPUに匹敵する描画性能を持ち、統合グラフィックスのレベルを大きく引き上げました。
- 高い電力効率: Zen 4アーキテクチャと4nmプロセスにより、比較的低いTDP(15-30W)で高いパフォーマンスを実現します。
- 最新アーキテクチャ: CPUにZen 4、GPUにRDNA 3という、発表当時の最新アーキテクチャを採用しています。
- 幅広い採用実績と汎用性: 薄型ノートPC、UMPC、ミニPCといった多様なフォームファクターの製品に搭載され、様々なニーズに対応します。
弱み:
- デバイス依存性の高さ: APUの性能を最大限に引き出せるかは、搭載されるデバイスのTDP設定と冷却システムの設計に大きく左右されます。
- 高負荷時のバッテリー消費: 高いパフォーマンスを発揮する代償として、ゲームなどの高負荷時にはバッテリーを急速に消費します。
- AI性能: 後発のIntel Core Ultraプロセッサーなどが搭載する専用NPUと比較した場合、AI処理に特化した性能では劣る可能性があります。
- シングルコア性能: 最新の競合CPUと比較した場合、シングルコア性能ではわずかに劣るベンチマーク結果も見られます。
7.2. 総合的な性能評価と推奨用途
総合評価:
AMD Ryzen 7 7840Uは、2023年におけるモバイル向けAPU市場において、特にCPUマルチコア性能と統合グラフィックス性能のバランスにおいて、極めて優れた選択肢でした。その高い電力効率により、従来は性能面で妥協が必要だった薄型軽量デバイスにおいても、デスクトップPCに迫るような処理能力や、本格的なゲームプレイ(設定調整は必要)を可能にした功績は非常に大きいです。モバイルコンピューティングの可能性を大きく広げた画期的なAPUと言えるでしょう。
推奨用途:
- 高性能な薄型軽量ノートPC: 日常的な作業、オフィスワーク、複数のアプリケーションを同時に使うマルチタスク、簡単な写真・動画編集、そしてカジュアルなゲームまで、一台で快適にこなしたいユーザーに最適です。特に、ディスクリートGPUなしでも、ある程度のグラフィックス性能を求める場合に有力な選択肢となります。(例: Acer Swift Edge 16, Lenovo Yoga Slimシリーズの一部モデル)
- 携帯ゲーミングPC (UMPC): AAAタイトルを含む様々なPCゲームを、場所を選ばずにプレイしたいゲーマーに適しています。多くのタイトルで画質や解像度の調整は必要になりますが、携帯機でPCゲーム環境を持ち歩ける魅力は大きいです。(例: AOKZOE A1 Pro, AYANEOシリーズ, ONEXPLAYERシリーズ)
- 高性能ミニPC: デスクスペースを最小限に抑えつつ、メインマシンとして使えるパワフルなデスクトップ環境を構築したいユーザーにおすすめです。一般的な用途はもちろん、ある程度のゲームやクリエイティブ作業も可能です。(例: MINISFORUM EM780, UM780 XTX)
- コンテンツクリエイター(アマチュア・セミプロ): 外出先や限られたスペースで、写真編集、比較的軽い動画編集、基本的な3Dモデリングなどを行いたいクリエイティブユーザーにも適しています。
最終的な考察:
Ryzen 7 7840Uは、性能と電力効率という、モバイルプロセッサーにおける重要な二要素を高次元で両立させました。後継製品であるRyzen 8040シリーズ(基本的なCPU/GPU性能は7040シリーズと同等で、AI処理能力を強化)や、競合のIntel Core Ultraシリーズが登場した現在においても、市場にはまだ多くの7840U搭載製品が存在し、価格や特定のニーズ(AI機能不要など)によっては、依然としてコストパフォーマンスの高い魅力的な選択肢となり得ます。
Ryzen 7 7840U搭載PCの購入を検討する際には、単にAPU名だけでなく、個々の製品レビューを参考に、そのデバイスの具体的なTDP設定、冷却システムの性能、バッテリー容量、ディスプレイの品質、搭載メモリの速度、そして価格などを総合的に比較検討することが、最適な一台を見つけるための鍵となります。
引用文献
- AMD Ryzen 7 7840Uのベンチマーク登場。Core i7-1280Pを27%上回る性能に – ギャズログ, 4月 12, 2025にアクセス、 https://gazlog.jp/entry/amd-ryzen-7-7840u-cinebenchr23-benchmark/
- Ryzen 7 7840U搭載の高性能ハンドヘルドPC「AOKZOE A1 Pro」の実力とは? (1/2) – ASCII.jp, 4月 12, 2025にアクセス、 https://ascii.jp/elem/000/004/142/4142648/
- AMD Ryzen™ 7 7840U, 4月 12, 2025にアクセス、 https://www.amd.com/ja/products/processors/laptop/ryzen/7000-series/amd-ryzen-7-7840u.html
- AMD Ryzen 7 7840U – 仕様、テスト、比較、およびノートパソコン …, 4月 12, 2025にアクセス、 https://laptopmedia.com/jp/processor/amd-ryzen-7-7840u/
- ゲーム機とパソコンをうまく両立したポータブルゲーミングPC「AOKZOE A1 Pro」, 4月 12, 2025にアクセス、 https://high-beam-online.com/blogs/featured/hb-cm-a308
- AMD Ryzen 7 8840U レビュー – UL Benchmarks, 4月 12, 2025にアクセス、 https://benchmarks.ul.com/jp/hardware/cpu/AMD+Ryzen+7+8840U
- 人気の16型モバイルノートPC「Swift Edge」シリーズの新機種を日本エイサーが発表 – ASCII.jp, 4月 12, 2025にアクセス、 https://ascii.jp/elem/000/004/163/4163399/
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- 【薄い・軽い・デカい・4K】「新・普段使いノートPC」は君に決めた!あえて「海外版・旧モデル」を買ったワケとは。【Acer Swift Edge 16】 – YouTube, 4月 12, 2025にアクセス、 https://www.youtube.com/watch?v=47iiDZO6A6w
- 「2024年版」後悔しないミニPCの選び方|ゆあ – note, 4月 12, 2025にアクセス、 https://note.com/you21979/n/n4c97f2da1441
- GMKtec NucBox M5 Plusレビュー:Ryzen 7 5825U搭載の低価格ミニPC | こまめブログ, 4月 12, 2025にアクセス、 https://komameblog.jp/review/nucbox-m5plus/
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- Acer Swift Edge SFE16-43-A76Y/Kを検証レビュー!15〜16インチのノートパソコンの選び方も紹介 | マイベスト, 4月 12, 2025にアクセス、 https://my-best.com/products/6444918
- Acer Swift Edge 16 (SFE16-43) – スペック、テスト、価格 | LaptopMedia 日本, 4月 12, 2025にアクセス、 https://laptopmedia.com/jp/series/acer-swift-edge-sfe16-43/
- acer Acer|エイサー 16.0型ノートパソコン Swift Edge(Ryzen5/ メモリ 16GB/ 512GB SSD/ OLED)オリビンブラック SFE16-43-A56YJ/ K 返品種別A : Joshin web – 通販 – Yahoo!ショッピング, 4月 12, 2025にアクセス、 https://store.shopping.yahoo.co.jp/joshin/4515777578646-41-60157.html
- エイサー 16.0型ノートパソコン Swift Edge Ryzen7/ メモリ 16GB/ SSD 1TB/ Officeあり/OLED オリビンブラック SFE16-43-A76ZJ/KF (商品口コミ・レビュー) – 楽天市場, 4月 12, 2025にアクセス、 https://product.rakuten.co.jp/product/-/782b4b0467d787bb59709931f4b35ff4/review/
- Lenovo Yoga Slim 7xレビュー:AIは期待外れだけど良品です | ギズモード・ジャパン, 4月 12, 2025にアクセス、 https://www.gizmodo.jp/2024/07/lenovo-yoga-slim-7x-review.html
- 【徹底レビュー】Lenovo IdeaPad Slim 3 Gen 8 15.6型(AMD)|高コスパのスタンダードノートPCの魅力に迫る! – note, 4月 12, 2025にアクセス、 https://note.com/juku_support/n/ne2e679105058
- 携帯ゲームPCの新モデル「AYANEO KUN」「AYANEO SLIDE」実機レポ!どちらもRyzen 7 7840U搭載 – ガルマックス, 4月 12, 2025にアクセス、 https://garumax.com/ayaneo-kun-ayaneo-slide
- Amazon.co.jp: One-Netbook OneXFly 【国内正規版(Ryzen 7 7840U/32GB LPDDR5メモリ/2TB SSD/7型120Hz FHD液晶/ハーマンAudioEFXデュアルスピーカー/590g)ポータブルゲーミングUMPC Windows PC (オブシディアンブラック), 4月 12, 2025にアクセス、 https://www.amazon.co.jp/One-Netbook-LPDDR5%E3%83%A1%E3%83%A2%E3%83%AA-%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3AudioEFX%E3%83%87%E3%83%A5%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC-%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0UMPC-%E3%82%AA%E3%83%96%E3%82%B7%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF/dp/B0CJ25FQK2
- 約590gでRyzen 7 7840U搭載「ONEXFLY」、TGSにて実機展示中 – すまほん!!, 4月 12, 2025にアクセス、 https://smhn.info/202309-onexfly-tgs
- Amazon.co.jp: MINISFORUM Mercury Series EM780 ミニpc AMD Ryzen7 7840U AMD Radeon 780M MiNiPC LPDDR5 32GB 512GB SSD TFカードスロット付き Wi-Fi6 BT 5.2 HDMI/USB4x2(8K@40Hz|Alt PD) 65W GaN Type-Cアダプター/USB4-有線 LANドッキングステーション付属, 4月 12, 2025にアクセス、 https://www.amazon.co.jp/MINISFORUM-EM780-TF%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B9%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88%E4%BB%98%E3%81%8D-Type-C%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%97%E3%82%BF%E3%83%BC-LAN%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E4%BB%98%E5%B1%9E/dp/B0CJ52357S