1. はじめに
1.1 AMD Ryzen 9 7940HSプロセッサーの概要
AMD Ryzen 9 7940HSは、AMDが展開するモバイル向けハイエンドプロセッサー群「Ryzen 7040HSシリーズ」における最上位モデルとして位置づけられています 1。このプロセッサーは、高性能なCPUコアと強力な内蔵GPU(iGPU)を一つのダイに統合しており、特に薄型・軽量ノートPC 3 や、省スペースながら高い処理能力を持つ高性能ミニPC 4 など、多様なデバイスフォームファクターでの採用が進んでいます。
さらに、Ryzen 9 7940HSは、特定のAI処理を効率的に実行するための専用エンジン「Ryzen AI」を搭載している点も大きな特徴です 3。これにより、ビデオ会議での背景ぼかしや視線補正といったタスクをCPUやGPUに大きな負荷をかけることなく、低消費電力で実行可能となり、次世代のPC体験、いわゆる「AI PC」の実現を見据えた設計となっています 13。
1.2 主要スペックとアーキテクチャ
Ryzen 9 7940HSの性能を理解する上で、その基盤となる主要スペックとアーキテクチャは以下の通りです。
- CPU: 最新の「Zen 4」アーキテクチャを採用し、8コア/16スレッド構成となっています 2。ベースクロック周波数は4.0GHz、最大ブーストクロック周波数は5.2GHzに達し、高い処理能力を発揮します 3。
- キャッシュ: 各コアに1MBのL2キャッシュ(合計8MB)と、共有のL3キャッシュ16MBを搭載しています 3。このL3キャッシュ容量(16MB)は、一部のデスクトップ向けCPU、特に大容量キャッシュを搭載するモデル(例: Ryzen 7 7800X3D)と比較すると少ないです。この差が、キャッシュメモリへのアクセス頻度が高い特定のベンチマークテスト(例: Blender、HandBrake)において、デスクトップCPUに対する性能差として現れる要因の一つと考えられています 14。
- GPU: 「RDNA 3」アーキテクチャに基づいた内蔵GPU「Radeon 780M」を搭載しています 1。このGPUは12基のコンピュートユニット(CU)で構成され 1、最大動作クロックは2800MHz 3(一部情報源では3GHzとも 1)とされており、統合グラフィックスとしては非常に高い性能を持ちます。
- プロセスルール: 製造にはTSMC社の4nmプロセス技術が採用されており、これにより性能と電力効率の両立が図られています 3。
- TDP (Thermal Design Power): 熱設計電力は35Wから54Wの範囲で構成可能(Configurable TDP)となっており、搭載されるデバイスの設計思想(性能重視か、バッテリー持続時間重視かなど)に応じてメーカーが設定します 2。
- メモリサポート: 高速なDDR5-5600規格、およびさらに高速なLPDDR5x-7500規格のメモリに対応しています 3。
1.3 Ryzen 9 7940HS 主要スペック一覧
仕様項目 | 詳細 | 出典例 |
CPUアーキテクチャ | Zen 4 | 2 |
CPUコア/スレッド | 8コア / 16スレッド | 2 |
ベースクロック周波数 | 4.0GHz | 3 |
最大ブーストクロック周波数 | 5.2GHz | 3 |
L2キャッシュ | 8MB (1MB/コア) | 3 |
L3キャッシュ | 16MB | 3 |
内蔵GPU (iGPU) モデル | Radeon 780M | 1 |
iGPUアーキテクチャ | RDNA 3 | 1 |
iGPU コンピュートユニット数 | 12 CU | 1 |
iGPU 最大クロック周波数 | 2800MHz (一部情報源では3GHz) | 1 |
プロセスルール | TSMC 4nm | 3 |
TDP (Configurable) | 35W – 54W | 2 |
メモリサポート | DDR5-5600 / LPDDR5x-7500 | 3 |
AIエンジン | Ryzen AI (NPU) | 3 |
2. CPUパフォーマンス分析
2.1 ベンチマークスコア
Ryzen 9 7940HSのCPU性能を客観的に評価するため、複数の標準的なベンチマークテストの結果を分析します。
2.1.1 Cinebench R23
Cinebench R23は、CPUのレンダリング性能を測定する広く利用されているベンチマークです。
- マルチコア性能: レビューされた複数の報告によると、マルチコアスコアは搭載されるデバイス(ノートPCやミニPC)の冷却能力や設定される電力プロファイル(TDP)によって、14,000点台後半から17,000点台前半という比較的広い範囲で変動しています 14。具体的なスコア例としては、PC Watchのレビューで17,136点 17 や17,007点 14、Geekomのブログで16,867点 18、komameblog.jpで14,483点 20、YouTubeチャンネルのレビューで17,113点 16 などが報告されています。このスコアのばらつきは、Ryzen 9 7940HSが持つ潜在的な最大性能を引き出すためには、デバイス側の適切な冷却設計と電力管理がいかに重要であるかを示唆しています。特に持続的な高負荷がかかるマルチコア処理では、デバイスの実装差が性能に直接影響します 14。
- シングルコア性能: 一方、シングルコアスコアは比較的安定しており、多くのレビューで1,700点台後半から1,800点台前半の範囲に収まっています 14。例として、PC Watchで1,840点 17 や1,801点 14、komameblog.jpで1,781点 20、Geekomのブログで1,780点 18、YouTubeで1,772点 16 といったスコアが見られます。ただし、一部のレビューでは1,205点という低いスコアも報告されており 15、これもテスト時のデバイス設定や状態による影響を受けている可能性があります。
2.1.2 Geekbench
Geekbenchは、クロスプラットフォームでCPUの演算性能を測定するベンチマークです。
- Geekbench 5のスコアとしては、シングルコア性能が約1,974点、マルチコア性能が約11,600点という報告があります (blog.geekom.jp 18)。
- より新しいバージョンのGeekbench 6では、マルチコアスコアが約12,000点 (gazlog.jp 22) や、別のレビューでは13,295点 (blog.geekom.jp 23) といった異なる結果が報告されています。シングルコアスコアは約2,453点というデータもあります (browser.geekbench.com 25)。
- Cinebench R23と同様に、Geekbenchのスコアもテストバージョンや実行環境によって変動が見られます。特にGeekbench 6のマルチコアスコアにおける差 22 は、ベンチマーク結果を解釈する上で注意が必要です。これらの差異は、テスト時の設定、バックグラウンドプロセス、あるいは個体差(シリコンロッタリー)など、複数の要因によって生じる可能性があります。
2.1.3 その他のベンチマーク
- PCMark 10: 日常的なPC作業(Webブラウジング、ビデオ会議、オフィスソフト利用、コンテンツ作成など)の総合的なパフォーマンスを測定するベンチマークです。総合スコアは7,300点から7,500点台が多く報告されています 15。内訳としては、Essentials(基本性能)が11,000点台、Productivity(生産性)が10,000点台、Digital Content Creation(コンテンツ作成)が9,000点台後半という結果が見られます 15。ただし、ディスクリートGPU(dGPU)を搭載したマシンでのテストでは、総合スコアが10,297点と高くなる例もあり 14、特にDigital Content CreationやGamingのスコアはdGPUの影響を強く受けるため、比較の際には注意が必要です。
- PassMark CPU Mark: 総合的なCPU性能を示す指標で、30,000点を超える高いスコアが報告されています 18。
- 3DMark CPU Profile (Max Threads): CPUの最大スレッド性能を示すテストで、7,677点というスコアが記録されています 26。
- Blender Benchmark (CPU): 3Dレンダリング性能を見るテストでは、デスクトップ向けのRyzen 7 7800X3Dと比較して9~13%低いスコアになったとの報告があります 14。これは前述のL3キャッシュ容量の差が影響していると考えられます。Razer Blade 14を用いたテストでは、「Boost」モード設定時にデスクトップ向けRyzen 7 7700に迫る性能を示したものの、わずかに及ばなかったとされています 21。
- HandBrake (動画エンコード): 動画エンコード性能テストでも、Ryzen 7 7800X3Dに対して10~13%低いスコアとなりました 14。これもキャッシュ容量が影響する可能性のあるタスクです。
- SiSoftware Sandra: 演算性能(Arithmetic)やマルチメディア性能(Multi-Media)では、Ryzen 7 7800X3Dとほぼ同等の結果を示しましたが、画像処理(Image Processing)など一部のテストでは劣る結果となりました 14。
2.2 生産性タスクにおける性能
ベンチマークスコアだけでなく、実際のアプリケーション利用における性能も重要です。
2.2.1 動画編集
- フルHD(1920×1080)解像度の動画であれば、基本的なカット編集作業は可能です 27。あるレビューでは、DaVinci Resolveを使用して最適化メディア(プロキシファイル)を作成せずに編集が行えたとの報告もあります 27。
- 写真編集ソフトであるPhotoshopを用いた軽い作業、例えば画像の切り抜きなども、特に不自由なく行えると評価されています 16。
- しかし、フルHDのカット編集であっても、プレビュー再生時に若干のもたつきを感じたり、CPU使用率が瞬間的に100%に達したりする場合があるとの指摘もあります 28。これは、より複雑な編集、高解像度の素材(4Kなど)、あるいはノイズリダクションのような重いエフェクト 29 を多用する場合には、性能不足を感じる可能性が高いことを示唆しています。
- 一方で、Ryzen 9 7940HSは最新の動画コーデックであるAV1およびH.265のハードウェアエンコード・デコードに対応しています 6。対応する動画編集ソフトウェアを使用する場合、これらの処理をCPUに大きな負荷をかけずに高速かつ効率的に行うことが期待できます。
- 総じて、Ryzen 9 7940HSは、特に携帯性に優れたミニPCなどのフォームファクタにおいて、趣味レベルや基本的な業務レベルの動画編集・写真編集タスクをこなす能力を持っています 16。しかし、プロフェッショナルレベルの高い要求や非常に重い処理(高解像度素材の多レイヤー編集、複雑なVFXなど)に対しては、依然として高性能なディスクリートGPUを搭載したシステムや、より強力なデスクトップCPUが有利です 27。ハードウェアエンコード/デコード支援機能は、対応環境下では大きな強みとなります。
2.2.2 レンダリング
- Blenderなどの3Dソフトウェアを用いたCPUレンダリング性能は、モバイル向けプロセッサーとしては非常に高く、優秀なレベルにあります 14。
- ただし、TDP(電力枠)やL3キャッシュ容量といった制約から、同世代のデスクトップ向けCPU(例: Ryzen 7 7700や、特に大容量キャッシュを持つRyzen 7 7800X3D)と比較すると、レンダリング時間では劣る傾向が見られます 14。
- Razer Blade 14のレビューでは、パフォーマンス設定を「Boost」モードにすることで、「Balanced」モードからレンダリングスコアが10%~15%向上したと報告されており、デバイス側の設定が性能に与える影響の大きさを示しています 21。
2.2.3 マルチタスク性能
- 8コア16スレッドというCPU構成は、高いマルチスレッド性能をもたらします。これにより、複数のアプリケーションを同時に起動して作業するような、一般的なマルチタスク環境においては快適な動作が期待できます 6。
- PCMark 10のProductivity(生産性)セクションのスコアも高いレベルを示しており 14、オフィスワークや日常的な作業における応答性の良さを裏付けています。
2.3 競合プロセッサーとの比較
Ryzen 9 7940HSの性能をより深く理解するために、競合するプロセッサーと比較します。
2.3.1 対 Intel Core i7/i9 モバイルプロセッサー
- 対 Core i9-13900H: 主要な競合製品であるIntel Core i9-13900Hとの比較では、ベンチマークによって優劣が変わる傾向があります。Cinebench R23やGeekbench 5のマルチコアスコアでは13900Hがやや優位な結果を示す場合がある一方で 18、Geekbench 5のシングルコア性能では7940HSが上回る結果も報告されています 18。PassMark CPU Markではほぼ同等のスコアです 18。4Gamer.netの記事では、マルチコア性能は同等レベルであると言及されています 2。また、Note.comの記事では、7940HSは13900Hに匹敵する性能を持つと評価されています 19。
- 対 Core i7-13620H: Core i7クラスとの比較では、cpubenchmark.netのデータによると、CPU Mark (マルチスレッド) で7940HSが約19%高速、シングルスレッド性能で約7%高速であるとされています 30。
- 内蔵GPU性能: 後述しますが、Ryzen 9 7940HSに統合されているRadeon 780Mは、Intelプロセッサーに統合されているIris Xe Graphicsと比較して、多くのゲームにおいてより高いフレームレートを示す傾向があります 18。
- 電力効率: Ryzen 9 7940HSは、採用されている4nmプロセス技術などにより、電力効率に優れていると評価されています。これは、ノートPCにおけるバッテリー持続時間の向上や、発熱の抑制に有利に働きます 18。
- これらの比較から、Ryzen 9 7940HSは、同世代のIntel Core i9モバイルプロセッサーとCPU性能において互角以上に渡り合える実力を持っていることがわかります。特にシングルコア性能、電力効率、そして内蔵GPU性能においては、7940HSが優位性を示す場面が多く見られます。マルチコア性能に関しては、実行するタスクやベンチマークの種類、そして搭載されるデバイスの設計によって優劣が変わる可能性があります。
2.3.2 対 前世代 AMD Ryzen モバイルプロセッサー
- 対 Ryzen 7 7840HS: 同じZen 4 CPUコアとRadeon 780M GPUを搭載する、いわば兄弟モデルです。主な違いは動作クロック周波数で、7940HSの方が若干高く設定されています 31。そのため、各種ベンチマークスコア(シングルコア、マルチコア共に)では、7940HSが僅かに7840HSを上回る結果を示す傾向にあります 32。ただし、実際のゲームプレイなどにおける体感性能差は、それほど大きくない可能性も指摘されています 34。コストパフォーマンスを重視する場合、7840HSも非常に魅力的な選択肢となります 32。
- 対 Ryzen 7 7735HS (Zen 3+ / RDNA 2): 一世代前のアーキテクチャ(CPUがZen 3+、GPUがRDNA 2)を採用する7735HSと比較すると、7940HS(Zen 4 / RDNA 3)はCPU性能、GPU性能の両面で大幅な性能向上を実現しています。ベンチマークスコア比較でもその差は明確です 20。
- 対 Ryzen 9 8945HS: 後継モデルにあたる8945HSは、主にAI処理能力の強化が図られていますが、CPU/GPUの基本アーキテクチャは7940HSと共通です。ベンチマークスコアでは、Geekbench 6マルチコアで約12% 22、Cinebench 2024マルチコアで約13% 23 の性能向上が報告されています。ただし、実ゲーム性能における差は、プレイするゲームタイトルによって異なるとの指摘もあります 23。
- 7940HSは、前世代のZen 3+アーキテクチャから明確な性能ジャンプを果たしています。同世代の下位モデルである7840HSとの性能差は比較的小さいため、予算や入手性に応じて選択肢となり得ます。後継の8945HSは更なる性能向上、特にAI性能の強化が見られますが、CPUやグラフィックス性能の向上幅は、用途によって体感差が異なる可能性があります。
2.3.3 対 デスクトップCPUとの比較考察
- モバイル向けプロセッサーでありながら、Ryzen 9 7940HSのCinebench R23マルチコア性能は、搭載デバイスの冷却性能や電力設定が良好な場合、TDP 65Wクラスのデスクトップ向けCPU(例: Ryzen 5 7600)を上回り、さらに上位のRyzen 7 7700(同じくTDP 65W)に迫るスコアを記録することがあります 21。
- シングルコア性能においても、多くのデスクトップCPUに匹敵する高いレベルを示しています 14。
- しかし、これはあくまでピーク性能や特定のベンチマークにおける比較です。L3キャッシュ容量の差(前述)や、持続的な高負荷状態における電力供給能力と放熱能力の違いから、特にレンダリングや長時間の動画エンコードといったワークロードでは、依然としてデスクトップCPUに劣る場面が見られます 14。
- 近年のモバイルCPUの性能向上と電力効率の改善は目覚ましく、Ryzen 9 7940HSはその象徴的な存在と言えます。特定の条件下ではミドルレンジのデスクトップCPUに匹敵する性能を発揮できるポテンシャルを持つ一方で、フォームファクタに起因する制約(熱、電力、キャッシュ)により、持続的な高負荷性能ではデスクトップCPUに分があるという関係性は依然として存在します。
2.4 CPUベンチマークスコア比較
ベンチマーク名 | Ryzen 9 7940HS (代表値/範囲) | Intel Core i9-13900H (代表値) | Ryzen 7 7840HS (代表値) | Ryzen 9 8945HS (代表値) | 出典例 (7940HS) |
Cinebench R23 (Multi Core) | 16,500点前後 (14,483 – 17,136) | 18,760点 18 | (データ不足) | (データ不足) | 14 |
Cinebench R23 (Single Core) | 1,800点前後 (1,772 – 1,840) ※1,205点の報告もあり 15 | 2,016点 18 | (データ不足) | (データ不足) | 14 |
Geekbench 5 (Multi Core) | 11,600点 18 | 14,632点 18 | 11,563点 22 | (データ不足) | 18 |
Geekbench 5 (Single Core) | 1,974点 18 | 1,919点 18 | (データ不足) | (データ不足) | 18 |
Geekbench 6 (Multi Core) | 13,000点前後 (12,000 – 13,295) | (データ不足) | 11,563点 22 | 13,258点 22 | 22 |
Geekbench 6 (Single Core) | 2,453点 25 | (データ不足) | (データ不足) | 2,596点 22 | 25 |
PCMark 10 (Total Score) | 7,400点前後 (7,329 – 7,560) ※dGPU搭載機では10,000点超の例も 14 | (データ不足) | (データ不足) | (データ不足) | 15 |
PassMark CPU Mark | 30,000点超 | 31,788点 18 | (データ不足) | (データ不足) | 18 |
3DMark CPU Profile (Max Threads) | 7,677点 26 | (データ不足) | (データ不足) | 7,747点 26 | 26 |
(注: スコアはテスト環境やバージョンにより変動します。代表値は目安です。)
3. 内蔵GPU (Radeon 780M) パフォーマンス分析
Ryzen 9 7940HSの大きな特徴の一つが、強力な内蔵GPU「Radeon 780M」です。
3.1 ベンチマークスコア
標準的なグラフィックスベンチマークである3DMarkのスコアを見ていきます。
- 3DMark Time Spy: DirectX 12ベースのテストで、スコアは3,000点台前半で安定しています 15。具体的なスコア例としては、PC Watchのレビューで3,082点 17 や3,313点 15、ITmedia PC USERで3,423点 35 などが報告されています。
- 3DMark Fire Strike: DirectX 11ベースのテストで、スコアは7,000点前後となっています 15。例として、PC Watchで6,927点 17 や7,971点 15、ITmedia PC USERで7,867点 35 などが見られます。
- 3DMark Night Raid: 統合グラフィックス向けのDirectX 12テストで、約30,000点というスコアが報告されています 17。
- 3DMark Wild Life: クロスプラットフォーム(モバイル含む)向けのVulkanテストで、16,000点台のスコアが記録されています 17。
これらの3DMarkスコアは、一世代前のAMD Radeon内蔵GPU(例: Radeon 680M)や、競合するIntel Iris Xe Graphicsと比較して大幅な向上を示しています。特にTime Spyスコアが3,000点を超えている点は注目に値し、エントリーレベルのディスクリートGPUに迫る、あるいは一部では匹敵する描画性能を持っていることを示唆しています。ただし、Fire Strikeのスコアなど、テストによっては若干のばらつきが見られる点には留意が必要です。
3.2 ゲーミング性能
ベンチマークスコアだけでなく、実際のゲームにおけるパフォーマンスが重要です。ここでは主にフルHD(1920×1080)解像度でのゲーミング性能を見ていきます。
- 軽量~中量級ゲーム: 多くのタイトルにおいて、画質設定を適切に調整することで、快適なプレイが可能です 2。
- エーペックスレジェンズ: 人気のバトルロイヤルゲームですが、低設定であれば平均60fpsから80fps程度でのプレイが報告されています 16。高設定でも平均53.5fpsという結果もあり 14、設定次第では十分にスムーズなゲーム体験が期待できます 16。
- ファイナルファンタジーXIV: MMORPGのベンチマークでは、最高品質設定で平均36.3fps 14、標準品質(デスクトップPC向け)では「普通」評価(平均38.3fps)20、最高設定ではスコア3942で「設定変更を推奨」36 との結果が出ており、設定調整が必要ですがプレイ可能なレベルです。
- フォートナイト: 中~低設定で平均45fps 18 という報告や、高設定で120-150fps 23 という報告もあります(後者は設定の詳細が不明なため参考値)。設定を調整すれば十分に楽しめるとされています 19。
- Valorant: 競技性の高いFPSですが、中~低設定で平均80fps 18、最大設定で平均449fps 23(後者は参考値)と、高いフレームレートでのプレイが可能です。
- リーグ・オブ・レジェンド: MOBAの代表格で、中~低設定で平均100fps 18、高設定では150-180fps以上 6 と、非常に快適にプレイできます。
- 原神: オープンワールドRPGで、最低画質設定であれば平均約60fpsでの動作が報告されています 20。ただし、エフェクトが多い場面ではフレームレートが低下する可能性も指摘されています。
- その他: ストリートファイター6では、最高設定(HIGHEST)で平均約30fps 14、ベンチマークツールでは「快適にプレーできます」との評価 20。BLUE PROTOCOLは、最高画質で30fps以上 14、低画質設定では「極めて快適」との評価 17。モンスターハンターライズ:サンブレイクは、高設定で平均35.9fps 14。ドラゴンクエストXオンラインは、最高設定で「すごく快適」評価 36。ファイナルファンタジーXVは、軽量設定で「やや快適」評価 36、高品質・1080p設定でスコア4848 35。
- 重量級ゲーム: 最新のAAAタイトルなど、グラフィックス負荷が非常に高いゲームでは、プレイは可能ですが大幅な設定調整が必要となります。
- サイバーパンク2077: 低設定にすることで平均53fpsを超えたという報告 35 がある一方で、中設定では平均26.7fpsまで低下します 35。AMDのアップスケーリング技術であるFidelityFX Super Resolution (FSR) を利用することで、低設定時に平均38.4fpsまで向上したとの報告もあります 35。プレイ自体は可能ですが 2、画質を大幅に妥協する必要があります。最低画質でも平均17fps程度で、快適なプレイは難しいとの報告も見られます 20。
- Watch Dogs: Legion: 高設定で平均72-75fpsという報告がありますが 23、設定の詳細が不明なため参考程度に留めるべきでしょう。
これらの結果から、Radeon 780Mは、フルHD解像度において、特にeスポーツタイトルや比較的負荷の軽いゲームでは、画質設定を調整することで60fps以上のスムーズなゲームプレイを実現できる実力を持っていることがわかります 6。しかし、サイバーパンク2077のようなAAA級の重量級タイトルにおいては、画質設定を大幅に下げるか、FSRのようなアップスケーリング技術の活用が前提となります 2。統合グラフィックスとしては画期的な性能向上を遂げていますが、ミドルレンジ以上のディスクリートGPUの代替となるまでには至っていません。
3.3 他のGPUとの比較
- 対 Intel Iris Xe Graphics: 競合するIntel製CPUに統合されているIris Xe Graphicsと比較すると、多くのゲームタイトルにおいてRadeon 780Mがより高いフレームレートを記録します 18。3DMarkのベンチマークスコアでも大きな差がついています 20。
- 対 前世代 Radeon iGPU (Radeon 680M): 一世代前のRDNA 2アーキテクチャを採用するRadeon 680Mと比較しても、Radeon 780Mは着実な性能向上を示しています 16。3DMark Time Spyのスコア比較でも780Mが明確に優位です 20。ただし、一部のゲームタイトルや特定の状況においては、性能差がそれほど大きく感じられない場合もあるとの指摘もあります 16。
- 対 エントリーレベルディスクリートGPU (例: NVIDIA GeForce GTX 1650): Radeon 780Mの性能は、エントリーレベルのディスクリートGPUであるNVIDIA GeForce GTX 1650に迫るレベルにあると評価されています 20。ただし、3DMark Time SpyのスコアではGTX 1650には及ばないとの評価もあり 17、完全に同等とは言えないまでも、それに近い性能領域に達していると言えます。
Radeon 780Mは、統合グラフィックスとしては間違いなくトップクラスの性能を持ち、Intelの競合製品や前世代のAMD iGPUを明確に上回っています。エントリーレベルのディスクリートGPUに匹敵する性能を持つことで、これまでグラフィックス性能がボトルネックとなりがちだったディスクリートGPU非搭載の薄型ノートPCやミニPCにおいても、ある程度のゲーミング体験が可能になった点は、大きな進歩と言えるでしょう。
3.4 Radeon 780M ゲーミング性能 (1080p)
ゲームタイトル | 画質設定 (目安) | 平均FPS / 評価 | 出典サイト例 |
エーペックスレジェンズ | 低 | 65-90fps 20, 80fps近辺 16, 60fps 34 | komameblog.jp, YouTube, garumax.com |
エーペックスレジェンズ | 高 | 53.5fps 14 | PC Watch |
ファイナルファンタジーXIV | 最高品質 | 36.3fps 14 | PC Watch |
ファイナルファンタジーXIV | 標準品質(デスクトップ) | 38.3fps (普通評価) 20 | komameblog.jp |
ファイナルファンタジーXIV | 最高設定 | スコア3942 (設定変更推奨) 36 | note.com |
フォートナイト | 中~低 | 45fps 18 | blog.geekom.jp |
フォートナイト | 高 | 120-150fps 23 (※参考値) | blog.geekom.jp |
Valorant | 中~低 | 80fps 18 | blog.geekom.jp |
Valorant | 最大 | 449fps 23 (※参考値) | blog.geekom.jp |
リーグ・オブ・レジェンド | 中~低 | 100fps 18 | blog.geekom.jp |
リーグ・オブ・レジェンド | 高 | 150-180fps以上 6 | blog.geekom.jp, MINISFORUM |
原神 | 最低画質 | 約60fps 20 | komameblog.jp |
ストリートファイター6 | 最高 (HIGHEST) | 約30fps 14 | PC Watch |
ストリートファイター6 | (ベンチマーク) | 快適評価 20 | komameblog.jp |
BLUE PROTOCOL | 最高画質 | 30fps以上 14 | PC Watch |
BLUE PROTOCOL | 低画質 | 極めて快適評価 17 | PC Watch, komameblog.jp |
モンスターハンターライズ:SB | 高 | 35.9fps 14 | PC Watch |
ドラゴンクエストX | 最高設定 | すごく快適評価 36 | note.com |
ファイナルファンタジーXV | 軽量設定 | やや快適評価 36 | note.com |
ファイナルファンタジーXV | 高品質 | スコア4848 35 | ITmedia PC USER |
サイバーパンク2077 | 低 | 53.87fps 35 | ITmedia PC USER |
サイバーパンク2077 | 中 | 26.74fps 35 | ITmedia PC USER |
サイバーパンク2077 | 最低画質 | 17.01fps (ゲームにならない) 20 | komameblog.jp |
Watch Dogs: Legion | 高 | 72-75fps 23 (※参考値) | blog.geekom.jp |
(注: FPSは平均値であり、シーンによって変動します。画質設定もレビューにより異なる場合があるため目安としてください。)
4. 消費電力と熱性能
モバイルプロセッサーにとって、性能だけでなく消費電力とそれに伴う発熱、そしてそれを処理する冷却性能は非常に重要です。
4.1 TDPと実動作時の消費電力
- Ryzen 9 7940HSの公称TDP(熱設計電力)は、35Wから54Wの範囲で設定可能(Configurable TDP)とされています 2。これは、ノートPCやミニPCのメーカーが、製品のターゲット(性能、静音性、バッテリー寿命など)に応じて最適な動作電力を設定できることを意味します。
- しかし、実際の動作時の消費電力は、この公称TDPの範囲を超えることがあります。例えば、Razer Blade 14を用いたレビューでは、Cinebench R23実行中のCPU Package Power(CPU全体の消費電力)が、標準的な「Balanced」モードで最大約60W、性能を引き出す「Boost」モードでは最大約90Wに達したと報告されています 21。一方で、GEEKOM NUC AE7というミニPCのレビューでは、同じCinebench R23実行中に約45W前後で推移したとの報告もあります 20。
- このように、公称TDPはあくまで一つの目安であり、実際の動作電力は搭載されるデバイスの電源設定(パフォーマンスモードの有無など)や冷却システムの能力によって大きく変動します。特に高性能モードでは、短時間ながらTDPの上限を大きく超える電力が供給されることがあり、これが性能向上に寄与する一方で、発熱が増大する主な要因となります。
4.2 高負荷時のCPU温度とサーマルスロットリング
- 高い性能を発揮する代償として、Ryzen 9 7940HSは高負荷時にCPU温度がかなり上昇する傾向があります。複数のレビューで、ベンチマークテスト実行中などにCPU温度が90℃から100℃に達することが報告されています 16。AMDが設定するCPU温度の上限(リミット)は100℃とされています 14。
- この高温状態が続くと、CPUを保護するために自動的に動作クロックや電圧を下げる「サーマルスロットリング」が発生することがあります。実際に、一部のテストではサーマルスロットリングの発生が確認されています 14。
- ただし、サーマルスロットリングが発生した場合でも、必ずしも性能が極端に低下するわけではありません。冷却設計が優れたデバイスでは、スロットリングが発生しても動作自体は安定しており、動作クロックも比較的高く維持される場合があるとの報告もあります 16。
- つまり、7940HSは高負荷時に高温になりやすい特性を持っていますが、性能を最大限に引き出すように設計されたデバイスでは、温度リミット付近での動作が常態化する可能性があります。サーマルスロットリングは発生しうるものの、デバイス側の冷却設計が適切であれば、性能の極端な低下を防ぎつつ、安定した動作を継続できると考えられます。
4.3 搭載デバイスの冷却ソリューションの影響
- Ryzen 9 7940HSの性能を安定して引き出し、快適な利用体験を得るためには、搭載されるミニPCやノートPCの冷却機構(ヒートシンクのサイズや形状、ファンの性能、放熱材としての液体金属グリスの使用 6 など)の性能が極めて重要です。冷却性能は、持続的なパフォーマンスだけでなく、動作時の騒音レベルにも大きく影響します 15。
- 冷却性能が高いと評価されているデバイスでは、高負荷がかかる作業を行っても、比較的安定した動作クロックと性能を維持することが期待できます 15。
- その一方で、高性能な冷却ファンは、高負荷時に回転数が上がり、その結果としてファンノイズがかなり目立つ場合があるとの報告も少なくありません 19。ただし、待機時やWebブラウジングなどの軽作業時には、非常に静かであるとの評価も多く見られます 17。
- したがって、Ryzen 9 7940HSを搭載したデバイスを選ぶ際には、CPU自体のカタログスペックだけでなく、購入を検討している具体的な製品のレビューを参考にし、冷却システムの品質、実際の高負荷時のパフォーマンス維持能力、そして動作音に関する評価を注意深く確認することが強く推奨されます。同じCPUを搭載していても、デバイスの設計によって実際の使用感(パフォーマンス、温度、静音性)は大きく異なる可能性があるためです。
5. 主要機能とアーキテクチャ
Ryzen 9 7940HSの高性能を支える基盤技術について解説します。
5.1 Zen 4 コアアーキテクチャ
- CPUコアには、AMDの最新世代アーキテクチャ「Zen 4」が採用されています。これにより、前世代のZen 3やZen 3+アーキテクチャと比較して、クロックあたりの命令実行数(IPC)が向上しており、同じクロック周波数でもより高い処理能力を発揮します 2。
- また、Zen 4アーキテクチャはAVX-512命令セットに対応しています。これは、特定の科学技術計算、金融モデリング、そしてAI関連のタスク(ディープラーニング推論など)において、処理性能を大幅に向上させることが期待できる機能です 2。
- 製造プロセスにはTSMCの4nm技術が用いられており、これが高い電力効率の実現に貢献しています 3。
5.2 RDNA 3 グラフィックスアーキテクチャ
- 内蔵GPUのRadeon 780Mには、デスクトップ向けのRadeon RX 7000シリーズGPUにも採用されている最新の「RDNA 3」グラフィックスアーキテクチャが用いられています 3。
- RDNA 3アーキテクチャは、前世代のRDNA 2アーキテクチャから性能と電力効率の両面で改良が加えられています。
- Radeon 780Mでは、このRDNA 3アーキテクチャに基づいたコンピュートユニット(CU)を12基搭載しており、これにより高いグラフィックス演算性能を実現しています。理論上の単精度浮動小数点演算性能(FP32)は9.2 TFLOPSに達するとの試算もあり 1、これは統合グラフィックスとしては非常に高い数値です。
5.3 Ryzen AI (NPU)
- Ryzen 9 7940HSは、AMDが「Ryzen AI」と呼ぶ専用のAI処理エンジン、すなわちNPU(Neural Processing Unit)を搭載しています 13。
- NPUの主な役割は、特定のAI関連タスク(例えば、Windows Studio Effectsにおける背景ぼかし、自動フレーミング、視線補正など)を、CPUやGPUに大きな負荷をかけることなく、非常に低い消費電力で実行することです 13。これにより、AI機能を利用しながらでも他の作業を快適に行えたり、ノートPCのバッテリー駆動時間を延ばしたりする効果が期待できます。
- このNPUの搭載は、今後ますます重要になると考えられるPCにおけるAI活用(AI PC)への対応を強化するための重要な機能と位置づけられています 13。
- ただし、現時点ですべてのAIタスクがNPUによって高速化されるわけではありません。NPUは特定の処理に特化しており、より汎用的なAIタスクや機械学習モデルのトレーニングなどにおいては、依然としてCPU(特にAVX-512対応 23)やGPUの能力が重要となります。Ryzen AIは、OSレベルでの統合(Windows Studio Effectsなど)が進んでおり、対応アプリケーションも徐々に増えていくことが期待されますが、その真価が広く発揮されるのはこれからと言えるでしょう。
6. 結論
6.1 調査結果の要約
本レポートにおける調査結果を要約すると、以下のようになります。
- AMD Ryzen 9 7940HSは、高性能なZen 4 CPUコアと、強力なRDNA 3ベースの内蔵GPU「Radeon 780M」を統合した、モバイル向けAPU(Accelerated Processing Unit)のフラッグシップモデルです。
- CPU性能は非常に高く、多くのベンチマークテストにおいて同世代のIntel Core i9モバイルプロセッサーと互角以上に競合し、特定の条件下ではミドルレンジのデスクトップCPUに匹敵する性能を示すポテンシャルを持っています。ただし、その性能、特に持続的なマルチコア性能は、搭載されるデバイスの冷却能力と電力設定に大きく左右されます。
- 内蔵GPUであるRadeon 780Mの性能は、統合グラフィックスとしては卓越しており、フルHD(1080p)解像度でのカジュアルゲーミングやeスポーツタイトルを快適にプレイ可能にする実力があります。一方で、グラフィックス負荷の高いAAA級の重量級ゲームでは、画質設定の大幅な調整やアップスケーリング技術の活用が必要となります。
- 動画編集やレンダリングといった生産性タスクも、モバイル環境としては高いレベルでこなすことができますが、プロフェッショナルレベルの非常に重い負荷がかかる作業においては、依然として高性能なディスクリートGPUやデスクトップCPUに分があります。
- 電力効率は競合製品と比較して良好ですが、高いパフォーマンスを引き出す際にはCPU温度が上昇しやすく、それに伴い冷却ファンのノイズが増加する傾向が見られます。
- 専用AIエンジン「Ryzen AI (NPU)」の搭載により、将来的なAIアプリケーションへの対応も進められています。
6.2 Ryzen 9 7940HSの強みと弱み
調査結果に基づき、Ryzen 9 7940HSの主な強みと弱みを整理します。
- 強み:
- 高いCPU性能: 特にシングルコア性能と、短時間であれば非常に高いマルチコア性能を発揮します。
- クラス最高レベルの内蔵GPU性能: Radeon 780Mにより、統合グラフィックスとしては卓越したゲーミング性能と描画能力を提供します。
- 優れた電力効率: 競合するIntelプロセッサーと比較して、電力あたりの性能が高い傾向にあります。
- Ryzen AI (NPU) 搭載: 将来的なAI機能の活用を見据えた先進性を持ちます。
- AVX-512命令セット対応: 特定の計算タスクやAI処理で性能向上が期待できます。
- 弱み:
- 冷却設計への依存度: 持続的な高負荷時のパフォーマンスは、搭載デバイスの冷却システムに大きく左右されます。
- 高負荷時の発熱とファンノイズ: 高性能を発揮する際には、温度が上昇しやすく、ファンノイズも大きくなる傾向があります。
- デスクトップCPU比でのキャッシュ容量: デスクトップ向けCPUと比較するとL3キャッシュ容量が少なく、これが特定のキャッシュ依存性の高いタスクにおいて性能差となる場合があります。
6.3 総合的な評価
AMD Ryzen 9 7940HSは、薄型軽量ノートPCや高性能ミニPCといったフォームファクタにおいて、CPU性能、グラフィックス性能、そして電力効率を非常に高い次元でバランスさせた、極めて強力なプロセッサーです。
特に、ディスクリートGPUを搭載しないデバイスでも、ある程度のPCゲームを楽しみたいと考えるユーザーや、携帯性と高い処理能力を両立させたいコンテンツクリエイター、そして最新のPC技術に関心のあるユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
ただし、そのポテンシャルを最大限に引き出すためには、搭載されるデバイス側の設計、特に冷却システムと電力管理が重要となります。したがって、Ryzen 9 7940HS搭載製品の購入を検討する際には、個別の製品レビューを参考にし、実際のパフォーマンス、高負荷時の温度や動作音などを確認することが、満足のいく選択をする上で不可欠です。
引用文献
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