自作ゲーミングPCにおける予算配分の分岐点:Ryzen X3D投資とグラフィックボード上位化の損益評価

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自作ゲーミングPCの予算配分において、「Ryzen X3Dプロセッサへの投資(CPU優先)」と「グラフィックボードのグレードアップ(GPU優先)」のどちらが実利をもたらすかは、プレイする「ゲームの負荷特性」と「想定ディスプレイ解像度」によって物理的に決定される。高精細なAAAタイトルをWQHD(2560×1440)や4K(3840×2160)環境でプレイする場合、CPU予算を抑えて上位GPUを確保する「通常CPU+上位GPU」の構成が平均フレームレートで圧倒的優位に立つ。ピクセル描画負荷がGPUの演算能力とVRAM帯域の上限に達するGPU律速環境では、CPU側の処理余力がフレームレート向上に寄与しなくなるためである1。

これに対し、フルHD(1920×1080)環境でApex Legends、VALORANT、Counter-Strike 2、Fortniteなどの競技系シューターをプレイし、240Hzから360Hzの高リフレッシュレートモニターを駆動させる用途では結論が完全に逆転する。Ryzen X3Dシリーズが搭載する大容量L3キャッシュ(3D V-Cache)は、フレームレートが瞬間的に底落ちする「1% Low fps(最低フレームレート)」を最大60%以上引き上げ、乱戦時やエフェクト多発時の引っかかり(マイクロスタッター)を徹底的に排除する3。競技シーンにおける勝敗を分けるエイムの吸い付き感と入力応答の安定性を重視する場合、GPUをミドルクラスに据え置いてでもX3Dに予算を割く構成が強力な実利を生み出す6。

総予算15万円から35万円のレンジにおいて、両者の力関係がどこで入れ替わるのか、実機ベンチマークの実測検証値とSocket AM5プラットフォームの製品寿命を踏まえたアップグレードパスの観点から、後悔のない予算設計を詳述する。

総予算15万・20万・25万・35万円における構成バランスと実効フレームレート

自作PCの主要パーツ(CPU、GPU、マザーボード、メモリ、SSD、電源、PCケース、CPUクーラー、OS)の合計金額に基づき、4つの代表的な予算帯で「CPU優先(Ryzen X3D軸)」と「GPU優先(通常CPU+上位GPU軸)」を構築した場合のパーツ選定と動作特性を比較する。

総予算構成タイプCPUGPUプラットフォーム構成(マザーボード / メモリ / 電源)推定合計金額
15万円帯CPU優先(AM4型)Ryzen 7 5700X3DGeForce RTX 4060 8GBB550 / DDR4-3200 16GB / 650W Bronze約148,000円
15万円帯GPU優先(標準型)Ryzen 5 5600GeForce RTX 4060 Ti 8GBB550 / DDR4-3200 16GB / 650W Bronze約149,000円
20万円帯CPU優先(AM5型)Ryzen 7 7800X3DGeForce RTX 4060 8GBB650 / DDR5-6000 32GB / 650W Bronze約202,000円
20万円帯GPU優先(AM5型)Ryzen 5 7600GeForce RTX 4060 Ti 16GBB650 / DDR5-6000 32GB / 750W Gold約198,000円
25万円帯CPU優先(AM5型)Ryzen 7 7800X3DGeForce RTX 4060 Ti 8GBB650 / DDR5-6000 32GB / 750W Gold約228,000円
25万円帯GPU優先(AM5型)Ryzen 5 7600GeForce RTX 4070 SUPER 12GBB650 / DDR5-6000 32GB / 750W Gold約248,000円
35万円帯CPU優先(バランス型)Ryzen 7 7800X3D / 9800X3DGeForce RTX 4070 Ti SUPER 16GBB650上位 / DDR5-6000 32GB / 850W Gold約345,000円
35万円帯GPU極振り型Ryzen 5 7600GeForce RTX 4080 SUPER 16GBB650 / DDR5-6000 32GB / 850W Gold約342,000円
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総予算15万円帯において、最新のAM5プラットフォームでRyzen 7 7800X3Dを採用することは構造的に不可能である。CPU単体で約5万5,000円から6万円を要し、DDR5メモリとB650マザーボードでさらに3万5,000円以上を消費するため、グラフィックボードや電源、ストレージの予算が完全に破綻するためである10。この価格帯でX3Dを導入する場合、旧世代のSocket AM4プラットフォーム(Ryzen 7 5700X3D)に限定される。しかし、対するGPU優先構成が選定できる「Ryzen 5 5600+RTX 4060 Ti」と比較した場合、ゲーム全般の描画力はGPU優先構成が明白に上回る14。15万円以下の予算では、プラットフォームやCPUに無理をさせず、GPU性能を最優先する配分が唯一の現実解となる。

20万円から25万円帯は、自作ユーザーが直面する最も激しい分岐点である。25万円の予算があれば「Ryzen 7 7800X3D+RTX 4060 Ti」というCPU特化型と、「Ryzen 5 7600+RTX 4070 SUPER」というアッパーミドルGPU型が真正面から衝突する16。RTX 4070 SUPERはRTX 4060 Tiに対して純粋なGPUシェーダー性能で約35%から40%上回り、メモリバス幅やVRAM容量でも優位に立つ16。高画質設定を多用するユーザーにとって、Ryzen 5 7600+RTX 4070 SUPER構成はあらゆるタイトルをWQHDで破綻なく動かせる万能機となる14。一方、競技系FPSに特化するプレイヤーにとっては、GPUをRTX 4060 Tiに抑えてでも7800X3Dを搭載した構成が、ゲームプレイ中のカクつきを大幅に減少させる3。

35万円帯に達すると、CPU優先構成であっても「Ryzen 7 7800X3D+RTX 4070 Ti SUPER」という非常に強力なGPUを無理なく確保できるようになる4。GPU極振り構成である「Ryzen 5 7600+RTX 4080 SUPER」は4K最高設定における平均フレームレートこそ優れるものの、WQHD以下の解像度ではRyzen 5 7600がボトルネックとなり、RTX 4080 SUPERの演算能力をフルに引き出しきれない場面が増加する16。35万円前後の予算を投じる場合、CPUとGPUのどちらかを犠牲にする必要性は薄れ、X3Dとアッパーミドル上位GPUを組み合わせたバランス構成が総合的な完成度で頂点に立つ7。

同一予算対決の実測検証:「X3D+ミドルGPU」対「通常CPU+上位GPU」

同一予算枠で「CPUをX3Dに引き上げてGPUをミドルにする構成」と「CPUを標準的な6コアに留めてGPUを上位にする構成」の性能差を、ハードウェア検証データ(TechSpot / Hardware Unboxed等の同一テストベッド比較)に基づいて比較する3。

代表的な検証モデルとして、実質的な価格差がほぼ等しく市場で直接競合する「Ryzen 7 7800X3D + GeForce RTX 4070」と「Ryzen 5 7600 + GeForce RTX 4070 Ti」の実測フレームレートを検証する1。

ゲームタイトル描画プリセット解像度7800X3D + RTX 4070(CPU優先)7600 + RTX 4070 Ti(GPU優先)性能差および優位性
Fortnite競技/中設定(終盤戦リプレイ)フルHD (1080p)平均 365 fps (1% Low 215)平均 243 fps (1% Low 130)CPU優先が約50%高速(1% Lowは65%優位)[cite: 3]
Fortnite競技/中設定(終盤戦リプレイ)WQHD (1440p)平均 298 fps (1% Low 182)平均 216 fps (1% Low 122)CPU優先が約38%高速[cite: 3]
Fortnite競技/中設定(終盤戦リプレイ)4K (2160p)平均 145 fps (1% Low 95)平均 152 fps (1% Low 98)GPU優先が約5%高速(ほぼ同等)3
Counter-Strike 2中設定フルHD (1080p)平均 385 fps (1% Low 245)平均 370 fps (1% Low 230)CPU優先が約4%高速3
Counter-Strike 2中設定WQHD (1440p)平均 310 fps (1% Low 205)平均 320 fps (1% Low 210)GPU優先が約3%高速(両者300fps以上)3
Counter-Strike 2中設定4K (2160p)平均 168 fps (1% Low 118)平均 217 fps (1% Low 152)GPU優先が約29%高速[cite: 3]
Cyberpunk 2077ウルトラ設定(RT OFF)WQHD (1440p)平均 75 fps (1% Low 58)平均 98 fps (1% Low 74)GPU優先が約31%高速[cite: 4, 18, 20]
Cyberpunk 2077ウルトラ設定(RT ON/DLSS)WQHD (1440p)平均 62 fps (1% Low 48)平均 82 fps (1% Low 65)GPU優先が約32%高速[cite: 4, 23]
Avatar: FOPウルトラ設定フルHD (1080p)平均 88 fps (1% Low 69)平均 116 fps (1% Low 89)GPU優先が約32%高速[cite: 3]
Avatar: FOPウルトラ設定WQHD (1440p)平均 63 fps (1% Low 51)平均 85 fps (1% Low 68)GPU優先が約35%高速[cite: 3]
Avatar: FOPウルトラ設定4K (2160p)平均 34 fps (1% Low 28)平均 46 fps (1% Low 38)GPU優先が約35%高速[cite: 3]
Starfieldウルトラ設定WQHD (1440p)平均 67 fps (1% Low 54)平均 79 fps (1% Low 62)GPU優先が約18%高速[cite: 3]
The Last of Us Part Iウルトラ設定WQHD (1440p)平均 78 fps (1% Low 61)平均 94 fps (1% Low 73)GPU優先が約20%高速[cite: 3]

実測データは、「解像度」と「グラフィック負荷」の増大に伴ってボトルネックの所在がCPUからGPUへ機械的にシフトしていく実態を証明している2。

『Avatar: Frontiers of Pandora』や『Cyberpunk 2077』のような重量級AAAタイトルの場合、たとえフルHD解像度であっても最高画質プリセットを適用するとGPU使用率は即座に99%へ張り付く3。この状態ではCPUがどれほど高速に描画コマンドを処理しても、GPUのピクセルシェーディング処理がボトルネックとなる2。その結果、RTX 4070 Tiを搭載したRyzen 5 7600構成が、RTX 4070を搭載した7800X3D構成に対してフルHDで32%、WQHDで35%ものフレームレート差をつけて圧勝する3。CPU負荷が高いとされる『Starfield』や『The Last of Us Part I』であっても、高精細設定下ではGPU性能の格差がそのまま約20%のフレームレート差に直結する3。

ところが、競技系シューターの代表格である『Fortnite』の中設定・終盤戦リプレイ検証では、状況が劇的に反転する3。多数のプレイヤーが狭いエリアに密集し、オブジェクトの生成・破壊演算が連続する場面では、CPU側のデータ処理が描画パイプライン全体のボトルネックとなる3。ここでは7800X3Dの3D V-Cacheが爆発的な効果を発揮し、上位GPUを積んだRyzen 5 7600構成に対して平均フレームレートで50%増、1% Lowに至っては65%増(130 fps対215 fps)という大差をつける3。WQHD解像度に引き上げてもCPU優先構成は38%のリードを維持しており、描画負荷が極端に低いeスポーツタイトルにおいては、GPUの性能差をCPUの処理能力が完全に凌駕する3。

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競技系FPSと重量級AAAタイトルが要求するハードウェア特性の違い

日常的にプレイするゲームタイトルによって、ハードウェアに投じた予算がパフォーマンスに変換される効率は根本から異なる3。競技系シューターと美麗グラフィックのAAAタイトルが持つ内部処理の相違から、それぞれのジャンルが求める最適な投資先を整理する。

競技系FPS・TPSにおけるCPU優先の必然性

Apex Legends、VALORANT、Counter-Strike 2、Overwatch 2などの対戦型ゲームでは、視認性の向上と遅延低減のために画質設定を低〜中程度に下げて運用される3。この設定下ではGPUが画面1フレームを描画する負荷が極めて軽いため、システムの限界は「CPUが1秒間にどれだけ多くの描画命令(ドローコール)をGPUへ送り込めるか」に依存する3。

Ryzen X3Dシリーズに搭載されている「3D V-Cache」は、CPUコアの至近距離に96MB以上の超大容量L3キャッシュを備えている。通常、CPUが必要とするゲームデータがキャッシュに収まらない場合、CPUは速度の遅いメインメモリ(DDR5 RAM)までデータを取りに行かなければならず、この往復に伴う待機時間がミリ秒単位の描画遅延(マイクロスタッター)を引き起こす7。

X3Dの大容量キャッシュは、ゲームエンジンの物理演算、プレイヤーの位置座標、当たり判定ルーチンをキャッシュ内に保持し続けることを可能にする21。これにより、メインメモリへのアクセス要求が激減し、ゲームプレイにおいて決定的な実利をもたらす。

  1. 激戦区でのフレームレート底落ち防止: Apex Legendsで複数のアルティメットアビリティが重なる乱戦時や、Fortniteの終盤戦において、フレームレートが瞬間的に半分近くまで落ち込む現象を抑制する3。
  2. 1% Low fpsの劇的な安定化: 人間の目は平均フレームレートの高さよりも、一瞬のカクつき(フレームタイムのばらつき)に違和感と操作の引っ掛かりを覚える7。X3Dは下位1%のフレームレートを通常CPU比で大きく引き上げるため、激しいエイミング中も照準の動きが一定の滑らかさを保ち続ける3。
  3. ゲーム内上限フレームレートへの安定到達: Apex Legends(300fps上限)やVALORANTにおいて、240Hz〜360Hzモニターの表示性能を限界まで使い切ることが可能となる5。

グラフィック重視AAAタイトルにおけるGPU優先の必然性

これに対して『Cyberpunk 2077』『黒神話:悟空』『Star Wars Jedi: Survivor』『Monster Hunter Wilds』などの重量級タイトルでは、処理の比重が「高解像度ジオメトリのラスタライズ」「複雑なシェーディング」「レイトレーシングによる光線追跡」に集中する3。

これらのタスクはGPU内部の演算コア、RTコア、VRAM帯域幅を限界まで占有する4。解像度をフルHDからWQHD(約1.78倍のピクセル数)や4K(4倍のピクセル数)へ引き上げた場合、CPU側の負荷はほとんど変わらないのに対し、GPU側の描画負荷は跳ね上がる2。

この環境下でRyzen X3Dに過度な予算を割き、GPUをRTX 4060やRTX 4060 Tiなどのミドルクラスに抑えてしまうと、以下のような制約に直面する。

  1. VRAM容量とバス幅の不足: 最新AAAタイトルをWQHD高設定やレイトレーシング有効で動かす際、8GBのVRAMではメモリ溢れを起こし、激しいスタッターやテクスチャの解像度低下(ぼやけ・遅延)が発生する16。12GB以上のVRAMを備えたRTX 4070系や16GBを備えた上位GPUへの投資が不可欠となる20。
  2. 超解像・フレーム生成の基盤性能不足: DLSS 3やフレーム生成を活用する場合でも、ベースとなるネイティブ描画性能が低すぎると十分なフレームレートが得られず、入力遅延の増加を招く4。GPUコア自体の演算性能が高い上位カードを確保するほうが、実効フレームレートは確実に伸びる1。
主なプレイスタイル推奨解像度ターゲットモニター最適な予算配分方針実用上の選択理由
競技系FPS/TPS専業
(Apex, VALORANT, CS2, Fortnite)
フルHD (1080p)240Hz〜360HzCPU最優先
(Ryzen X3D + ミドルGPU)
乱戦時の1% Low向上、描画遅延の極小化、高リフレッシュレート張り付き5
MMO・都市開発シミュレーション
(FF14, Cities: Skylines 2, タルコフ)
フルHD〜WQHD144Hz〜180HzCPU・X3D優先
(Ryzen X3D + ミドル上位GPU)
密集するプレイヤーキャラクターや膨大なオブジェクトの演算負荷をキャッシュで吸収2
美麗グラフィックAAAタイトル
(Cyberpunk, 悟空, 大作RPG全般)
WQHD〜4K60Hz〜144HzGPU最優先
(通常CPU + アッパーミドル以上)
GPU律速となるため、GPUの純粋な描画パワーとVRAM容量が平均フレームレートを決定1
オールラウンド(全方位型)WQHD (1440p)165Hz〜240HzGPU重視バランス型
(Ryzen 5 7600 + RTX 4070 SUPER)
7600の十分な基礎性能をベースに、GPU性能を高めて全ジャンルをWQHDで快適にカバー14

ソケットAM5の寿命とパーツ換装を見据えた初期予算配分の最適解

自作PCの最大の強みは、数年後に一部のパーツのみを交換して延命と性能向上を図る「段階的アップグレード」にある17。AMDのSocket AM5プラットフォームは、マザーボードを買い換えることなく次世代CPUへと載せ替えが可能な互換性を維持している2。この長期サポート特性を踏まえ、初期予算をどのパーツに配分すべきかを2つの換装戦略から検証する。

通常CPUから入りGPUを先行強化する「CPU後換装パス」

総予算20万円から25万円前後において最も合理的なアプローチが、初期構成として「Ryzen 5 7600 + RTX 4070 SUPER」などの組み合わせを選択する戦略である14。

初期状態の実利として、PCを組んだその日からWQHDや4Kの高画質AAAタイトルを高フレームレートで満喫できる1。Ryzen 5 7600は6コア12スレッドのZen 4アーキテクチャを備えており、日常的なゲーミングにおいてRTX 4070クラスのGPUを牽引する基礎性能を十分に備えている3。

2〜3年が経過してCPU性能の不足を感じた段階で、市場価格がこなれた「Ryzen 7 7800X3D」「Ryzen 7 9800X3D」あるいは将来の次世代X3DプロセッサへとCPUのみを買い換える7。CPUの交換作業はマザーボードやDDR5メモリをそのまま流用できるため、4万円から5万円前後の追加支出でシステム全体のフレームレート安定性を引き上げることが可能である14。

この戦略をとる場合、初期設計におけるマザーボード選びが重要となる。最廉価の粗悪なモデルを避け、堅牢なVRM電源回路(8+2フェーズ以上が目安)を備えたB650マザーボード(実売2万円台前半〜半ば)を選定しておくことが望ましい12。また、CPUクーラーもTDP 120Wクラスを冷却できるデュアルタワー型空冷(5,000円前後のThermalright製品等)を初期から組み込んでおけば、CPU換装時にクーラーを買い直す必要がなくなる。

土台を固めてGPUを後から載せ替える「GPU後換装パス」

初期予算においてCPUと周辺パーツに妥協せず、「Ryzen 7 7800X3D(または9800X3D)+RTX 4060」などを選択し、将来的にグラフィックボードを載せ替える戦略である16。

初期状態の実利として、フルHD解像度の競技系FPSタイトルにおいては、初日から最高峰のフレームレート安定性(1% Lowの極大化)を享受できる5。しかし、重量級AAAタイトルをWQHD以上の解像度でプレイする場合、RTX 4060の描画力不足と8GB VRAMの制約が露呈し、画質設定を大幅に妥協せざるを得ない16。

2〜3年後にグラフィックボードを最新のアッパーミドル〜ハイエンド帯(次世代RTX 5070等)へ交換する1。CPU側のゲーミング性能はすでにトップクラスであるため、GPUを挿し替えるだけで最新の4Kゲーミング環境が完成する7。ただし、上位GPUの単体価格は10万円から15万円以上に達するため、換装時の金銭的負担は極めて重い12。

この戦略では、将来の大型・高消費電力GPUの搭載を見据え、初期段階から「750W〜850W(80 PLUS Gold認証、12V-2×6コネクタ対応)」の大容量電源を搭載し、カード長330mm以上を許容できる大型PCケースを選定しておくことが絶対条件となる12。

比較評価軸戦略A:CPU後換装(通常CPU + 上位GPU)戦略B:GPU後換装(X3D + ミドルGPU)
初期状態の満足度あらゆるゲームを高画質で動かせる高水準バランス1競技FPSは快適だが、AAAタイトルでGPUがボトルネック16
換装時の追加コスト低(約4万〜6万円のCPU追加購入で完了)高(約9万〜15万円以上のGPU追加購入が必要)22
旧パーツの売却益通常CPUの中古相場は値下がりしやすい14ミドルGPUは中古市場で需要が高く高値で売りやすい
初期投資が必要な部材VRM回路のしっかりしたB650マザー、中型CPUクーラー大容量電源(750W〜850W)、大型PCケース[cite: 20, 33]
推奨されるユーザー幅広いゲームを遊びつつ将来の伸び代も確保したい人2「現在はFPS専業だが、将来確実に上位GPUを買う」と決めている人

限られた初期予算の中でプレイできるタイトルの幅を最大化し、かつ将来のアップグレード費用を最小限に抑える観点からは、「戦略A(通常CPU+上位GPUで組み、将来的にCPUをX3Dへ更新する)」アプローチが最も投資対効果に優れている2。

自作PCにおけるパーツ選定の本質は、ベンチマーク上の理論値を競うことではなく、自身がモニターを通じて体験する「プレイ解像度」「フレームレートの安定性」「画質設定」に対して、投じた予算1円あたりの満足度を最大化することにある1。総予算が20万円から25万円の範囲であれば、WQHDディスプレイの普及と最新タイトルの要求スペックを踏まえ、まずはGPUに予算の40〜45%を割り当ててRyzen 5 7600とRTX 4070 SUPER級を組み合わせる構成が最も失敗が少ない16。その上で、自身がコンマ数秒の撃ち合いを制することに特化するコアプレイヤーであると明確に定義できる場合に限り、GPUを一段階下げてでもRyzen 7 7800X3Dや9800X3Dを初期構成に組み込む判断が、極めて大きな実利と納得感をもたらす5。Socket AM5が提供する長期のプラットフォーム互換性をセーフティネットとして活用し、初期構成のバランスと将来の換装計画を整合させることが、自作ゲーミングPC設計における最も合理的な着地点である14。

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引用文献

  1. HUB – What Should Gamers Do? RTX 4070 Ti + R5 7600 or … – Reddit, https://www.reddit.com/r/hardware/comments/194rt4b/hub_what_should_gamers_do_rtx_4070_ti_r5_7600_or/
  2. Ryzen 5 7600 + RTX 4070 Ti SUPER vs Ryzen 7 7800X3D … – Reddit, https://www.reddit.com/r/buildapc/comments/1egmkpe/ryzen_5_7600_rtx_4070_ti_super_vs_ryzen_7_7800x3d/
  3. Faster GPU or Faster CPU: Ryzen 7600 + RTX 4070 Ti … – TechSpot, https://www.techspot.com/review/2790-faster-gpu-vs-faster-cpu/
  4. Cyberpunk 2077 on RTX 4070 Ti Super: 96 FPS at 1080p, 1440p & 4K, https://checkfps.io/en/fps-calculator/cyberpunk-2077/rtx-4070-ti-super
  5. Apex Legends向けゲーミングPC完全ガイド|300fps上限・CPU, https://gamepc-guide.com/articles/apex-legends-gaming-pc/
  6. Apex Legends PC必要スペックとおすすめ構成【2026年5月最新, https://gaming-st.com/pc-games/apex-legends-specs/
  7. Ryzen 7 9800X3D レビュー【2026年版】285K・7800X3Dとゲーム, https://gaming-st.com/cpu/198/
  8. Ryzen 7 9800X3Dのゲーム性能 期待を超えるか検証, https://tier1-pc.com/bto-pc-k1022669/
  9. VALORANTの推奨スペックをAstromedaが検証 – アストロメダ, https://shop.mining-base.co.jp/en/collections/valorant/game_valorant_wqhd_200fps
  10. Ryzen 5 7600 vs Ryzen 7 7800X3D | Technical City, https://technical.city/ja/cpu/Ryzen-5-7600-vs-Ryzen-7-7800X3D
  11. 予算20万で7800x3d搭載の自作pcを作りたいのでおすすめの構成を, https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14311592069
  12. 自作PCを予算10万・15万・20万で組むおすすめ構成|クラシキログ, https://note.com/kurashikilog/n/nc343c817d46a
  13. ASRock「B650 Rock WiFi 7」国内発売 PCIe 5.0&Wi-Fi 7対応で1万, https://ascii.jp/elem/000/004/404/4404603/
  14. Ryzen 5 7600 vs Ryzen 7 7700X – Bottleneck Calculator, https://www.willitbottleneck.com/cpu/ryzen-5-vs-ryzen-7
  15. 予算別ゲーミングPCの紹介【9月】 – こまたろPC, https://jiyunagomataro.jp/pc_smartphone/budget_gamingpc/
  16. r/buildapc on Reddit: AMD Ryzen 7 7800X3D + RTX 4060 vs AMD, https://www.reddit.com/r/buildapc/comments/1ez92f0/amd_ryzen_7_7800x3d_rtx_4060_vs_amd_ryzen_7_7700x/
  17. R7 7800x3d + RTX 4060ti or R5 7600x + RTX 4070S – Reddit, https://www.reddit.com/r/buildapc/comments/1ivsvip/r7_7800x3d_rtx_4060ti_or_r5_7600x_rtx_4070s/
  18. RTX 4070 VS RTX 4060 | Cyberpunk 2077 | R7 7800X3D – YouTube, https://www.youtube.com/watch?v=rXBVK7JL_jM
  19. Should i go for a rtx 4060 ti w/ ryzen 7 7800x3d or rtx 4070 w – Reddit, https://www.reddit.com/r/buildapc/comments/19eohc6/should_i_go_for_a_rtx_4060_ti_w_ryzen_7_7800x3d/
  20. vs – NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti – DropReference, https://dropreference.com/en/compare/gpu/nvidia-geforce-rtx-4070-vs-nvidia-geforce-rtx-4070-ti
  21. Faster GPU or Faster CPU: Ryzen 7600 + RTX 4070 Ti vs … – Reddit, https://www.reddit.com/r/Amd/comments/196juh8/faster_gpu_or_faster_cpu_ryzen_7600_rtx_4070_ti/
  22. 7800X3D + RTX 4070 TI or 4080 for 1440p 144hz? : r/nvidia – Reddit, https://www.reddit.com/r/nvidia/comments/15wg8wu/7800x3d_rtx_4070_ti_or_4080_for_1440p_144hz/
  23. RTX 4070 Ti FPS Benchmarks: 1440p and 4K Gaming Performance, https://hypercyber.com/blogs/news/rtx-4070-ti-fps-benchmarks-1440p-and-4k-gaming-performance
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  30. AMD Ryzen 7 7800X3D or Ryzen 5 7600 with the rtx 4060 Ti – Reddit, https://www.reddit.com/r/PcBuildHelp/comments/1dbu0gv/amd_ryzen_7_7800x3d_or_ryzen_5_7600_with_the_rtx/
  31. What should i take: Ryzen 7 7800x3D with RTX 4060 or … – Reddit, https://www.reddit.com/r/buildapc/comments/1gozenf/what_should_i_take_ryzen_7_7800x3d_with_rtx_4060/
  32. Should I go for 7800x3d and 4060 ti or 7600x and 4070 – Reddit, https://www.reddit.com/r/buildapc/comments/1as03l6/should_i_go_for_7800x3d_and_4060_ti_or_7600x_and/
  33. Cyberpunk 2077 RTX 4070 Ti SUPER, Ryzen 7800x3D … – YouTube, https://www.youtube.com/watch?v=HVJmnb7rza0

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