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GeForce GTX 1650 ベンチマークまとめ

GeForce GTX 1650

GeForce GTX 1650は、NVIDIAが2019年にリリースしたエントリークラスのグラフィックボードです。補助電源コネクタが不要で、低消費電力・低発熱という特徴から、省スペースPCやライトゲーマーに人気のGPUです。

本稿では、GeForce GTX 1650のベンチマーク結果を様々な角度から検証し、その実力を詳細に分析します。

GeForce GTX 1650 の基本性能

GeForce GTX 1650は、Turingアーキテクチャを採用したTU117コアを搭載し、896基のCUDAコアを備えています。メモリインターフェースは128bitで、GDDR5またはGDDR6メモリを搭載するモデルが存在します。最大の特徴は、Turingアーキテクチャのグラフィックカードとしては初めて補助電源コネクタが不要になった点です。1 これにより、消費電力と発熱量が抑えられ、省スペースPCへの搭載に適しています。 また、前世代のGTX 1050 Tiと比較して大幅な性能向上を実現しながら、低消費電力を維持している点も大きな特徴です。1

GeForce GTX 1650には、デスクトップPC向けとノートPC向けが存在します。3 一般的にデスクトップPC向けGPUの方が高性能ですが、GeForce GTX 1650の場合、性能差はわずかです。

バージョン3DMark Fire Strike Graphicsスコア
デスクトップPC向け8893
ノートPC向け8513

ベンチマーク結果

3DMark

3DMarkは、Futuremarkが開発したグラフィックボードのベンチマークソフトです。様々なテストシーンをレンダリングし、グラフィックボードの性能を総合的に評価します。

  • Fire Strike: DirectX 11ベースのベンチマークです。GeForce GTX 1650のスコアは、GTX 1050 Tiを約43~50%上回っています。4
  • Time Spy: DirectX 12ベースのベンチマークです。GeForce GTX 1650のスコアは3,522で、GTX 1050 Tiよりも46%高く、GTX 1050よりも95%も高いです。2

ゲームベンチマーク

GeForce GTX 1650は、多くのゲームに対応できるだけの性能を備えています。2 以下に、いくつかのゲームにおけるベンチマーク結果を紹介します。

FF15ベンチ (重量級 / DX11) 3

FF15ベンチマークは、重量級ゲームの代表例です。GeForce GTX 1650では、高品質設定で平均38.05fps、高設定で平均50fps、中設定で平均54.45fps、低設定で平均89.85fpsという結果が出ています。重量級ゲームを高画質でプレイするには、やや力不足と言えます。

フォートナイト (中量級 / DX11) 3

フォートナイトは、人気のバトルロイヤルゲームです。GeForce GTX 1650では、エピック設定で平均57.18fpsを記録しています。描画設定を「高」にすると平均80fps前後、「中」にすると平均135.77fpsまで上昇します。影の設定を落とすことで、さらにフレームレートを向上させることも可能です。

Apex Legends (中量級 / DX11) 5

Apex Legendsも人気のバトルロイヤルゲームです。GeForce GTX 1650では、最高画質設定で平均60~70fpsを記録しています。90fps以上の動作を狙う場合は、光や影の表現に関する設定を中心に画質を調整する必要があります。

オーバーウォッチ (軽量級 / DX10) 3

オーバーウォッチは、比較的軽いFPSゲームです。GeForce GTX 1650では、エピック設定で平均79.08fps、ウルトラ設定で平均111.61fpsを記録しています。軽量級ゲームであれば、GeForce GTX 1650でも高画質で快適にプレイできます。

VR性能

GeForce GTX 1650のVR性能を、VRMarkベンチマークで検証した結果は以下の通りです。6

  • Orange Room: VRMarkで一番軽いテストです。GTX 1650のスコアは約6000点で、GTX 1050 Tiの約1.5倍に相当します。
  • Cyan Room: DirectX 12で動作するVRベンチマークです。GTX 1650のスコアは約3760点で、GTX 1050 Tiより確実に性能が上がっています。
  • Blue Room: 将来のハードウェアを前提とした、5K解像度の重量級VRベンチマークです。GTX 1650のスコアは約1170点で、厳しい動作に終わります。

これらの結果から、GeForce GTX 1650は、負荷の軽いVRゲームであればプレイ可能ですが、VRAM容量が4GBしかないため、高解像度なVRゲームには不向きです。

競合製品との比較

GeForce GTX 1650の競合製品としては、AMD Radeon RX 570やRX 6500 XTが挙げられます。6 Radeon RX 570は、GeForce GTX 1650よりもメモリ容量が大きく、一部のゲームでは高い性能を発揮します。しかし、消費電力はGeForce GTX 1650よりも高くなります。 RX 6500 XTは、Apex LegendsなどのゲームにおいてGTX 1650を上回る性能を示しますが、VRAM容量が4GBと少ない点はGTX 1650と同じです。

オーバークロック性能

GeForce GTX 1650は、オーバークロックによって性能を向上させることができます。8 オーバークロックの程度はGPUの個体差や冷却性能に依存しますが、適切な設定を行うことで、数%から10%程度のパフォーマンス向上を見込めます。9 ただし、オーバークロックは消費電力と発熱量を増加させるため、冷却性能に注意する必要があります。

消費電力と発熱

GeForce GTX 1650は、補助電源コネクタが不要なため、消費電力が低く抑えられています。1 消費電力は75Wで、競合製品のRadeon RX 570よりも大幅に低くなっています。4 発熱量も少なく、静音性に優れています。

GeForce GTX 1650の低消費電力・低発熱という特徴は、小型PCやノートPCに最適です。1 これらのPCでは、排熱スペースが限られているため、発熱量の少ないGPUが求められます。GeForce GTX 1650は、こうしたPCにおいて、安定した動作と快適なゲームプレイを両立させることができます。

まとめ

GeForce GTX 1650は、エントリークラスのグラフィックボードながら、優れた性能と低消費電力を両立しています。フルHD解像度で、多くのゲームを快適にプレイすることが可能です。 特に、予算を抑えたいゲーマーや、省スペースPC、ノートPCでゲームを楽しみたいユーザーにとって、GeForce GTX 1650は魅力的な選択肢と言えるでしょう。

しかし、最新ゲームを高画質でプレイしたい場合は、上位モデルのGeForce GTX 1660やRTXシリーズを検討する必要があります。 また、VRAM容量が4GBである点は、今後のゲームの進化を考えると、やや不安が残ります。

引用文献

1. GeForce GTX 1650 速攻ベンチマークレビュー | パソコン工房 NEXMAG, 3月 9, 2025にアクセス、 https://www.pc-koubou.jp/magazine/20852

2. GeForce GTX 1650の性能レビュー – アドパソ, 3月 9, 2025にアクセス、 https://adpaso.jp/blogs/blog/geforce-gtx1650-review

3. ノートPC向けGeForce GTX 1650 のベンチマーク (性能テスト)結果 – こまめブログ, 3月 9, 2025にアクセス、 https://komameblog.jp/review/gtx1650/

4. 補助電源コネクタなしでどのぐらい性能が出せるか。「GeForce GTX 1650」をテスト – PC Watch, 3月 9, 2025にアクセス、 https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/1182169.html

5. バトルロイヤルゲームも快適な「MSI GeForce GTX 1650 GAMING X 4G」をチェック, 3月 9, 2025にアクセス、 https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/sp/1185830.html

6. 【レビュー】GTX 1650は今も使える?:同価格帯と最新比較ベンチマーク – ちもろぐ, 3月 9, 2025にアクセス、 https://chimolog.co/bto-gpu-gtx-1650/

7. グラフィックボード性能比較 2025/02/05更新【ドスパラ】, 3月 9, 2025にアクセス、 https://www.dospara.co.jp/5shopping/shp_vga_def_parts.html

8. 必要最小スペック「GeForce GTX 1650 Ti」でビットコインマイニングを試してみた! – note, 3月 9, 2025にアクセス、 https://note.com/neotokyotv/n/n593d2804367d

9. GTX1650をオーバークロック【フォートナイトのFPSはどれくらい変わるのか】 – YouTube, 3月 9, 2025にアクセス、 https://m.youtube.com/watch?v=KyjdjsAsA_8&t=0s

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