1. エグゼクティブサマリー
本レポートは、MediaTek Dimensity 900 (MT6877) System-on-Chip (SoC) の性能、競合製品との比較、および実使用感に関する詳細な分析を提供する。2021年に発表されたDimensity 900は、TSMCの6nmプロセスを採用したミッドレンジ5G SoCであり、比較的新しいARM Cortex-A78 CPUコアを搭載することで、当時のミッドレンジ市場において性能と電力効率のバランスを提供することを目指した。
ベンチマーク分析の結果、Dimensity 900はAnTuTu v10で約51万点~54万点、Geekbench 6でシングルコア約900点、マルチコア約2300~2400点を記録し、日常的なタスクや多くのゲームを快適にこなせる性能を示す。特に、LPDDR5メモリやUFS 3.1ストレージといった高速なコンポーネントのサポートは、システム全体の応答性向上に寄与している。
競合比較では、同世代の主要ライバルであるQualcomm Snapdragon 778Gに対しては、特にCPUマルチコア性能とGPU性能でやや劣る傾向が見られる。しかし、Snapdragon 768GやSnapdragon 695といった旧世代または下位のチップセットに対しては明確な性能的優位性を持つ。また、Dimensity 900のアーキテクチャは、Dimensity 920やDimensity 1080といった後継のミッドレンジチップセットの基礎となっており、MediaTekの製品ラインナップにおいて重要な位置を占めていた。
実使用感としては、6nmプロセスによる優れた電力効率と、108MPカメラサポート、120Hzディスプレイサポート、Wi-Fi 6対応などの豊富な機能セットにより、当時のミッドレンジスマートフォンにおいてプレミアムな体験をより手頃な価格で提供することに貢献した。ゲーム性能はミッドレンジとして十分であり、一部のエミュレーション用途でも採用されるなど、コストパフォーマンスに優れたチップセットとして評価できる。ただし、ベンチマークスコアはテストバージョンや測定デバイスによって変動するため、本レポートの数値は相対的な性能評価の指標として解釈する必要がある。
2. MediaTek Dimensity 900 (MT6877) の概要
2.1. 概要と市場背景
MediaTek Dimensity 900 (MT6877) は、台湾のファブレス半導体メーカーであるMediaTekが2021年に発表した、ミッドレンジ市場向けの5G対応System-on-Chip (SoC) である 1。これは、MediaTekがQualcommとの競争が激化するミッドレンジからハイエンド市場において、より強力な製品ラインナップを構築する戦略の一環として投入された重要なチップセットである。Dimensity 900は、高性能CPUコアの採用と先進的な製造プロセスにより、当時のミッドレンジスマートフォンに新たな性能基準をもたらすことを目指していた。
2.2. 発表時期と採用技術
Dimensity 900は、2021年5月13日に正式発表された 2。一部情報源では異なる日付も記載されているが 6、2021年5月が最も一貫性のある情報である。このチップセットの最大の特徴の一つは、製造プロセスにTSMCの6nm技術を採用している点である 1。これは、当時のミッドレンジSoCで一般的だった7nmや8nmプロセスと比較して、電力効率と発熱抑制の面で優位性をもたらし、バッテリー持続時間の向上や、より薄型軽量なデバイス設計を可能にした 3。
2.3. 主要スペック
Dimensity 900は、性能と効率を両立させるために、以下のような先進的なコンポーネントを統合している。
- CPU: ARMのbig.LITTLE技術を採用したオクタコア(8コア)構成。高性能コアとして最大2.4GHzで動作するARM Cortex-A78を2コア、高効率コアとして最大2.0GHzで動作するARM Cortex-A55を6コア搭載している 1。Heterogeneous Multi-Processingに対応し、タスクに応じて最適なコアを割り当てることで、応答性と電力効率を両立させている 1。Cortex-A78は前世代のフラッグシップSoCで採用されていたコアであり、これをミッドレンジに投入したことは、当時の性能水準を引き上げる意図があったことを示唆している。
- GPU: ARM Mali-G68 MC4(4コア)を搭載し、最大900MHzで動作する 1。Mali-G68は、ハイエンドGPUであるMali-G78と同じValhallアーキテクチャ(第2世代)を採用しつつ、電力効率に最適化された設計となっているため、モバイルゲーマーがより長時間プレイできることを意図している 2。
- メモリ: 高速なLPDDR4xおよび最新世代(当時)のLPDDR5 RAMに対応 2。これにより、アプリの起動やマルチタスク処理の高速化が期待できる。
- ストレージ: UFS 2.1および高速なUFS 3.1ストレージに対応 2。UFS 3.1のサポートは、当時のミッドレンジチップとしては先進的であり、ファイルアクセス速度の向上に貢献する。
- AIプロセッサ (APU): 第3世代のMediaTek APUを搭載し、AI関連処理をハードウェアレベルで高速化する 2。これにより、AIカメラ機能などが強化される。
- 接続性: 5Gモデムを内蔵し、Sub-6GHz帯のSA(スタンドアロン)およびNSA(ノンスタンドアロン)ネットワークに対応。デュアル5G SIMをサポートし、最大2.77Gbpsのダウンロード速度を実現する 1。また、Wi-Fi 6 (802.11ax) およびBluetooth 5.2にも対応し、高速かつ安定したワイヤレス通信を提供する 3。MediaTek独自の省電力技術「5G UltraSave」も搭載されている 3。
- ディスプレイ: 最大でFull HD+ (2520 x 1080) 解像度、リフレッシュレート120Hzのディスプレイをサポート 2。高リフレッシュレートにより、ゲームやスクロール時の滑らかな表示を実現する。MediaTek MiraVision技術によりHDRビデオ再生もサポートする 3。
- カメラISP: 最大1億800万画素(108MP)のシングルカメラ、または20MP+20MPのデュアルカメラ構成に対応 2。ハードウェアアクセラレーションによる4K HDRビデオ録画エンジンを搭載し、高度なノイズリダクション技術(3DNR + MFNR)と組み合わせることで、特に低照度環境下での画質向上を図っている 3。
2.4. 表:Dimensity 900 主要スペック一覧
機能項目 | スペック | 参照元 |
製造プロセス | TSMC 6nm | 1 |
CPU | 2x ARM Cortex-A78 @ 最大2.4GHz + 6x ARM Cortex-A55 @ 最大2.0GHz | 1 |
GPU | ARM Mali-G68 MC4 @ 900MHz | 1 |
AIプロセッサ | 第3世代 MediaTek APU | 3 |
メモリ | LPDDR4x, LPDDR5 | 3 |
ストレージ | UFS 2.1, UFS 3.1 | 3 |
ディスプレイ | 最大 FHD+ (2520×1080), 120Hzリフレッシュレート | 3 |
カメラ | 最大 108MP (シングル), 20MP+20MP (デュアル), 4K HDRビデオ録画 | 3 |
5Gモデム | Sub-6GHz SA/NSA, デュアル5G SIM, 最大DL 2.77Gbps | 3 |
Wi-Fi / BT | Wi-Fi 6 (802.11ax), Bluetooth 5.2 | 3 |
このスペック構成は、Dimensity 900が2021年のミッドレンジ市場において、性能、電力効率、そして最新機能のバランスを重視して設計されたことを示している。特に6nmプロセス、Cortex-A78コア、LPDDR5/UFS 3.1対応は、当時の同クラス製品に対する競争力を高める要素であったと言える。
3. ベンチマーク性能 詳細分析
Dimensity 900の性能を客観的に評価するため、主要なベンチマークテストの結果を分析する。ただし、ベンチマークスコアは、使用されるアプリのバージョン(特にAnTuTu)、測定デバイスのメモリ容量、ストレージ速度、冷却性能などによって大きく変動する点に留意が必要である 6。したがって、以下に示すスコアは、相対的な性能比較の目安として解釈することが重要である。
3.1. 総合性能 (AnTuTu)
AnTuTuベンチマークは、CPU、GPU、メモリ、UX(ユーザーエクスペリエンス)の各項目を測定し、総合的なシステム性能を示す指標として広く用いられている。
- AnTuTu v10 スコア: 近年のテスト結果によると、Dimensity 900はAnTuTu v10で約51万点から54万点の範囲のスコアを記録している 2。搭載デバイス別の例としては、Samsung Galaxy M53 5Gで約53万7千点 2、Infinix Zero 5Gで約51万1千点 2、Oppo Reno 6 5Gで約45万7千点 2 などが報告されている。
- 競合比較では、Snapdragon 778G(約59万7千点 13)やSnapdragon 7s Gen 2(約60万8千点 8)、Google Tensor G1(約90万8千点 19)よりは低いスコアとなる。一方で、Snapdragon 695(約36万点~39万5千点 7)よりは明らかに高い性能を示す。Dimensity 1080(約54万5千点 18)とはほぼ同等のスコアである。Dimensity 1000C(約42万1千点 5)よりは高いスコアを示し、初期のリーク情報にあったSnapdragon 768G(約44万点)に対する優位性(Dimensity 900は約48万点、旧バージョンでの比較 4)も裏付けられる。なお、一部で報告されている73万点というスコア 21 は、他の多くの情報源と乖離しており、異なるチップやバージョンに基づく可能性が高い 16。
- AnTuTu v9 スコア: v9世代のスコアとしては、平均約44万7千点 6 や、Doogee V30での実測値約48万8千点 22 が報告されている。
- AnTuTu v8 スコア: v8世代では、平均約36万5千点 6 とされている。
- コンポーネント別スコア (AnTuTu v10): nanoreview.netの集計データによると、Dimensity 900のおおよその内訳は、CPU: 約15万点、GPU: 約10万点、MEM: 約12万5千点、UX: 約13万4千点となっている 2。これをSnapdragon 778G(CPU: 約19万6千点, GPU: 約14万8千点 13)と比較すると、CPUとGPU性能で差が見られる一方、メモリ(MEM)性能はDimensity 900が健闘していることがわかる。
表:AnTuTu v10 ベンチマーク比較
SoC | 総合スコア | CPU | GPU | MEM | UX | 参照元 |
MediaTek Dimensity 900 | ~511,291 | ~150,309 | ~100,692 | ~125,763 | ~134,527 | 2 |
Qualcomm Snapdragon 778G | ~597,653 | ~196,733 | ~148,536 | ~110,361 | ~142,023 | 13 |
Qualcomm Snapdragon 695 | ~360,000 – 395,000 | ~110,000 – 125,000 | ~100,000 – 110,000 | ~70,000 – 75,000 | ~80,000 – 85,000 | 7 |
Qualcomm Snapdragon 7s Gen 2 | ~608,141 | ~215,058 | ~117,886 | ~128,374 | ~146,823 | 8 |
MediaTek Dimensity 1080 | ~545,403 | ~161,160 | ~116,056 | ~128,982 | ~139,205 | 18 |
MediaTek Dimensity 920 | ~550,000 (推定) | – | – | – | – | (D1080と類似) |
注: スコアは情報源や測定デバイスにより変動します。Snapdragon 695のスコア範囲は7と7の値を基にしています。D920のAnTuTu v10スコアは直接的なデータが少ないため、類似スペックのD1080を参考に推定しています。
AnTuTuの結果から、Dimensity 900はSnapdragon 778Gには及ばないものの、Snapdragon 695などの下位チップセットを大きく上回る総合性能を持つことがわかる。特にメモリ性能は比較的高く、これがシステム全体の応答性に寄与している可能性がある。
3.2. CPU性能 (Geekbench)
Geekbenchは、CPUのシングルコア性能とマルチコア性能を測定する標準的なベンチマークである。
- Geekbench 6 スコア: シングルコア性能は約900点前後、マルチコア性能は約2400点前後が報告されている 1。nanoreview.netでは平均値としてシングルコア898点、マルチコア2239点が示されている 8。
- Geekbench 5 スコア: 平均値としてシングルコア約725点、マルチコア約2153点が報告されている 1。
- Geekbench 4 スコア: 平均値としてシングルコア約3503点、マルチコア約9026点が報告されている 1。
- 競合比較 (Geekbench 6):
- Snapdragon 778G(シングル約1017点, マルチ約2841点 13)やSnapdragon 7s Gen 2(シングル約1012点, マルチ約2943点 8)、Snapdragon 7+ Gen 2(シングル約1687点, マルチ約4501点 9)、Google Tensor G1(シングル約1317点, マルチ約3208点 19)と比較すると、Dimensity 900はシングルコア・マルチコア共に低いスコアとなる。
- Dimensity 7050(シングル約957点, マルチ約2430点 23)やDimensity 1080(シングル約954点, マルチ約2400点 18)とは、ほぼ同等か僅かに低いスコアである。
- Snapdragon 695と比較すると、Geekbench 6の個別ワークロード比較 7 から、Dimensity 900の方が高いスコアを示すことが推測される。
- Dimensity 7020(シングル約916点, マルチ約2338点 1)よりは僅かに高いスコアである。
表:Geekbench 6 ベンチマーク比較
SoC | シングルコアスコア | マルチコアスコア | 参照元 |
MediaTek Dimensity 900 | ~898 – 904 | ~2239 – 2406 | 1 |
Qualcomm Snapdragon 778G | ~1017 | ~2841 | 13 |
Qualcomm Snapdragon 695 | ~906 | ~2073 | 67 |
Qualcomm Snapdragon 7s Gen 2 | ~1012 | ~2943 | 8 |
MediaTek Dimensity 1080 | ~954 | ~2400 | 18 |
MediaTek Dimensity 920 | ~950 (推定) | ~2400 (推定) | (D1080と類似) |
注: スコアは情報源や測定デバイスにより変動します。Snapdragon 695のスコアは6の値を参考にしていますが、7のワークロード比較とは整合性が低い可能性があります。D920のGeekbench 6スコアは直接的なデータが少ないため、類似スペックのD1080を参考に推定しています。
2つのCortex-A78コアの搭載により、Dimensity 900はクラス相応の良好なシングルコア性能を発揮し、旧世代のコア構成を持つチップセットを上回る。しかし、Snapdragon 778G(実質4つのA78派生コア)やSnapdragon 7s Gen 2(4つのA78コア)など、より多くの高性能コアを持つ競合製品と比較すると、マルチコア性能では差をつけられている 1。これは、高度なマルチスレッド処理を要求するアプリケーションにおいて、これらのSnapdragonチップが有利であることを示唆している。Dimensity 1080とはコア構成が非常に似ているため、性能差は僅かである 18。
3.3. GPU・ゲーミング性能 (3DMark, GFXBench)
GPU性能は、特にゲーム体験に直結する重要な要素である。
- 3DMark スコア:
- Wild Life: スコアは約2200点~2300点の範囲で報告されている 2。
- Sling Shot Extreme (Physics): 平均約3559点 1。
- Sling Shot (Physics): 平均約3251点 1。
- 安定性 (Stability): Wild Life Stress Testなどでの安定性は非常に高く、**99%**といったスコアが報告されていることが多い 2。これは、負荷がかかった状態でも性能低下が少ないことを示唆しており、6nmプロセスの効率性が寄与している可能性がある。
- 競合比較 (3DMark Wild Life):
- Snapdragon 778G(約2439点 13)やSnapdragon 7s Gen 2(約3018点 8)より低いスコア。
- Snapdragon 865(約4500点以上 11)やGoogle Tensor G1(約6194点 19)といったハイエンドチップには大きく劣る。
- Snapdragon 695(約1200点程度と推定 7)よりは大幅に高いスコア。
- Dimensity 1080(約2302点 18)とはほぼ同等のスコア。
- Dimensity 920と比較すると、Sling Shot Extreme PhysicsスコアではD920(約3777点)がD900(約3559点)を上回る 25。
- GFXBench: 提供された情報源や主要なデータベース(GFXBench公式サイトを含む)では、Dimensity 900またはMali-G68 MP4の標準的なGFXBenchテスト(例:Aztec Ruins, Manhattan, T-Rex Offscreen)における具体的なスコアは見当たらなかった 2。一部、古いテスト(Ice Storm Unlimited Graphics)のスコアが記載されている場合もあるが 29、現代的なGPU性能評価には適していない。
表:3DMark Wild Life ベンチマーク比較
SoC | Wild Life スコア | Wild Life 安定性 (%) | Wild Life 平均FPS | 参照元 |
MediaTek Dimensity 900 | ~2197 | ~99% | ~13 FPS | 2 |
Qualcomm Snapdragon 778G | ~2439 | ~99% | ~14 FPS | 13 |
Qualcomm Snapdragon 695 | ~1200 (推定) | ~98% | ~7 FPS (推定) | 7 (Score estimated based on relative performance) |
Qualcomm Snapdragon 7s Gen 2 | ~3018 | ~98% | ~18 FPS | 8 |
MediaTek Dimensity 1080 | ~2302 | ~99% | ~14 FPS | 18 |
MediaTek Dimensity 920 | ~2300 (推定) | ~99% (推定) | ~14 FPS (推定) | (D1080と類似) |
注: スコア、安定性、FPSは情報源や測定デバイスにより変動します。Snapdragon 695およびDimensity 920のWild Lifeスコア・FPSは推定値です。
Mali-G68 MP4 GPUは、電力効率を重視した設計であり 3、ミッドレンジとしては十分な性能を提供するものの、クラス最高の性能ではない。Snapdragon 778GのAdreno 642Lには及ばず、より上位のGPU(Adreno 650やMali-G78 MP20など)との差は大きい 8。これは、ほとんどのゲームはプレイ可能であるものの、グラフィック負荷の高い最新タイトルを高画質設定で安定して動作させるには限界があることを示唆している。同じGPUを搭載するDimensity 1080とはほぼ同等の性能である 18。
3.4. システム生産性 (PCMark)
PCMark for Androidは、Webブラウジング、ビデオ編集、データ操作、文書作成、写真編集といった日常的なタスクをシミュレートし、システム全体の生産性パフォーマンスを測定する。
- PCMark for Android Work 3.0 スコア: Dimensity 900搭載デバイスのレビューによると、スコアは約9400点~9800点の範囲で報告されている(例:Vivo Y100: 9395点 31, Oppo Reno6 5G: 9399点 32, Notebookcheck平均: 9793点 6)。ただし、デバイスによるばらつきも存在し、最低8055点から最高12444点という広範囲な結果も報告されている 6。旧バージョンのWork 2.0では約1万点というスコアも見られるが 17、Work 3.0が現在の標準である。
- PCMark Storage 2.0 スコア: 平均約22696点 6、Oppo Reno6 5Gでは23206点 32 といった高いスコアが報告されている。これは、Dimensity 900がUFS 3.1ストレージをサポートしていることによる恩恵を反映している。
- 競合比較: 提供された情報内では、競合チップセットのPCMark Work 3.0スコアに関する直接比較データは限定的である。しかし、9400点~9800点というスコアは、高性能なミッドレンジデバイスとしては標準的な範囲であり、一般的な生産性タスクにおいて良好なパフォーマンスが期待できることを示唆している 31。
表:PCMark for Android Work 3.0 比較
SoC | デバイス (判明分) | Work 3.0 スコア | 参照元 |
MediaTek Dimensity 900 | Vivo Y100 | 9395 | 31 |
MediaTek Dimensity 900 | Oppo Reno6 5G | 9399 | 32 |
MediaTek Dimensity 900 | (平均) | 9793 | 6 |
PCMarkのスコアは、Dimensity 900が一般的なスマートフォンの利用シーンにおいて、十分な処理能力を持っていることを示している。特に高いStorage 2.0スコアは、UFS 3.1対応による高速なアプリ起動やファイル操作といった、体感的な快適さに貢献していると考えられる 6。
3.5. AI処理能力 (AI Benchmark)
- APU搭載: Dimensity 900には、AI処理を専門に行う第3世代のMediaTek APUが搭載されている 3。
- ベンチマークデータ: しかし、標準的なAI性能評価ベンチマークである「AI Benchmark」の公開データベースには、Dimensity 900のスコアはリストされていなかった 13。
- 推定される役割: 具体的なスコアがないため、競合製品(例:SnapdragonのHexagon DSP)との直接的な性能比較は困難である。しかし、専用APUの存在は、AIを活用したカメラ機能(AIノイズリダクション、AIボケ 3)や、その他のオンデバイスAIアプリケーションにおいて、CPUやGPUのみで処理する場合よりも効率的な処理が可能であることを示唆している。
標準化されたAIベンチマークスコアが不足しているため、Dimensity 900のAI処理能力を定量的に評価することは難しい。MediaTekはAPUの存在とAIカメラ機能をアピールしているが 3、競合製品(例:Snapdragon 778GのHexagon 770 13)と比較した際の具体的な性能差は、公開されているベンチマークからは判断できない。このクラスのチップセットでは、AI性能よりもCPUやGPUの基本性能がマーケティング上の主眼となっていた可能性がある。
4. 競合製品との比較と市場での位置づけ
Dimensity 900の性能と特徴をより明確にするため、同世代および関連する競合SoCと比較分析を行う。比較対象は、主にDimensity 900が市場に投入された2021年中頃のミッドレンジ5G市場における主要な製品とする。より新しいチップセットとの比較は、技術進化の参考として含める。
4.1. 対 Qualcomm Snapdragon 7シリーズ
- 対 Snapdragon 778G (直接競合): Snapdragon 778Gは、Dimensity 900の最も直接的なライバルと見なされる。ベンチマーク比較では、Snapdragon 778GがCPU(特にマルチコア性能、Geekbench Multiで+27% 13)、GPU(AnTuTu GPUで+48%、3DMark Wild Lifeで+11% 13)、および総合性能(AnTuTu Totalで+17% 13)において、Dimensity 900を上回る傾向が一貫して見られる。一方で、Dimensity 900は電力効率(TDP 4W vs 5W 13)やメモリ性能(AnTuTu MEMスコア 13)で健闘している可能性がある。Snapdragon 778Gはより高速なモデムも搭載している 13。両チップともTSMCの6nmプロセスで製造されている 13。アーキテクチャの違い(D900: 2xA78+6xA55 vs SD778G: 1xA78+3xA78派生Kryo+4xA55 13)が性能差の一因と考えられる。一部のユーザーコメントでは、Snapdragon 778Gの優位性を受けてMediaTekがDimensity 920を早期に投入したとの見方もある 13。
- 対 Snapdragon 768G/765G (旧世代): Dimensity 900は、これら旧世代のSnapdragon 7シリーズに対して明確な性能向上を示している。初期のリーク情報では、AnTuTuスコアでDimensity 900(約48万点)がSnapdragon 768G(約44万点)を上回っていた 4。これはDimensity 900が提供した世代間の進歩を物語っている。
- 対 Snapdragon 695 (下位): Dimensity 900は、Snapdragon 695に対して全てのベンチマークで大幅に高い性能を示す 7。また、Dimensity 900はUFS 3.1やLPDDR5をサポートする点で、Snapdragon 695(UFS 2.2, LPDDR4x 7)よりも優れている。
- 対 Snapdragon 7s Gen 2 (新世代ミッドレンジ): 4nmプロセス(Samsung製)を採用するSnapdragon 7s Gen 2は、6nmプロセス(TSMC製)のDimensity 900に対して、AnTuTu(+19%)、Geekbench(Single +13%, Multi +31%)、3DMark(+37%)で顕著な性能向上を示している 8。これは、Dimensity 900の登場以降、ミッドレンジセグメントで達成された性能進化を示している。
表:Dimensity 900 vs 主要Snapdragon 7シリーズ比較
SoC | プロセス | CPU構成 | GPU | AnTuTu v10 (推定) | Geekbench 6 (Single/Multi) | 3DMark Wild Life |
MediaTek Dimensity 900 | 6nm TSMC | 2xA78@2.4 + 6xA55@2.0 | Mali-G68 MP4 | ~511k | ~900 / ~2300 | ~2200 |
Qualcomm Snapdragon 778G | 6nm TSMC | 1xA78@2.4 + 3xA78@2.4 + 4xA55@1.8 (Kryo 670) | Adreno 642L | ~597k | ~1017 / ~2841 | ~2439 |
Qualcomm Snapdragon 768G | 7nm Samsung | 1xA76@2.8 + 1xA76@2.4 + 6xA55@1.8 (Kryo 475) | Adreno 620 | ~440k (旧版) | – | – |
Qualcomm Snapdragon 695 | 6nm TSMC | 2xA78@2.2 + 6xA55@1.7 (Kryo 660) | Adreno 619 | ~395k | ~906 / ~2073 | ~1200 |
Qualcomm Snapdragon 7s Gen 2 | 4nm Samsung | 4xA78@2.4 + 4xA55@1.95 | Adreno 710 | ~608k | ~1012 / ~2943 | ~3018 |
注: スコアは目安であり、参照元や測定条件により変動します。Snapdragon 768GのAnTuTuスコアは旧バージョンでのリーク値です。Snapdragon 695のWild Lifeスコアは推定値です。参照元: 4
Dimensity 900は、旧世代のミッドレンジ製品に対しては競争力があったものの、同世代のSnapdragon 778Gに対してはピーク性能で後塵を拝する形となった。その強みは、6nmプロセスによる電力効率と、UFS 3.1/LPDDR5といった先進的な機能を同価格帯にもたらした点にあると言える。
4.2. 対 他のMediaTek Dimensity SoC
- 対 Dimensity 800/820 (前世代): Dimensity 900はDimensity 820の後継と位置づけられている 4。リークされたAnTuTuスコア比較では、Dimensity 900(約48万点)がDimensity 820(約44万点)に対して約10%の性能向上を示していた 4。これは主に、Dimensity 820のCortex-A76コアに対して、Dimensity 900がより新しいCortex-A78コアを採用したことによる 12。
- 対 Dimensity 920 (直接の後継/リフレッシュ): Dimensity 920は、Dimensity 900のクロックアップ版と見なせる(A78コアが2.4GHzから2.5GHzへ、GPUクロックも僅かに向上)。両者とも6nmプロセス、同じコア構成(2xA78+6xA55)、同じGPU(Mali-G68 MP4)を採用している 25。ベンチマークスコアもDimensity 920が僅かに上回る程度である(AnTuTu v10: 推定約55万点 vs 約51万点、Geekbench 6 Single: 約950点 vs 約900点、Multi: 約2400点 vs 約2300点)。Snapdragon 778Gへの対抗上、早期に投入されたとの見方もある 13。
- 対 Dimensity 1080 (後継/リフレッシュ): Dimensity 920と非常によく似ており、Dimensity 900のさらなるリフレッシュ版と言える。CPUコア構成は2xA78@2.6GHz + 6xA55@2.0GHz、GPUはMali-G68 MP4、6nmプロセスを採用 6。ベンチマークスコアもDimensity 900を僅かに上回る程度である(AnTuTu v10: 約54万5千点 vs 約51万1千点 (+7%) 18、Geekbench 6 Single: 約954点 vs 約898点 (+6%)、Multi: 約2400点 vs 約2239点 (+7%)、3DMark Wild Life: 約2302点 vs 約2197点 (+5%))。カメラサポートが108MPから200MPに強化されている 18。
- 対 Dimensity 7050 (リブランド/同等クラス): Dimensity 1080のリブランド、あるいは非常に近い関係にあるチップと考えられる(2xA78@2.6GHz + 6xA55@2.0GHz, Mali-G68 MP4, 6nm)。ベンチマークスコアもDimensity 1080と同等であり、Dimensity 900より僅かに高性能である 23。
- 対 Dimensity 7020 (下位): Dimensity 7020は、CPUコア構成は似ている(2xA78@2.2GHz + 6xA55@2.0GHz)ものの、GPUに旧世代のPowerVR BXM-8-256を採用しており、Dimensity 900の方がベンチマーク性能で優れている 1。
- 対 Dimensity 1000シリーズ (上位/旧フラッグシップ): Dimensity 1000C(7nm, 4xA77+4xA55)は、ある比較ではDimensity 900(約47万点)より低いAnTuTu v10スコア(約42万1千点)を示している 5。一方で、Dimensity 1000(7nm, 4xA77+4xA55)は、別の比較ではDimensity 900(約50万点)より高いAnTuTu v10スコア(約57万点)を記録している 37。これは、Dimensity 1000が旧世代のCPUコアとプロセスながらも、より強力なMali-G77 MP9 GPUを搭載しているためと考えられる。これはGPU性能とCPU/プロセス技術のトレードオフを示している。
表:Dimensity 900 vs 関連Dimensity SoC比較
SoC | プロセス | CPU構成 | GPU | AnTuTu v10 (推定) | Geekbench 6 (Single/Multi) |
MediaTek Dimensity 820 | 7nm | 4xA76@2.6 + 4xA76@2.0 | Mali-G57 MC5 | ~440k (旧版) | – |
MediaTek Dimensity 900 | 6nm | 2xA78@2.4 + 6xA55@2.0 | Mali-G68 MP4 | ~511k | ~900 / ~2300 |
MediaTek Dimensity 920 | 6nm | 2xA78@2.5 + 6xA55@2.0 | Mali-G68 MP4 | ~550k | ~950 / ~2400 |
MediaTek Dimensity 1080 | 6nm | 2xA78@2.6 + 6xA55@2.0 | Mali-G68 MP4 | ~545k | ~954 / ~2400 |
MediaTek Dimensity 7050 | 6nm | 2xA78@2.6 + 6xA55@2.0 | Mali-G68 MP4 | ~554k | ~957 / ~2430 |
注: スコアは目安であり、参照元や測定条件により変動します。Dimensity 820のAnTuTuスコアは旧バージョンでのリーク値です。Dimensity 920のスコアは推定値です。参照元: 4
Dimensity 900は、MediaTekのミッドレンジ製品群において、その後の複数世代にわたる製品の基礎となるプラットフォームを提供した。Cortex-A76ベースのDimensity 800シリーズからの性能向上は明確であったが、Dimensity 920や1080への進化は主にクロック周波数の向上にとどまり、性能向上幅は比較的小さかった。これは、Dimensity 900の基本設計が堅実であった一方で、Snapdragonの競合製品に対抗するために、マイナーチェンジによる製品投入が続けられたことを示唆している。
5. 実使用環境における性能評価
ベンチマークスコアは理論的な性能を示すが、実際のユーザー体験は、ソフトウェアの最適化や具体的なユースケースによって左右される。
5.1. ゲーミング体験
- 全般: Dimensity 900はミッドレンジのゲーミング体験を提供するように設計されている。AnTuTuのGPUスコア(約10万点~12万5千点)は、garumax.comの評価基準では「軽いゲームくらいなら」に対応する 22。MediaTek自身も、より高いフレームレート(FPS)と電力効率の良いGPUによる長時間のゲームプレイが可能であるとアピールしている 3。
- 特定タイトル:
- PUBG Mobile: 快適にプレイ可能と評価されている。OnePlus Nord CE 2 5Gのレビューでは、グラフィック設定「HDR」で「高」、「スムーズ」で「極限」まで選択可能であり、30分プレイでのバッテリー消費は約7%、本体温度も安定していたと報告されている 39。競合チップのデータ(SD778G: 59 FPS [High]13, D1080: 57 FPS [Ultra]18)から、Dimensity 900も同等かそれに近い設定でプレイ可能と推測される。
- 原神 (Genshin Impact): 高負荷なゲームであり、Dimensity 900では低~中程度のグラフィック設定でのプレイが現実的と考えられる。競合チップのデータ(SD778G: 53 FPS [High]13, D1080: 37 FPS [Ultra]18)と比較すると、高設定での安定動作は難しい可能性がある。DOOGEE V30のレビューでは、AnTuTuスコアに基づき「軽いゲーム向け」と評価されており、原神の動作確認はされていない 22。OnePlus Nord CE 2 5Gのレビューでも原神のテストは行われていない 39。快適な高設定プレイには、よりハイエンドなSoCが必要となる 40。
- Call of Duty: Mobile: プレイ可能と考えられる。競合チップのデータ(SD778G: 42 FPS [Ultra]13, D1080: 38 FPS [Ultra]18)から、Dimensity 900でも中~高設定でのプレイが期待できる。
- エミュレーション: Dimensity 900は、Retroid Pocket 4 42 やOdin Lite 43 といった携帯ゲーム機にも採用されている。これらのデバイスに関する議論では、PlayStation 2 (PS2) やGameCube (GC) の多くのタイトルを等倍解像度(1x)、一部のGCタイトルは2倍解像度(2x)で動作させることが可能とされている。ただし、F-Zero GXやRogue Squadron 2といった特にエミュレーション負荷の高いタイトルは動作困難である 43。エミュレータ(例:AetherSX2)の最適化状況によってパフォーマンスは変動する。
- 搭載デバイス例: OnePlus Nord CE 2 5G 1, Samsung Galaxy M53 5G 1, Oppo Reno6 5G 1, Oppo Find X5 Lite 1, vivo Y100 31, Infinix Zero 5G 2, vivo V25 5G 44, Doogee V30 22, Retroid Pocket 4 42。
5.2. アプリケーション利用とマルチタスク
Cortex-A78コアの搭載と、LPDDR5 RAMやUFS 3.1ストレージといった高速コンポーネントのサポートにより、Dimensity 900は一般的なアプリケーションの利用やマルチタスク処理において、スムーズな動作を提供すると評価されている 3。PCMarkのスコアも、Webブラウジングや軽度の編集作業といった生産性タスクにおける良好なパフォーマンスを裏付けている 6。
5.3. ベンチマークと実使用感の関連性
Dimensity 900のベンチマークスコア(AnTuTu 約50万点台、Geekbench 約900/2300点、3DMark Wild Life 約2200点)は、実使用感と概ね一致している。これらのスコアは、日常的なタスク(良好なCPU/PCMarkスコア)を快適にこなし、ほとんどのゲームを中程度の設定でプレイでき(中程度のGPUスコア)、PS2/GC程度までのエミュレーションにも対応できる(CPU/GPUのバランス)という、高性能ミッドレンジとしての体験を反映している。
また、ベンチマークにおける高い安定性(例:3DMarkで99% 8)は、効率的な6nmプロセスによるものと考えられ、ピーク性能では劣る場合でも、長時間のゲームプレイなど負荷が続く場面において、スロットリング(性能低下)が少なく、安定したパフォーマンスや良好なバッテリー持続時間といった実使用上のメリットにつながる可能性がある 1。
総じて、Dimensity 900は、ベンチマーク上のピーク性能では主要なライバル(Snapdragon 778G)に一歩譲るものの、実使用環境においては、ターゲットとするミッドレンジセグメントのユーザーに対して、バランスの取れた快適な体験を提供できるチップセットであったと言える。その性能と効率、コストのバランスから、エミュレーション用途の携帯ゲーム機に採用された事実は、このチップの特性をよく表している。
6. 結論と専門的見地
MediaTek Dimensity 900は、2021年のミッドレンジ5Gスマートフォン市場において、重要な役割を果たしたSoCである。
- 性能要約: Cortex-A78 CPUコアと効率的な6nmプロセスを組み合わせることで、Dimensity 900は当時のミッドレンジとして堅実な性能を提供した。これは、Dimensity 800シリーズやSnapdragon 76xGシリーズといった前世代のチップセットからの明確なステップアップであった。
- 競合評価: 同世代のSnapdragon 778Gと比較した場合、ピーク性能(特にCPUマルチコアとGPU)ではやや劣るものの、Wi-Fi 6、108MPカメラサポート、LPDDR5/UFS 3.1対応、120Hzディスプレイサポートといった先進的な機能セットと、6nmプロセスによる優れた電力効率が強みであった。
- 市場への影響: Dimensity 900は、MediaTekがグローバルなミッドレンジ5G市場での地位を強化する上で不可欠な製品であった。Qualcommに対する有力な選択肢を提供し、デバイスメーカーがより手頃な価格で高度な機能を搭載したスマートフォンを開発することを可能にした。また、その基本アーキテクチャは、Dimensity 920やDimensity 1080といった後継チップの基礎となり、MediaTekの製品展開に貢献した。
- レガシー: Dimensity 900は、6nmプロセス、Cortex-A78コア、高リフレッシュレートディスプレイといった特徴をミッドレンジセグメントで一般化させる一助となった、バランスの取れた効率的なチップセットとして記憶されるだろう。性能と機能、コストのバランスが評価され、スマートフォンだけでなく、一部の携帯ゲーム機にも採用されるなど、その汎用性の高さも示した。
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