I. Snapdragon 4 Gen 1 概要
A. 製品概要と市場での位置づけ
Qualcomm Snapdragon 4 Gen 1(モデル番号: SM4375)は、2022年9月に発表されたエントリーレベルからローミドルレンジ向けのシステムオンチップ(SoC)です 1。これは、主にSnapdragon 480および480+ 5Gの後継として位置づけられ、より手頃な価格帯のスマートフォンに、改善されたパフォーマンス、5G接続、120Hzディスプレイサポートなどの現代的な機能を提供することを目的としています 3。
このチップは、Qualcommが4シリーズに導入した新しい命名規則(「Gen」シリーズ)の一部です 5。ターゲット市場は、日常的なタスク、マルチメディア利用、軽度から中程度のゲームプレイにおいて信頼性の高いパフォーマンスを求める、価格に敏感な消費者層です 10。
Snapdragon 4 Gen 1を最初に搭載したスマートフォンはiQOO Z6 Lite 5Gでした 2。その後、Xiaomi Redmi Note 12シリーズ、vivo Y200、Motorola Moto G (2024) など、複数のデバイスに採用されています 14。
B. 主要技術仕様
Snapdragon 4 Gen 1の性能を理解する上で、その基盤となる技術仕様を把握することが重要です。
- 製造プロセス: TSMCの6nmプロセスノードを採用しています 2。これは4シリーズとして初の6nmチップであり、前世代のSnapdragon 480(8nmプロセス 4)や競合のMediaTek Dimensity 700(7nmプロセス 19)と比較して、電力効率の向上が期待されます。ただし、Snapdragon 4 Gen 2やSnapdragon 6 Gen 1で採用されている4nmプロセスよりは世代が古いものとなります 2。
- CPU: オクタコア構成のQualcomm Kryo CPUを搭載しています 15。
- アーキテクチャ: 2つの高性能コア(ARM Cortex-A78ベース、最大2.0 GHz)と6つの高効率コア(ARM Cortex-A55ベース、最大1.8 GHz)で構成されます 14。
- 命令セット: ARMv8.2-Aに対応しています 1。
- 特筆すべき点として、高性能コアにCortex-A78を採用したことは、前世代のSnapdragon 480 4 や競合のDimensity 700 19、Helio G99 17 などで採用されていたCortex-A76と比較して、クロックあたりの命令実行数(IPC)の向上をもたらし、基本的な処理能力の底上げに寄与します。
- GPU: Qualcomm Adreno 619を搭載しています 10。
- アーキテクチャ: Adreno 600シリーズに属します 14。
- クロック周波数: 報告されている周波数には700 MHz 16、825 MHz 14、950 MHz 28 といったばらつきが見られます。このクロック周波数の違いは、情報源による報告の不一致、あるいはOEMによるデバイス固有のチューニングの可能性を示唆しています。結果として、同じSnapdragon 4 Gen 1を搭載していても、GPU性能を重視するベンチマーク(例: 3DMark)やゲームのパフォーマンスは、機種によって変動する可能性がある点に留意が必要です。
- APIサポート: Vulkan 1.1、OpenCL 2.0、DirectX 12.1に対応しています 14。
- メモリ: LPDDR4X規格のRAMをサポートし、周波数は2133 MHz、デュアルチャネル(2x 16-bit)構成で、最大帯域幅は17 Gbit/sです 1。最大搭載可能容量については、8GB 10 または12GB 1 という異なる情報が見られます。
- ストレージ: UFS 2.1およびUFS 2.2規格のストレージをサポートします 4。
- モデム: Snapdragon X51 5G Modem-RF Systemを内蔵しています 2。
- 接続性: Sub-6 GHz帯の5Gに対応しますが、ミリ波(mmWave)には対応していません。LTEはCat. 18をサポートします 2。
- 通信速度: 5Gでは下り最大2.5 Gbps、上り最大900 Mbps。LTEでは下り最大800 Mbps、上り最大210 Mbpsの速度を実現します 3。
- ワイヤレス接続: Wi-Fi 5 (802.11ac) 14 およびBluetooth 5.1または5.2 10 をサポートします(Bluetoothバージョンには情報源により差異あり)。
- ディスプレイ: 最大解像度FHD+ (2520 x 1080ピクセル) で、120Hzのリフレッシュレート表示に対応します 1。
- カメラISP: Qualcomm Spectra Triple ISP(12-bit)を搭載 2。シングルカメラで最大1億800万画素(108MP)の撮影をサポートします 2。動画撮影は最大1080p@60fpsに制限されます 4。4K解像度の動画撮影には対応していません。
- AI: Qualcomm AI EngineとHexagon Processor (HVX) を搭載し、オンデバイスでのAI処理をサポートします 3。
- 充電: Qualcomm Quick Charge 4+ 技術に対応しています 7。
- 公式性能向上: Qualcommは、Snapdragon 4 Gen 1が前世代のSnapdragon 480 5Gと比較して、CPU性能が最大15%、GPU性能が最大10%向上したと発表しています 2。
表1: Snapdragon 4 Gen 1 主要技術仕様
カテゴリ | 仕様 | 引用元例 |
製造プロセス | 6nm (TSMC) | 14 |
CPU | オクタコア Kryo CPU<br> – 2x Cortex-A78 @ 最大 2.0 GHz<br> – 6x Cortex-A55 @ 最大 1.8 GHz | 15 |
GPU | Adreno 619<br> (クロック周波数: 700MHz / 825MHz / 950MHz – 報告にばらつきあり) | 28 |
メモリ | LPDDR4X @ 2133 MHz<br> (2x 16-bit, 最大帯域 17 Gbit/s, 最大容量 8GB/12GB – 報告にばらつきあり) | 1 |
ストレージ | UFS 2.1, UFS 2.2 | 4 |
モデム | Snapdragon X51 5G Modem-RF System<br> (Sub-6 GHz 5G, LTE Cat. 18, 下り最大 2.5 Gbps (5G)) | 2 |
接続性 | Wi-Fi 5 (802.11ac), Bluetooth 5.1 / 5.2 (報告にばらつきあり) | 10 |
ディスプレイ | 最大 FHD+ (2520×1080) @ 120Hz | 1 |
カメラ ISP | Qualcomm Spectra Triple ISP (12-bit)<br> 最大 108MP シングルカメラ, 1080p@60fps 動画撮影 | 2 |
AI | Qualcomm AI Engine (Hexagon Processor with HVX) | 3 |
充電 | Quick Charge 4+ | 7 |
公式性能向上 | vs SD 480: CPU 最大+15%, GPU 最大+10% | 2 |
Snapdragon 4 Gen 1は、エントリーレベルの「4シリーズ」として位置づけられていますが、比較的新しいCortex-A78コアの採用、120Hz FHD+ディスプレイやQuick Charge 4+への対応 7 など、ローミドルレンジ(「6シリーズ」)に迫る特徴も備えています。これは、特にMediaTekのDimensityシリーズとの競争が激化する中で、Qualcommが低価格帯製品の基本性能を引き上げようとする戦略を反映していると考えられます。一方で、Wi-Fi 5への対応(Wi-Fi 6/6E非対応)や動画撮影が1080pに制限される点など、上位ティアとの差別化を図るための意図的な機能制限も見られます。
II. 主要なモバイルベンチマークツール
スマートフォンの性能を客観的に評価するために、いくつかの標準的なベンチマークテストが広く利用されています。Snapdragon 4 Gen 1の性能を分析する上で、これらのテストの内容を理解することが不可欠です。
A. AnTuTu Benchmark
AnTuTu Benchmark(バージョン9および10が言及されています 8)は、スマートフォンの総合的な性能を測定する包括的なテストスイートです。CPU(整数演算、浮動小数点演算)、GPU(2Dおよび3Dグラフィックス描画)、メモリ(RAMアクセス速度、ストレージI/O速度)、UX(ユーザーエクスペリエンス – データ処理、画像処理、スクロールの滑らかさなど)の4つの主要コンポーネントの性能を評価し、それらを総合したスコアを算出します 1。
この総合スコアは、デバイスの全体的なパフォーマンスを示す指標として広く参照されますが、RAMの容量や速度、ストレージの種類(例: UFS 2.1 vs 2.2)、OSの最適化具合など、SoC自体の性能以外の要因にも影響を受けやすいという特徴があります。また、ベンチマークのバージョン(例: v9とv10)によってスコアの算出基準が異なるため、異なるバージョン間のスコアを直接比較することはできません。
B. Geekbench
Geekbench(バージョン5および6が言及されています 9)は、主にCPUの純粋な処理能力を測定することに特化したベンチマークです。
- シングルコアスコア: CPUコア1つあたりの性能を測定します。これは、コアのアーキテクチャ(IPC)とクロック周波数に大きく依存し、アプリの起動速度や一般的な操作の応答性に影響します 16。
- マルチコアスコア: CPUの全コアを使用した際の総合的な処理能力を測定します。コア数、各コアの性能、および連携効率がスコアに影響し、動画編集や高度なマルチタスク処理など、CPU負荷の高いタスクの性能指標となります 16。
Geekbenchには、ファイル圧縮、HTMLレンダリング、画像認識といった特定のタスクを実行するサブテストも含まれており、CPU性能をより詳細に分析するためのデータを提供します 1。
C. 3DMark
3DMarkは、GPUのグラフィックス性能測定に特化したベンチマークであり、特にゲーム性能のポテンシャルを評価する上で重要です 1。
- テストの種類: 調査資料では、クロスプラットフォームのVulkan/Metal APIテストである「Wild Life」16、OpenGL ES 3.1ベースの「Sling Shot Extreme」23、OpenGL ES 3.0ベースの「Sling Shot」23 などが言及されています。
- 評価指標: テスト全体を通じた総合スコア、グラフィックステスト中の平均フレームレート(FPS)、そして負荷がかかった状態での性能維持能力を示す「安定性(Stability)」などが評価されます 1。
これらのベンチマークツールは性能比較に不可欠ですが、その結果はあくまで合成的なテスト環境下での測定値である点を理解する必要があります。AnTuTuはシステム全体の要因に影響されやすく、GeekbenchはCPU性能に偏り、3DMarkはGPUのピーク性能を測りますが、実際の使用状況、特に長時間のゲームプレイなどでは、デバイスの熱設計やソフトウェアの最適化による性能低下(サーマルスロットリング)が発生する可能性があります。したがって、これらのベンチマークスコアは有用な比較データを提供するものの、実際の使用感を完全に反映するものではありません。ゲームのフレームレート実測値 17 や詳細なレビューと合わせて解釈することで、より全体的な性能像を把握することが推奨されます。高いスコアが必ずしも完璧なユーザーエクスペリエンスを保証するわけではないのです。
III. Snapdragon 4 Gen 1 ベンチマーク性能
収集したデータに基づき、Snapdragon 4 Gen 1の各種ベンチマークにおける具体的な性能を見ていきます。
A. AnTuTu Benchmark 結果
AnTuTuベンチマークスコアは、情報源やテストバージョンによって変動が見られます。
- AnTuTu v10:
- NanoReviewが集計した平均スコアは約414,000点です 16。
- 他の比較記事では、約350,000点から約450,000点までの範囲で報告されています 1。
- NanoReviewによる内訳の平均値は、CPU 約142,000点、GPU 約72,000点、Memory 約90,000点、UX 約110,000点です 16。ただし、Bajaj Finservの報告では異なる値(例: CPU 120,000点, GPU 100,000点, Memory 90,000点, UX 80,000点 10)も見られます。
- iQOO Z6 Lite 5Gに関するメーカー発表値は388,486点でした 12。
- AnTuTu v9:
- Xiaomi Redmi Note 12での実測値として360,745点が報告されています 15。
AnTuTuスコアに見られるこのばらつきは、テストバージョンの違い、テストに使用されたデバイスのRAM容量やストレージ性能、そしてソフトウェアの最適化度合いなど、複数の要因が複合的に影響していることを示唆しています。特にAnTuTuは、CPU、GPUだけでなくメモリやUXといったシステム全体の要素を評価するため、GeekbenchのようなCPU中心のテストよりもデバイスごとの差が出やすい傾向があります。v10での40万点前後のスコアは、旧世代のエントリーチップ(例: Snapdragon 429の約7万点 28)からは大幅な向上を示しますが、50万点を超えるミドルレンジチップには及ばないレベルです。
B. Geekbench 結果
Geekbenchスコアは、AnTuTuと比較して情報源間のばらつきが少ない傾向にあります。
- Geekbench 6:
- シングルコアスコア: 約837点から841点 16。
- マルチコアスコア: 約1875点 16。
- Geekbench 5.1:
- Xiaomi Redmi Note 12でのマルチコアスコアとして1998点が報告されています 15。
Geekbenchスコアの安定性は、このベンチマークが主にCPUの純粋な演算能力を測定しているためと考えられます。シングルコアスコアの約840点という値は、Cortex-A78コアの採用による恩恵を明確に示しており、Cortex-A76ベースの旧世代チップや競合製品と比較して優れた応答性が期待できます。マルチコアスコアの約1875点は、このクラスとしては妥当なレベルですが、高性能コアが2つに限定されている構成(2+6コア)と最大2.0GHzというクロック周波数から、より多くの高性能コアを持つ、あるいはより高いクロックで動作する上位チップと比較すると限界があります。AnTuTuスコアの変動が大きいことを考えると、Snapdragon 4 Gen 1自体のCPU性能を比較評価する際には、Geekbenchスコアの方がより信頼性の高い指標となる可能性があります。
C. 3DMark 結果
3DMarkはGPU性能を評価する上で重要な指標です。
- Wild Life: スコアは約1039点、テスト中の平均フレームレートは約6 FPS、安定性は非常に高く約99%と報告されています 16。
- Sling Shot Extreme (ES 3.1) Unlimited Physics: Xiaomi Redmi Note 12でのスコアは3231点です 23。
- Sling Shot (ES 3.0) Unlimited Physics: Xiaomi Redmi Note 12でのスコアは3210点です 23。
- 注意点: Bajaj Finservなどで報告されている非常に高い3DMarkスコア 1 は、テストの種類が明記されていないため、Wild LifeやSling Shotとは異なるテスト、あるいは異なるスコアリング基準に基づいている可能性があり、直接比較には注意が必要です。
Wild Lifeのスコア約1000点、平均6 FPSという結果は、明らかにエントリーレベルのGPU性能を示しています。これは、カジュアルゲームや古い3Dタイトルには十分かもしれませんが、最新の要求の高いゲームを高画質設定でプレイするには力不足でしょう。一方で、99%という高い安定性は注目に値します。これは、テストされたデバイスにおいて、サーマルスロットリング(熱による性能低下)が最小限に抑えられているか、あるいはピーク性能自体が控えめなため、発熱が少ないことを示唆しています。結果として、Snapdragon 4 Gen 1が提供するGPU性能は高くはありませんが、その性能レベルを長時間維持できる可能性があり、これは頻繁な性能低下に悩まされるよりも好ましい場合があります。特に、カジュアルゲームを長時間プレイするような用途では、この安定性が快適さに繋がる可能性があります。Sling ShotのPhysicsスコアは、主に物理演算におけるCPU性能を反映するものです。
D. ベンチマークスコア サマリー表
表2: Snapdragon 4 Gen 1 ベンチマークスコア概要
ベンチマークテスト | 指標 | スコア/結果 | テストデバイス例 (判明分) | 引用元例 |
AnTuTu v10 | 総合スコア | 約 414,000 (NanoReview平均)<br>約 350,000 – 450,000 (他ソース含む範囲) | – | 1 |
CPU | 約 142,000 (NanoReview) / 約 120,000 (Bajaj) | – | 10 | |
GPU | 約 72,000 (NanoReview) / 約 100,000 (Bajaj) | – | 10 | |
Memory | 約 90,000 (NanoReview / Bajaj) | – | 10 | |
UX | 約 110,000 (NanoReview) / 約 80,000 (Bajaj) | – | 10 | |
AnTuTu v9 | 総合スコア | 360,745 | Xiaomi Redmi Note 12 | 15 |
AnTuTu (メーカー発表) | 総合スコア | 388,486 | iQOO Z6 Lite 5G | 12 |
Geekbench 6 | シングルコア | 約 837 – 841 | – | 16 |
マルチコア | 約 1875 | – | 16 | |
Geekbench 5.1 | マルチコア | 1998 | Xiaomi Redmi Note 12 | 15 |
3DMark Wild Life | スコア | 約 1039 | – | 16 |
平均 FPS | 約 6 FPS | – | 16 | |
安定性 | 約 99% | – | 16 | |
3DMark Sling Shot Ext. | Physics (Unlim.) | 3231 | Xiaomi Redmi Note 12 | 23 |
3DMark Sling Shot | Physics (Unlim.) | 3210 | Xiaomi Redmi Note 12 | 23 |
IV. 比較性能分析
Snapdragon 4 Gen 1の性能をより深く理解するために、主要な競合製品や関連チップとの比較を行います。
A. Snapdragon 4 Gen 1 vs. Snapdragon 695 5G
Snapdragon 695 5Gは、Snapdragon 4 Gen 1のすぐ上位に位置するミドルレンジSoCです。
- ベンチマーク比較: 各種ベンチマークにおいて、Snapdragon 695が一貫してSnapdragon 4 Gen 1を上回る結果を示しています 10。NanoReviewの集計では、AnTuTu v10で+7%、Geekbench 6シングルコアで+8%、同マルチコアで+14%、3DMark Wild Lifeで+17%、Snapdragon 695が優位です 18。Bajaj Finservの報告では、さらに大きな差が見られます 10。
- 性能差の要因: 両チップは同じ6nmプロセスで製造され、CPUコア構成(2x A78 + 6x A55)とGPU(Adreno 619)も共通しています。しかし、Snapdragon 695はCPUクロック(最大2.2GHz vs 2.0GHz)とGPUクロック(840MHz vs 700-950MHzの範囲)が高く設定されており、これが主な性能差の要因です 10。加えて、Snapdragon 695はISP(14-bit vs 12-bit)やミリ波5G対応といった点でも優位性があります 29。
- 補足: Garumaxの記事では、iQOO Z6 Lite(SD 4 Gen 1)のAnTuTuスコア(メーカー発表値388k)が「Snapdragon 695と同等レベル」と述べられていますが 12、これはSnapdragon 695の下位スコアと比較した場合の評価である可能性があります。独立したテストでは、Snapdragon 695は一般的に440k以上のスコアを記録することが多いです 18。
この比較から、Snapdragon 695は特にGPU性能において明確なアドバンテージを持っており、より快適なゲーム体験やマルチタスク性能を求めるユーザーにとっては、Snapdragon 4 Gen 1からのステップアップとして魅力的な選択肢となります。Snapdragon 4 Gen 1は旧4シリーズからの性能向上を果たしたものの、695との間には明確な性能差が存在します。この性能差は、主にクロック周波数の違いに起因しており、Qualcommが同じ基本アーキテクチャを用いながら、クロックチューニングによって製品ティアを明確に分けている戦略が見て取れます。
B. Snapdragon 4 Gen 1 vs. MediaTek Dimensity 700
MediaTek Dimensity 700は、Snapdragon 4 Gen 1と同価格帯のスマートフォンに搭載されることが多い、直接的な競合製品です。
- ベンチマーク比較: 全体的に非常に接戦です。CPUシングルコア性能ではSnapdragon 4 Gen 1が優位ですが、マルチコアやGPU性能はほぼ同等か、僅差でDimensity 700が上回る場合もあります 19。NanoReviewの集計では、Snapdragon 4 Gen 1がAnTuTu v10で+8%、Geekbench 6シングルコアで+18%、同マルチコアで+5%優位です 19。一方、NotebookcheckのデータではGeekbench 6のスコア差はより小さいです 20。
- アーキテクチャの違い: Snapdragon 4 Gen 1は6nmプロセス、Cortex-A78 (2.0GHz) + Cortex-A55 (1.8GHz)構成です。対するDimensity 700は7nmプロセス、Cortex-A76 (2.2GHz) + Cortex-A55 (2.0GHz)構成です 19。Snapdragon 4 Gen 1はコアアーキテクチャとプロセスルールで勝りますが、Dimensity 700はクロック周波数で上回ります。GPU(Adreno 619 vs Mali-G57 MC2)の性能はベンチマーク上では非常に近いです 19。
- ユーザー視点: あるユーザーコメントでは、性能が似ているものの、Snapdragon 4 Gen 1の方が日常使用において安定しており効率的だと感じると述べられています 19。
- 機能差: Dimensity 700は2K解像度での動画撮影に対応している点で、1080p止まりのSnapdragon 4 Gen 1より優れています 19。
この比較は、Snapdragon 4 Gen 1が必ずしも同価格帯の競合製品を圧倒するわけではないことを示しています。Cortex-A78コアによるシングルコア性能の高さは明確な利点ですが、マルチコアやGPU性能ではDimensity 700も十分な競争力を持っています。どちらを選択するかは、個々のデバイスの実装(冷却性能やソフトウェア最適化)、価格、そして特定の機能(例: 動画撮影解像度)への要求によって左右されるでしょう。
C. Snapdragon 4 Gen 1 vs. MediaTek Helio G99
MediaTek Helio G99も、Snapdragon 4 Gen 1搭載機としばしば比較されるSoCですが、大きな違いとして5G通信には対応していません。
- ベンチマーク比較: 全体的な性能は非常に近いです。AnTuTu v10 (+2%)、Geekbench 6マルチコア (+6%)、3DMark Wild Life (+20%) ではHelio G99がわずかに優位ですが、Geekbench 6シングルコアではSnapdragon 4 Gen 1が+15%と大きくリードしています 17。
- アーキテクチャの違い: 両者とも6nmプロセスを採用しています。CPU構成はSnapdragon 4 Gen 1 (2x A78@2.0 + 6x A55@1.8) に対し、Helio G99は (2x A76@2.2 + 6x A55@2.0) です 17。CPUコアとクロックの関係はDimensity 700との比較と同様です。GPUは、Helio G99のMali-G57 MC2 (1000MHz) が、比較対象となったSnapdragon 4 Gen 1のAdreno 619 (700MHz variant 17) よりも3DMarkで高いスコアを示しています。
- 最大の違い: Helio G99は5Gモデムを搭載していません 17。
Helio G99は、特にGPU性能においてSnapdragon 4 Gen 1(少なくとも700MHz版)に対して若干のアドバンテージを持つ可能性があります。しかし、Snapdragon 4 Gen 1のシングルコア性能の高さと、決定的な違いである5G対応は大きな利点です。したがって、同価格帯であれば、将来的なネットワーク環境を見据えるユーザーにとってはSnapdragon 4 Gen 1が、純粋な4G環境下でのゲーム性能をわずかにでも重視するユーザーにとってはHelio G99が選択肢となり得ます。
D. Snapdragon 4 Gen 1 vs. Snapdragon 480 5G (世代間比較)
Snapdragon 4 Gen 1は、Snapdragon 480 5Gの直接的な後継製品です。
- 公式性能向上: Qualcommは、Snapdragon 4 Gen 1がSnapdragon 480と比較してCPU性能で最大15%、GPU性能で最大10%向上したと主張しています 2。
- 主なアップグレード: 製造プロセスが8nm Samsungから6nm TSMCへ微細化され、高性能CPUコアがCortex-A76からCortex-A78へとアップグレードされました 4。GPUは同じAdreno 619ですが 6、プロセス微細化や最適化による効率向上が見込めます。モデム(X51)は共通です 4。
- 性能向上: ベンチマークデータ(利用可能な場合 4)やアーキテクチャの進化は、Qualcommの主張する性能向上を裏付けています。特にCortex-A78コアへの移行と6nmプロセスは、性能と電力効率の両面で着実な進歩をもたらしました。
Snapdragon 4 Gen 1は、前世代からの着実な進化を示し、エントリーレベル5Gスマートフォンの性能基準を引き上げました。
E. 比較ベンチマーク表
表3: Snapdragon 4 Gen 1 vs 主要競合製品 ベンチマーク比較 (主にNanoReview集計値)
SoC | AnTuTu v10 (総合) | Geekbench 6 (Single) | Geekbench 6 (Multi) | 3DMark Wild Life (Score) | プロセス | CPU構成 (Perf/Eff) | GPU | 5G対応 | 引用元例 |
Snapdragon 4 Gen 1 | ~414,885 | ~837 | ~1875 | ~1039 | 6nm | 2x A78 / 6x A55 | Adreno 619 | あり | 16 |
Snapdragon 695 5G | ~442,196 (+7%) | ~908 (+8%) | ~2134 (+14%) | ~1215 (+17%) | 6nm | 2x A78 / 6x A55 | Adreno 619 | あり | 18 |
MediaTek Dimensity 700 | ~384,403 (-8%) | ~711 (-15%) | ~1783 (-5%) | 同等レベル (GPUスコア) | 7nm | 2x A76 / 6x A55 | Mali-G57 MC2 | あり | 19 |
MediaTek Helio G99 | ~421,361 (+2%) | ~729 (-13%) | ~1979 (+6%) | ~1243 (+20%) | 6nm | 2x A76 / 6x A55 | Mali-G57 MC2 | なし | 17 |
Snapdragon 480 5G | (データ不足) | (データ不足) | (データ不足) | (データ不足) | 8nm | 2x A76 / 6x A55 | Adreno 619 | あり | 3 |
(注: Snapdragon 480の比較可能なベンチマークスコアは限定的ですが、公式発表に基づきSnapdragon 4 Gen 1が性能向上しています。Dimensity 700の3DMarkスコアは、NanoReviewのGPUサブスコア比較に基づき「同等レベル」としています。%)
V. 性能評価と考察
ベンチマークスコアと技術仕様を踏まえ、Snapdragon 4 Gen 1の実用的なパフォーマンスについて考察します。
A. CPU性能評価
Geekbenchスコア(シングルコア約840点、マルチコア約1875点 16)は、Snapdragon 4 Gen 1のCPU性能特性をよく表しています。Cortex-A78高性能コアの採用により、シングルスレッド性能は旧世代のCortex-A76ベースのチップと比較して顕著に向上しています。これは、ウェブページの読み込み、アプリの起動、UIの操作といった日常的なタスクにおいて、より応答性の高い、スムーズな体感をもたらす要因となります。
一方、マルチコア性能は、高性能コアが2つに限定されているため、中程度以上のマルチタスクや、CPU負荷の高い処理(例: 動画エンコード、複雑なファイルの展開)においては、より多くの高性能コアを持つ上位チップ(例: Snapdragon 695 18)と比較すると限界が見られます。AnTuTuのCPUサブスコア(約142k 16)も、Snapdragon 695(約147k 18)より若干低い値を示しており、この傾向を裏付けています。総じて、日常的な用途には十分以上のCPU性能を備えていますが、ヘビーユーザーにとっては物足りなさを感じる場面もあるでしょう。
B. GPU性能評価
3DMark Wild Lifeのスコア(約1039点 16)と平均フレームレート(約6 FPS 16)が示す通り、Snapdragon 4 Gen 1のGPU(Adreno 619)性能は、エントリーレベルに位置づけられます。これは、Candy CrushやSubway Surfersのようなカジュアルゲームや、比較的古い、あるいは要求スペックの低い3Dゲーム(例: PUBG Mobileを低設定でプレイする場合 17)には適していますが、Genshin Impactのような最新のグラフィックス負荷が高いゲームを高画質設定で快適にプレイするには不十分です。
競合製品と比較すると、Snapdragon 695(Wild Lifeスコア約1215点 18)には明確に劣り、Helio G99(同約1243点 17)にも若干劣る可能性があります。Dimensity 700とは同等レベルのGPU性能です 19。前述の通り、搭載デバイスによってGPUクロック周波数が異なる可能性があり 28、実際のゲーム性能にはばらつきが生じる可能性がある点も考慮が必要です。
しかし、3DMarkの安定性テストで99%という高いスコア 16 を記録している点は評価できます。これは、GPU性能のピークは低いものの、その性能レベルを安定して維持できることを意味し、長時間のゲームプレイでも性能低下が少ない可能性があります。
機能面での大きな制約として、4K動画撮影に対応していない点 14 が挙げられます。動画撮影機能は最大1080p@60fpsに限定されており、これは2K撮影に対応するDimensity 700 19 や、4K撮影が可能な上位チップと比較すると見劣りします。この制限は、動画コンテンツ作成を重視するユーザーにとっては、購入をためらう要因となる可能性があります。これは、コスト削減、あるいはISPやプラットフォーム全体の設計上の制約によるものと考えられます。
C. 実用上のパフォーマンスに関する考察
ベンチマークスコアと技術仕様を総合的に考慮すると、Snapdragon 4 Gen 1搭載スマートフォンの実用的なパフォーマンスは以下のように評価できます。
- 日常利用: ウェブブラウジング、SNSの利用、動画ストリーミング再生、一般的なアプリの使用においては、高性能なCortex-A78コアと120Hzディスプレイ対応 7 の恩恵により、多くの場合スムーズで快適な動作が期待できます。ユーザーコメントでも、日常タスクでの安定性や効率性が評価されています 19。
- マルチタスク: パフォーマンスは搭載されるRAM容量(4GB、6GB、8GBのモデルが存在 15)に大きく依存します。複数のアプリを頻繁に切り替えて使用する場合、6GB以上のRAMを搭載したモデルが望ましいでしょう。メモリ規格はLPDDR4X 10 であり、このクラスでは標準的ですが、上位ティアや後継のSnapdragon 4 Gen 2 26 で採用されているLPDDR5と比較すると速度は劣ります。
- 電力効率: 6nm TSMCプロセス 16 は、旧世代の7nm/8nmプロセス(例: Snapdragon 480, Dimensity 700)と比較して優れた電力効率をもたらす可能性があります。これにより、Qualcommが主張する「複数日のバッテリー持続時間」3 に貢献する可能性がありますが、実際のバッテリー持続時間はデバイスのバッテリー容量(5000mAhが一般的 13)やソフトウェアの最適化に大きく左右されます。
- AI機能: 搭載されているQualcomm AI Engineは、通話時のノイズ抑制やエコーキャンセル 3、あるいはカメラ機能の向上(例: AIによるシーン認識)といった、バックグラウンドでの体験向上に寄与します。
総じて、Snapdragon 4 Gen 1は、そのターゲット市場であるエントリーからローミドルレンジ向けに、意図的にバランスの取れた設計がなされていると言えます。日常的なタスクにおける応答性を重視して高性能なCPUコアを採用し、現代的なディスプレイのリフレッシュレートに対応する一方で、GPU性能はコストと消費電力を考慮して控えめに抑えられています。これは、ハイエンドなゲーム性能よりも、スムーズな日常操作と良好なバッテリー持続時間を重視するユーザー層に適した構成です。
VI. 結論
A. 調査結果の要約
本レポートでは、Qualcomm Snapdragon 4 Gen 1 SoCのベンチマーク性能について、公開されている情報を基に詳細な分析を行いました。
- Snapdragon 4 Gen 1は、6nmプロセスで製造され、Cortex-A78ベースの高性能コアとCortex-A55ベースの高効率コアを組み合わせたCPU、Adreno 619 GPUを搭載するエントリーレベルの5G対応SoCです。
- 主要なベンチマークスコアの目安は、AnTuTu v10で約40万点前後、Geekbench 6でシングルコア約840点・マルチコア約1875点、3DMark Wild Lifeで約1000点です。ただし、特にAnTuTuスコアは搭載デバイスやテスト条件によって変動が見られます。
- 性能比較では、前世代のSnapdragon 480から着実な性能向上を果たし、MediaTek Dimensity 700やHelio G99(5G非対応)とは全体的に競合するレベル(特にCPUシングルコア性能で優位)ですが、上位のSnapdragon 695に対しては明確な性能差があります。
B. Snapdragon 4 Gen 1の競争力と評価
Snapdragon 4 Gen 1の強みは、Cortex-A78コアによる良好なCPU応答性、手頃な価格帯での5G接続の提供、120Hzディスプレイへの対応、そして6nmプロセスによる潜在的な電力効率の良さにあります。
一方で、弱みとしては、GPU性能が控えめであるため最新の要求の高いゲームには不向きであること、動画撮影が1080pに制限され4Kに対応しないこと、Wi-Fi 6/6Eに非対応(Wi-Fi 5止まり)である点が挙げられます。
総合的に評価すると、Snapdragon 4 Gen 1は、登場時期(2022年後半~2023年)において、予算を重視する5Gスマートフォン市場向けの、バランスの取れた有能なSoCでした。日常的な使用やカジュアルなゲームには十分な性能を提供し、4シリーズとしては堅実な世代的進化を示しました。しかし、強力な競合製品が存在し、性能面では明確にミドルレンジ製品の下位に位置づけられます。その価値は、最終的には搭載デバイスの価格設定と、購入時点で比較対象となる他のデバイスとの兼ね合いによって判断されるべきでしょう。
引用文献
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