Redmi Note 13 Pro 5G ベンチマークまとめ

スマートフォン

2025.03.25

概要
1. 調査の目的と範囲
2. Redmi Note 13 Pro 5Gの主要スペック
主要ベンチマークプラットフォームにおけるスコア
1. AnTuTuベンチマーク
2. Geekbenchベンチマーク
  1. シングルコアスコア
  2. マルチコアスコア
競合機種とのベンチマーク比較
構成によるベンチマークスコアの違い
1. RAM容量の違い
2. ストレージ容量の違い
ベンチマークスコアに影響を与える可能性のある要因
1. ソフトウェアのバージョン
2. パフォーマンスモードの設定
ベンチマークスコア以外のパフォーマンス
1. 実際の使用感
2. ゲーミング性能
結論
1. 調査結果のまとめ
2. Redmi Note 13 Pro 5Gの総合的なパフォーマンス評価
  1. 引用文献

概要

調査の目的と範囲

本レポートでは、Xiaomi Redmi Note 13 Pro 5Gのベンチマーク性能に関する詳細な調査結果を報告します。主要なベンチマークプラットフォーム（AnTuTu、Geekbench）における総合スコアおよび個別スコア、類似価格帯・スペックを持つ競合機種との比較、異なる構成（RAM、ストレージ）による性能差、ベンチマークスコアに影響を与える可能性のある要因、そして実際の使用感やゲーミング性能についても深く掘り下げて分析します。

Redmi Note 13 Pro 5Gの主要スペック

Redmi Note 13 Pro 5Gは、Qualcomm Snapdragon 7s Gen 2（4nm）プロセッサを搭載しています ¹。このプロセッサは、4つのArm Cortex-A78コア（最大2.4GHz）と4つのCortex-A55コア（最大1.95GHz）で構成される8コア設計です ⁴。グラフィックス処理はAdreno 710 GPUが担当します ³。RAMは8GB、12GB、または16GB（LPDDR4X）の構成が用意されており ¹、ストレージ容量は128GB、256GB、または512GB（UFS 2.2）から選択可能です ¹。ディスプレイは6.67インチの1.5K CrystalRes AMOLED（2712 x 1220ピクセル）で、120Hzのリフレッシュレートと最大1800nitの輝度を誇ります ¹。バッテリー容量は5100mAhで ¹、67Wのターボ充電に対応しています ¹。オペレーティングシステムはAndroid 13で、HyperOSへのアップグレードが可能です ¹。本機種は2023年9月に発売されました ¹。

主要ベンチマークプラットフォームにおけるスコア

AnTuTuベンチマーク

総合スコア

gsmarena.comは、AnTuTuベンチマークのバージョン9で523,746、バージョン10で581,979の総合スコアをRedmi Note 13 Pro 5Gに対して報告しています ¹。一方、mysmartprice.comは、1,258,345という非常に高い総合スコアを記録しています ⁹。また、91mobiles.comは580,250の総合スコアを報告しています ¹⁰。

AnTuTuスコアの大きなばらつきは、テストに使用されたAnTuTuのバージョンが異なることが主な要因として考えられます。AnTuTuはバージョンによってスコアの算出方法が異なり、新しいバージョンほど高いスコアが出る傾向があります。また、デバイスの構成（RAM、ストレージ容量）、バックグラウンドで実行されていたアプリケーションの数、テスト時のデバイスの温度などもスコアに影響を与える可能性があります。特にmysmartprice.comの報告しているスコアは他の情報源と比較して著しく高く、テストに使用されたAnTuTuのバージョンやデバイスの具体的な構成について詳細を確認する必要があります。

CPUスコア

mysmartprice.comは、Redmi Note 13 ProのCPUベンチマークスコアを255,686と報告しています ⁹。対照的に、91mobiles.comはCPUスコアを188,129としています ¹⁰。これらの差異は、テスト環境やAnTuTuのバージョンによる影響を受けている可能性があります。

GPUスコア

GPUベンチマークスコアにおいても、情報源間で大きな差が見られます。mysmartprice.comは575,447という非常に高いGPUスコアを報告しているのに対し ⁹、91mobiles.comは116,894という低いスコアを記録しています ¹⁰。この顕著な違いは、使用されたテストシナリオやAnTuTuのバージョン、あるいはデバイスドライバの最適化の違いによるものと考えられます。

メモリスコア

メモリスコアに関して、mysmartprice.comは237,834を ⁹、91mobiles.comは124,948を報告しています ¹⁰。

UXスコア

ユーザーエクスペリエンス（UX）を評価するスコアでは、mysmartprice.comが189,378 ⁹、91mobiles.comが150,279を報告しています ¹⁰。

Geekbenchベンチマーク

シングルコアスコア

Geekbenchのシングルコアベンチマークスコアも情報源によってばらつきが見られます。gsmarena.comはGeekbench 6で2751という高いスコアを報告しています ¹。一方、mysmartprice.comは1411 ⁹、91mobiles.comは1024 ¹⁰、phonearena.comはGeekbench 6で1032 ¹¹、nanoreview.netはGeekbench 6で1028を記録しています ¹²。gsmarena.comのスコアが特に高いのは、テストに使用したGeekbenchのバージョンが異なるか、テスト環境が高度に最適化されている可能性があります。他の情報源のスコアは比較的近い範囲に収まっています。

マルチコアスコア

マルチコアスコアにおいても同様の傾向が見られます。gsmarena.comはGeekbench 5で2695、Geekbench 6で2751を報告しています ¹。mysmartprice.comは5177という著しく高いスコアを記録しており ⁹、91mobiles.comは2893 ¹⁰、phonearena.comはGeekbench 6で2993 ¹¹、nanoreview.netはGeekbench 6で2971を報告しています ¹²。mysmartprice.comのスコアはここでも特異な値を示しています。

競合機種とのベンチマーク比較

類似価格帯・スペックのスマートフォン

Redmi Note 13 Pro 5Gのベンチマーク性能を評価するために、類似の価格帯とスペックを持つ他のスマートフォンとの比較を行います。mysmartprice.comは、vivo T4X、iQOO Z9s、Motorola Edge 50 Neoなど、多くの競合機種とのAnTuTuおよびGeekbenchスコア比較を提供しています ⁹。phonearena.comは、Samsung Galaxy A54 5GとMotorola Edge 40とのGeekbench 6スコア比較を行っています ¹¹。nanoreview.netは、Xiaomi Redmi Note 13 5Gとの詳細なベンチマーク比較を提供しています ¹²。gsmarena.comは、OnePlus Nord 3、Poco X6、Samsung Galaxy A54、Galaxy A34など、他のスマートフォンとのGeekbench 6およびAnTuTuスコア比較を掲載しています ⁶。

AnTuTuスコア比較

mysmartprice.comのデータによると、Redmi Note 13 ProのAnTuTu総合スコアは1,258,345であり、これはvivo T4X（703,818）、iQOO Z9s（696,443）、Motorola Edge 50 Neo（663,415）といった競合機種を大きく上回っています ⁹。しかし、91mobiles.comのデータでは、Redmi Note 13 ProのAnTuTuスコアは580,250であり、POCO X6 Pro（1,299,678）には及ばず、iQOO Z9（728,534）やMotorola Edge 50 Fusion（620,648）にもやや劣りますが、Xiaomi Redmi Note 14 5G（457,426）やOPPO A79 5G（392,118）よりは高いスコアを示しています ¹⁰。このように情報源によって評価が異なるため、複数のデータポイントを考慮する必要があります。

Geekbenchスコア比較

phonearena.comの報告によると、Redmi Note 13 Pro 5GのGeekbench 6マルチコアスコアは2993で、Samsung Galaxy A54 5G（2765）よりも優れていますが、Motorola Edge 40（3572）には劣ります ¹¹。シングルコアスコアでは、Redmi Note 13 Pro 5Gは1032で、Samsung Galaxy A54 5G（994）とほぼ同等、Motorola Edge 40（1111）にわずかに劣る結果となっています。

mysmartprice.comのデータでは、Redmi Note 13 ProのGeekbenchマルチコアスコアは5177であり、Motorola Edge 50 Neo（3033）やiQOO Z9s（3015）を大きく上回っています ⁹。

gsmarena.comのGeekbench 6マルチコアスコア比較では、Redmi Note 13 Pro（2751）は、Poco X6（2945）やOnePlus Nord 3（3296）には劣りますが、Samsung Galaxy A54（2797）とはほぼ同等の性能を示しています ⁶。

その他のベンチマーク比較

nanoreview.netの比較によると、Redmi Note 13 Pro 5GのAnTuTuスコア（608141）は、Xiaomi Redmi Note 13 5G（443578）よりも大幅に高いです ¹²。3DMark Wild Life Performanceスコアも、Redmi Note 13 Pro 5Gが3018であるのに対し、Redmi Note 13 5Gは1331と大きな差が見られます。

phonearena.comの比較では、Redmi Note 13 Pro 5Gで3DMark Extremeテストの結果は得られませんでしたが、Samsung Galaxy A54 5GのスコアはHigh設定で809、Low設定で805、Motorola Edge 40はHigh設定で1262、Low設定で1257となっています ¹¹。

表1: 主要競合機種とのベンチマークスコア比較

機種名	AnTuTu (総合)	Geekbench 6 (シングルコア)	Geekbench 6 (マルチコア)
Redmi Note 13 Pro 5G	580,250 – 1,258,345	1032	2993
Samsung Galaxy A54 5G	589,448 ⁶	994	2765
Motorola Edge 40	620,648 ¹⁰	1111	3572
POCO X6 Pro	1,299,678 ¹⁰	1024 ⁶	2945 ⁶

構成によるベンチマークスコアの違い

RAM容量の違い

Redmi Note 13 Pro 5Gは、8GB、12GB、16GBのRAM構成で提供されています ¹。nanoreview.netの比較によると、16GB RAMを搭載したRedmi Note 13 Pro 5Gは、12GB RAMのXiaomi Redmi Note 13 5Gと比較して、AnTuTuベンチマークで37%高いスコアを示しています ¹²。これは、より多くのRAM容量が、特にシステム全体のパフォーマンスを評価するAnTuTuのようなベンチマークにおいて、スコアの向上に大きく貢献することを示唆しています。RAM容量が増えることで、マルチタスク処理能力が向上し、より多くのアプリケーションをバックグラウンドで保持できるため、システムの応答性が高まり、ユーザーエクスペリエンス（UX）スコアにも影響を与えると考えられます。

ストレージ容量の違い

Redmi Note 13 Pro 5Gには、128GB、256GB、512GBのストレージオプションがあります ¹。提供された情報の中には、ストレージ容量の違いがベンチマークスコアに直接的に与える影響に関する具体的なデータは見当たりません。しかし、ストレージの種類（UFS 2.2）や速度は、アプリケーションの起動時間やファイルの読み書き速度に影響を与え、間接的にUXスコアに影響を与える可能性があります。より大容量のストレージは、より多くのデータやアプリケーションを保存できるため、システム全体の快適性に寄与することは間違いありません。

ベンチマークスコアに影響を与える可能性のある要因

ソフトウェアのバージョン

Redmi Note 13 Pro 5Gは、Android 13をベースとしたHyperOSを搭載しています ¹。ソフトウェアのアップデートは、パフォーマンスの最適化や改善を含む可能性があるため、ベンチマークスコアに影響を与える可能性があります。gsmarena.comのレビューでは、Redmi Note 13 Pro 5Gは最大3回の主要なAndroidアップデートとHyperOSのアップデートが保証されていると述べられています ¹。異なるソフトウェアバージョンでは、システムの最適化具合やリソース管理の方法が異なるため、同一のハードウェアでもベンチマークスコアに差異が生じる可能性があります。特に、新しいOSバージョンや大幅なUIの変更（例：MIUIからHyperOSへの移行）は、パフォーマンスに大きな影響を与える可能性があります。

パフォーマンスモードの設定

提供された情報には、Redmi Note 13 Pro 5Gに特定のパフォーマンスモード（例：ゲームモード、パフォーマンス優先モードなど）に関する明確な記載はありません。ただし、abs-cbn.comのRedmi Note 13 Pro+のレビューでは、「Game Turbo」モードの存在が言及されており、パフォーマンスブースター、画面録画、ボイスチェンジャーなどの機能が含まれていることが示されています ¹⁴。Redmi Note 13 Pro 5Gにも同様の機能が搭載されている可能性はあります。パフォーマンスモードが存在する場合、それを有効にすることでCPUやGPUの動作クロックが一時的に向上し、ベンチマークスコアを向上させることが可能です。特に、負荷の高いゲームやベンチマークテストを実行する際には、パフォーマンスモードの有無や設定がスコアに影響を与える可能性があります。

ベンチマークスコア以外のパフォーマンス

実際の使用感

phonearena.comのレビューでは、日常的なタスクはスムーズに動作するものの、より負荷の高いタスクではわずかながらもたつきを感じることがあると報告されています ¹¹。一方、medium.comのレビューでは、アプリの切り替えや読み込みは非常に速く、全体的にスムーズな使用感が得られると評価されています ¹⁵。reddit.comのユーザーレビューでも、UIは軽快で、指紋認証センサーの反応も非常に速いと評価されています ¹⁶。digitec.chのレビューでも、アプリの起動は速く、UIのアニメーションも滑らかであると述べられています ¹⁷。これらの情報から、Redmi Note 13 Pro 5Gは日常的な使用においては快適なパフォーマンスを提供すると考えられます。ただし、情報源によっては、負荷の高い処理におけるわずかな性能不足の可能性も示唆されています。

ゲーミング性能

gsmarena.comのユーザーコメントによると、Redmi Note 13 Pro 5GでGenshin Impactを最高設定でプレイした場合、40〜50fps程度で動作すると報告されています ¹。medium.comのレビューでは、Genshin ImpactやCall of Duty: Mobileなどのゲームは高設定でもスムーズにプレイでき、フレームレートも安定していると評価されています ¹⁵。gadgetsnex.comのレビューによると、BGMIはスムーズ + エクストリーム設定で平均55fpsで動作し、快適にプレイできるとされています ⁷。abs-cbn.comのRedmi Note 13 Pro+のレビューでは、Call of Duty: MobileやHonkai: Star Railはスムーズに動作するものの、Genshin Impactは低設定では比較的スムーズだが、高設定ではフレームドロップが発生する可能性があるとされています ¹⁴。reddit.comのユーザーレビューでは、カジュアルゲームは問題なく、一部のゲームは高設定でもプレイ可能だが、ヘビーなゲーミングには向かないという意見があります ¹⁹。これらの情報を総合すると、Redmi Note 13 Pro 5Gは多くの人気のあるモバイルゲームを快適にプレイできる性能を備えていると言えます。ただし、Genshin Impactのような特にグラフィック負荷の高いゲームでは、設定を調整する必要があるかもしれません。全体として、ミッドレンジのスマートフォンとしては十分なゲーミング性能を持っていると考えられます。

結論

調査結果のまとめ

Redmi Note 13 Pro 5Gのベンチマークスコアは、情報源やテスト環境によってばらつきが見られますが、主要なベンチマークプラットフォームにおいてミッドレンジのスマートフォンとして妥当な性能を示しています。競合機種との比較では、CPU性能は比較的優れており、日常的な使用感も概ね良好です。ゲーミング性能も、多くのゲームを快適にプレイできるレベルにあります。ただし、AnTuTuスコアのように情報源によって大きな差が見られる場合もあるため、複数の情報源の情報を総合的に判断することが重要です。