Samsung Exynos 1330 ベンチマークまとめ

SoC_samsung CPU・SoC

I. エグゼクティブサマリー

Samsung Exynos 1330は、2023年初頭に発表された5nmプロセス製造のエントリーレベル5G対応システムオンチップ(SoC)であり、主に予算重視からミドルレンジ下位のスマートフォン市場をターゲットとしています 1。本チップセットは、最新のArm Cortex-A78 CPUコアの採用、5nmプロセスによる優れた電力効率、LPDDR5メモリおよびUFS 3.1ストレージへの対応、そして4Kビデオ撮影・再生機能といった、このクラスとしては先進的な仕様を特徴としています 1。これにより、日常的なタスク処理能力と接続性の向上が図られています。

一方で、GPU性能は競合製品と比較して控えめであり、特にグラフィック負荷の高いゲームにおいては性能的な制約が見られます 1。また、ベンチマークスコアは良好であるものの、実機レビューでは、特にマルチタスク時や低RAM構成モデルにおいて、時折ラグやスタッターが発生するとの報告も散見されます 6。これは、SoC自体のポテンシャルに対し、デバイス側のソフトウェア最適化やハードウェア構成(RAM容量など)が実際のユーザー体験に大きく影響することを示唆しています。

総合的に見て、Exynos 1330は、バッテリー持続時間、最新の5G接続性、そして日常使用における十分なパフォーマンスを重視するユーザーにとって、コストパフォーマンスの高い選択肢となり得ます。しかし、高性能なゲーミング体験を求めるユーザーには、GPU性能の限界から不向きと言えるでしょう。Exynos 1330搭載デバイスの評価においては、SoCのスペックだけでなく、個々のスマートフォンの実装(RAM/ストレージの種類と容量、ソフトウェア最適化)を考慮することが極めて重要です。

II. Exynos 1330:技術仕様概要

A. 導入

Samsung Exynos 1330(モデル番号 S5E8535)は、2023年2月に発表された、手頃な価格帯の5Gスマートフォン市場向けの戦略的な製品です 1。Samsung独自の5nmプロセス技術を活用し 1、旧世代のエントリーレベルチップ(例:Exynos 850)からの大幅な性能向上と機能拡充を目指しています 1

B. CPUアーキテクチャと構成

Exynos 1330は、オクタコア(8コア)CPU構成を採用しています。具体的には、高性能処理用に最大2.4 GHzで動作するArm Cortex-A78コアを2基、電力効率を重視する常時オンタスク用に最大2.0 GHzで動作するArm Cortex-A55コアを6基搭載しています 1。命令セットアーキテクチャ(ISA)はARMv8.2-Aです 1

特筆すべきは、このCPU構成が上位モデルであるExynos 1280と同一である点です 4。これは、CPUの基本的な処理能力においては両者に理論的な差がなく、性能差はGPUやメモリインターフェースなど他の要素に起因することを示唆しています。

また、従来ミドルレンジ以上のSoCで採用されることが多かったCortex-A78コアをエントリーレベルのExynos 1330に搭載したことは、注目に値します 1。これは、Samsungが低価格帯スマートフォンにおいても、基本的なタスク処理やマルチタスクにおけるユーザー体験のベースラインを引き上げようとする戦略の表れと考えられます。これにより、旧世代のExynos 850 1 や、依然として旧式コアを採用する競合製品と比較して、より快適な操作感を提供することが期待されます。

C. GPU仕様 (Mali-G68 MP2)

グラフィック処理ユニット(GPU)には、Arm Mali-G68 MP2が採用されています 1。このGPUはValhall第2世代アーキテクチャに基づき 1、最大クロック周波数は949 MHz(または950 MHz)です 1。MP2という名称が示す通り、2つの実行ユニット(コア/パイプライン)を持ち 1、各コアに32基、合計64基のシェーディングユニットを搭載しています 1。理論的な演算性能(FLOPS)は121.5 GFLOPSとされています 1。対応するAPIはVulkan 1.1/1.3、OpenCL 2.0、DirectX 12です 1

このMali-G68 MP2という構成は、Exynos 1330の性能特性を決定づける重要な要素であり、特にExynos 1280 (MP4) 4、Exynos 1380 (MP5) 2、MediaTek Dimensity 920 (MC4) 11、Qualcomm Snapdragon 695 (Adreno 619) 3 といったチップと比較した場合の潜在的なボトルネックとなります。MP2構成はGPUコア数が少ないことを意味し 1、競合製品がより多くのコア(MP4, MP5, MC4)2 や異なるアーキテクチャ(Adreno)3 を採用していることを考慮すると、グラフィック性能における制約は明らかです。この限られたGPUハードウェア 1 は、コスト削減策の一環である可能性が高いものの、グラフィックベンチマークスコアの低さ 1 や、要求の厳しい3Dゲームにおけるパフォーマンス制限に直結します 1

D. AI処理ユニット (NPU) 能力

Exynos 1330は、ニューラルプロセッシングユニット(NPU)を搭載しています 1。その理論的な性能は4.9 TOPS(Trillion Operations Per Second)と公表されており、これはミドルレンジの兄弟チップであるExynos 1380と同等の数値です 1

しかしながら、4.9 TOPSというNPU性能は、エントリーレベルのSoCとしては異例に高く、ミドルレンジのExynos 1380と同等である点が注目されます。一方で、このNPUを活用した具体的なAI機能の実装や、AI性能を示すベンチマーク結果が、Exynos 1330を搭載する低価格帯スマートフォンにおいて十分に示されていない現状があります。これは、公表されているTOPS値が、達成可能なピーク理論性能を示すものであり、実際のデバイスにおけるAI機能強化への貢献度は限定的である可能性を示唆しています。高TOPS値はマーケティング上の訴求点となり得ますが 1、実用的なAI機能(カメラのシーン認識、音声処理など)は、ソフトウェアの最適化や特定のユースケースに依存し、これらは低価格デバイスでは優先度が低い可能性があります。AI Benchmarkのようなテストも、通常はハイエンドチップに焦点を当てています 27。Exynos 1380とのTOPS値の一致 1 は、共通のNPU IPが使用されている可能性を示しますが、Exynos 1330のターゲットデバイスにおける実用性は、CPU/GPU性能ほど明確には文書化されていません。

E. メモリとストレージのサポート

メモリ(RAM)に関しては、LPDDR4XとLPDDR5の両規格に対応しています 1。LPDDR5の場合、最大周波数は3200 MHz 1、最大帯域幅は51.2 Gbit/s(4×16ビットバス構成の場合)とされていますが、一部情報源では2×16ビット/合計32ビットバスでより低い帯域幅が記載されている場合もあります 1。最大搭載可能容量は8GBです 1

ストレージに関しては、UFS 2.2およびUFS 3.1規格に対応しています 1

LPDDR5 RAMとUFS 3.1ストレージへの対応は、エントリーレベルのSoCとしては仕様上、大きな利点となります。これらは、同価格帯で一般的なLPDDR4X/UFS 2.xの組み合わせと比較して、大幅に高速なデータアクセス速度を提供する可能性があります 3。しかし、この潜在的な利点が実際にユーザーにもたらされるかは、デバイスメーカー(OEM)が、コスト制約のある低価格スマートフォン(例:Galaxy A14/M14)において、これらのより高速で高価な規格を採用するかに完全に依存します 7。LPDDR5/UFS 3.1は帯域幅/速度を大幅に向上させますが 1、低価格スマートフォン 29 はコストを最優先します。実際にExynos 1330を搭載したデバイスの仕様を確認すると 8、多くの場合、コスト管理のために低スペックのオプション(例:4GB LPDDR4X RAM 6)が採用されており、SoCの持つメモリ/ストレージのポテンシャルが十分に活用されていない可能性があります。

F. 製造プロセス

Exynos 1330は、Samsungの5nmプロセス(5LPE)で製造されています 1。製造はSamsung自身が行っています 1。TDP(熱設計電力、持続的な電力制限)は5Wとされています 1。(注記:19ではDimensity 8100との比較で誤って10Wと記載されている可能性がありますが、他の複数の情報源に基づき5Wが妥当です)。

5nmプロセス採用は、Exynos 1330の重要なセールスポイントです。同価格帯の多くの競合製品が採用している旧世代のプロセス(6nm, 7nm, 8nm, 12nm)と比較して、優れた電力効率を提供します 3。5nmのような微細プロセス 1 は、同じ面積により多くのトランジスタを集積でき、電力リークを低減するため、特定の性能レベルにおける消費電力(TDP 5W 1)を抑えることができます。この効率性の利点は、Exynos 1330搭載デバイスで広く報告されている良好なバッテリー持続時間に直接貢献しており 7、大容量バッテリー(5000mAh-6000mAh 6)と組み合わせることで、数日間の使用が可能であるという主張を支える重要な要素となっています 7

G. 接続機能

  • モデム: 5G NRモデムを内蔵し、Sub-6GHz帯に対応します 1。(注記:Exynos 1380とは異なり、1330ではミリ波(mmWave)対応は言及されていません 2)。
  • 通信速度: 下り(ダウンロード)最大2.55 Gbps、上り(アップロード)最大1.28 Gbpsを実現します 1
  • LTE: Cat.18に対応します 1
  • Wi-Fi: Wi-Fi 5 (802.11ac)に対応し、2×2 MIMOおよびデュアルバンドをサポートします 1。(注記:18ではWi-Fi 6と記載されていますが、多くの情報源でWi-Fi 5が確認されており、誤記の可能性が高いです)。
  • Bluetooth: バージョン5.2に対応します 1。(注記:11では5.1、18では5.3と記載されていますが、5.2が最も一貫性があります)。
  • ナビゲーション: GPS、GLONASS、Beidou、Galileoに対応します 1。(注記:6ではNavIC、QZSSも追加されていますが、公式情報や複数の情報源では確認されていません)。
  • その他: デバイスの文脈でNFC対応が言及されています 2。FMラジオ受信機能も搭載しています 14

Exynos 1330は、そのクラスにおいて堅実な5G接続機能を提供しますが、Wi-Fi 5(Wi-Fi 6/6Eではない)への対応に留まっている点 1 は、コスト削減策の一環であり、ローカルネットワーク速度や将来性において、一部の競合製品や上位チップ 2 に後れを取る要因となります。Wi-Fi 6は、特に混雑した環境において速度、遅延、効率の大幅な改善をもたらします。Wi-Fi 5への対応 1 は低価格帯では一般的ですが、Wi-Fi 6をサポートするDimensity 920 11 やExynos 1380 2 と比較すると明確な仕様差となります。これは、最新のWi-Fi 6ルーターを持つユーザーや、可能な限り最高のローカルネットワーク性能を求めるユーザーにとっては影響があります。

H. マルチメディアサポート

  • 最大ディスプレイ解像度: FHD+(一部情報源では2960×1440 1、他では2400×1080 11、公式サイトではFHD+ 14)に対応し、最大120Hzのリフレッシュレートをサポートします 2
  • 最大カメラ解像度: シングルカメラ構成で最大108MP、デュアルカメラ構成で16MP+16MPに対応します 1。32MPシングルまたは16MP+16MPデュアル構成において、ゼロシャッターラグ(ZSL)をサポートします 2
  • ビデオ撮影/再生: 最大4K解像度、30fpsでの撮影および再生に対応します 1
  • ビデオコーデック: HEVC (H.265)、H.264、VP8に対応します 1。(注記:11/19/4では競合製品でVP9対応が言及されていますが、1330ではされていません)。
  • オーディオコーデック: AAC、AIFF、CAF、MP3、MP4、WAV、FLAC、AMRに対応します 1

120HzのFHD+ディスプレイ対応、そして特に4K@30fpsでのビデオ撮影・再生機能は、エントリーレベルのセグメントにおいて強力なマルチメディア機能です。これらは、60Hz/90Hzのリフレッシュレートや1080pビデオに制限される競合製品(例:Snapdragon 695 3)に対して、明確な利点を提供します。高リフレッシュレート(120Hz 2)は、スクロールやUIアニメーションをより滑らかにし、ユーザー体験を向上させます。4Kビデオ機能 1 は、ユーザーが高解像度のコンテンツを撮影・視聴することを可能にし、これは通常ミドルレンジ以上のSoCに搭載される機能です。これにより、Exynos 1330は、1080pビデオに留まるSnapdragon 695 3 のような競合製品に対して、マルチメディア面での価値を高めています。

表II.1: Exynos 1330 詳細仕様概要

カテゴリ仕様主な参照元
CPUオクタコア: 2x Arm Cortex-A78 @ 2.4GHz + 6x Arm Cortex-A55 @ 2.0GHz, ARMv8.2-A ISA1
GPUArm Mali-G68 MP2, Valhall 2nd gen, 最大949MHz, 121.5 GFLOPS, Vulkan 1.3, OpenCL 2.01
AI (NPU)搭載, 理論性能 4.9 TOPS1
メモリLPDDR4x / LPDDR5 (最大3200MHz), 4×16-bit (LPDDR5時), 最大帯域幅 51.2 Gbit/s (LPDDR5時), 最大容量 8GB1
ストレージUFS 2.2 / UFS 3.11
製造プロセス5nm (Samsung 5LPE), TDP 5W1
接続性5G: Sub-6GHz (下り最大2.55Gbps / 上り最大1.28Gbps), LTE: Cat.18, Wi-Fi: 5 (802.11ac) 2×2 MIMO, Bluetooth: 5.2, GNSS: GPS/GLONASS/Beidou/Galileo, FMラジオ1
マルチメディアディスプレイ: FHD+ @ 120Hz, カメラ: 最大108MP (シングル) / 16MP+16MP (デュアル), ビデオ: 4K@30fps 撮影/再生 (HEVC, H.264, VP8)1
発表時期2023年2月1
モデル番号S5E85351

III. 合成ベンチマーク性能分析

A. 導入

合成ベンチマークテストは、SoCの理論的なピーク性能を測定することを目的としています。本レポートでは、AnTuTu、Geekbench、3DMark、GFXBench、PCMarkといった主要なベンチマークテストの結果を分析します。ただし、これらのスコアは特定の条件下での測定値であり、ベンチマークのバージョン(例:AnTuTu v9とv10)による違いや 1、実際の使用環境における体感性能とは必ずしも一致しない点に留意が必要です 17

B. 総合性能 (AnTuTu分析)

AnTuTuベンチマークは、CPU、GPU、メモリ、UX(ユーザーエクスペリエンス)の各項目を評価し、SoCの総合的な性能を示します。

  • AnTuTu v10: Exynos 1330の平均的なスコアは約438,848点です 1。内訳を見ると、CPUが約161,056点、GPUが約63,510点、メモリが約89,135点、UXが約125,147点となっています 1
  • AnTuTu v9: Galaxy A14 5Gでのテスト結果では、総合スコアは409,771点、内訳はCPU 131,896点、GPU 84,030点、メモリ 78,109点、UX 115,736点でした 6。v9とv10ではスコアリング基準が異なるため、単純比較はできません。
  • ユーザー投稿スコア: ユーザーによる実機テストの結果にはばらつきが見られ、Galaxy A16 5GやM14 5Gでは416,000点台から452,000点台の範囲で報告されています 1
  • 市場での位置づけ: 総合スコアが40万点を超えることから 1、Exynos 1330はエントリーレベル上位からミドルレンジ下位の性能を持つと評価できます 1

AnTuTuの総合スコア(約41万~44万点)は、Exynos 1330が予算重視/ミドルレンジ下位セグメントにおいて競争力のある位置にあることを示しています 1。しかし、CPUスコア(v10で約16万点、v9で約13万点)と比較してGPUサブスコア(v10で約6万3千点、v9で約8万4千点)が相対的に低い点は注目に値します 1。これは性能のアンバランスを示唆しており、GPUが相対的に弱いコンポーネントであるという見方を補強します。AnTuTuの性能内訳において、同一テスト内でCPUスコアに対してGPUスコアが著しく低い場合 1、それはグラフィック処理能力が一般的な処理能力に比べて劣っていることを示します。これはMali-G68 MP2というハードウェア仕様 1 と一致し、グラフィック負荷の高いアプリケーションにおける潜在的な制限を予測させます 3

C. CPU性能 詳細分析 (Geekbench分析)

Geekbenchは、CPUのシングルコアおよびマルチコアの純粋な処理能力を測定します。

  • Geekbench 6: シングルコアスコアは約772点から975点、マルチコアスコアは約1,884点から2,128点の範囲で報告されています 1。具体的なデバイスでのスコア例としては、Galaxy A14 5Gが772/2123点 6、Galaxy A16 5Gが975/2042点 20 などがあります。
  • Geekbench 5: シングルコアスコアは約729点、マルチコアスコアは約1,922点と報告されています 10
  • スコア分析: 搭載されているCortex-A78コアは、このクラスとしては十分なシングルコア性能を発揮しており、一部のテストではSnapdragon 695/4 Gen 1/4 Gen 2といった競合製品と同等か、わずかに上回る結果を示しています 3。8コア構成により、マルチコア性能も堅実です 3

異なる情報源やデバイス間で見られるGeekbenchスコアのばらつき(例:シングルコアで772点 6 vs 929点 1 vs 975点 39)は、テスト環境、ソフトウェアバージョン(OS、ベンチマークアプリ)、そして同じチップを使用していてもスマートフォンモデル間で異なる可能性のある熱管理設計が、結果に大きな影響を与えることを示しています。GeekbenchはCPUのピーク性能をテストしますが、バックグラウンドプロセス、デバイスの温度、OSのスケジューラ設定、さらにはOEMが構成するRAMの速度や容量 7 などが、これらの短期的なバーストテストに影響を与え、同じSoCモデルであってもスコアの変動 1 を引き起こす可能性があります。これは、ベンチマークスコアが性能を示す指標ではあるものの、全てのデバイスにわたる絶対的な尺度ではないことを強調しています。

D. グラフィック能力評価 (3DMark, GFXBench結果)

3DMarkおよびGFXBenchは、GPUのグラフィック描画能力と持続性能を評価します。

  • 3DMark Wild Life: スコアは約1,385点と報告されています 1。安定性(Stability)は99%と非常に高い値が示されていますが 1、テスト中のフレームレート(FPS)は低く(例:8 FPS)1、性能の限界を示唆しています。
  • GFXBench (Galaxy A14 5Gテスト): Manhattanテストで約1,329フレーム、T-Rexテストで約2,961フレームという結果でした 6
  • スコアの質的評価: これらのスコアは、エントリーレベルからミドルレンジ下位のGPU性能を示しており、カジュアルなゲームには適していますが、要求の厳しいタイトルを高設定でプレイするには力不足である可能性が高いことを示唆しています 1

3DMark/GFXBenchにおける低い絶対スコア 1 と、それらのテスト内での低いFPS値 1 は、Mali-G68 MP2の限界を裏付けています。一方で、高い安定性 1 は、チップが著しいスロットリング(性能低下)を起こさずに、その(低い)ピーク性能を維持できることを示唆しています。しかし、そのピーク性能自体が要求の厳しいグラフィック処理には不十分です。3DMark/GFXBenchは持続的なグラフィック負荷を測定するため、低いスコア/FPS 1 はMali-G68 MP2 1 の描画能力を直接反映しています。高い安定性 1 は、チップが過熱して急激に性能を低下させることがないことを意味しますが、性能の上限自体が低いのです。これが、カジュアルゲームは問題なく動作する一方で 1、グラフィック負荷の高いゲームでは苦戦する理由を説明しています 3

E. システムパフォーマンス指標 (PCMark Work & Battery)

PCMark Work 3.0は、ウェブブラウジング、文書作成、写真・動画編集といった一般的な生産性タスクをシミュレートし、システム全体の応答性を評価します。Galaxy A14 5Gでのスコア例として11,232点が報告されています 17

PCMark Battery Lifeテストは、実際の使用状況に近い形でバッテリーの持続時間を測定します。

  • Galaxy A14 5G (5000mAhバッテリー): 13時間8分という結果が報告されています 3
  • Galaxy M14 5G (6000mAhバッテリー): より大容量のバッテリーを搭載するM14 5Gでは、15時間37分という結果が報告されています 36

Galaxy A14 5GのPCMarkバッテリースコア 6 は良好ですが、同様の条件下でテストされた一部の競合製品(例:Snapdragon 695 3)や、より大容量のバッテリーを搭載するM14 5G 36 と比較すると、やや見劣りする可能性があります。これは、5nmプロセスの効率性 1 がバッテリー持続時間に貢献する一方で、デバイス全体の最適化や、搭載されているディスプレイ(PLS LCD 8)の種類などが、理論的なポテンシャルや異なる技術/最適化を採用する競合製品と比較して、実際のバッテリー持続時間に影響を与えている可能性を示唆しています。PCMark Batteryは実使用パターンをシミュレートするため 3、A14 5Gの13時間8分というスコア 6 は良好ですが、同容量バッテリーのSnapdragon 695搭載機が16時間6分を記録した例 3 と比較すると、クラス最高レベルではありません。M14のより長い持続時間 36 は、6000mAhという大容量バッテリー 8 による当然の結果です。これは、SoCの5nmプロセス以外にも、ディスプレイの消費電力(LCD対AMOLED)、バックグラウンドプロセス(One UI Coreの最適化 8)、実際のネットワーク環境でのモデム効率といった要因が、最終的なバッテリー持続時間に大きく寄与することを示唆しています。

表III.1: Exynos 1330 ベンチマークスコア概要

ベンチマークテスト代表的なスコアテストデバイス例 (該当する場合)参照元
AnTuTu v10 (総合)約 438,848Galaxy M141
AnTuTu v9 (総合)409,771Galaxy A14 5G6
Geekbench 6 (シングルコア)772 – 975Galaxy A14 5G / A16 5G1
Geekbench 6 (マルチコア)1884 – 2128Galaxy A14 5G / A16 5G1
Geekbench 5 (シングルコア)約 72910
Geekbench 5 (マルチコア)約 192210
3DMark Wild Life約 13851
GFXBench Manhattan約 1329 フレームGalaxy A14 5G6
GFXBench T-Rex約 2961 フレームGalaxy A14 5G6
PCMark Work 3.011232Galaxy A14 5G17
PCMark Battery Life13時間8分 (5000mAh) / 15時間37分 (6000mAh)Galaxy A14 5G / M14 5G3

IV. 競合状況:Exynos 1330 vs ライバル

A. 導入

Exynos 1330が位置するエントリーレベルからミドルレンジ下位の5G対応SoC市場は競争が激しく、複数の有力な競合製品が存在します。本セクションでは、調査結果に基づき、主要なライバルであるQualcomm Snapdragon 695、Snapdragon 4 Gen 1/2、MediaTek Dimensity 6xxxシリーズ(6020, 6080, 6100+, 6300)、そして内部比較としてSamsung Exynos 1280との性能および特徴を比較分析します。

B. vs. Qualcomm Snapdragon 695

  • ベンチマーク比較:
  • AnTuTu v10: 総合スコアではExynos 1330がわずかに優位(約41万点 vs 約40万点)ですが、これはCPU/メモリ/UXスコアによるものです。GPUスコアではSnapdragon 695が明確に勝っています(約10万点 vs 約8万4千点)3
  • Geekbench: シングルコア性能はSnapdragon 695が、マルチコア性能はExynos 1330が優位という結果で、評価が分かれます 3
  • GFXBench: グラフィック性能テストでは、Snapdragon 695がExynos 1330を大きく上回ります 3
  • PCMark Battery: バッテリー持続時間テストでは、Snapdragon 695がExynos 1330よりも大幅に長い時間を記録しました 3
  • 注意点: 21 の情報源では、異なるデバイス(Moto G34 vs Galaxy F14)での比較において、AnTuTuスコアでSnapdragon 695がExynos 1330を大きく引き離す(約43万点 vs 約32万点)結果も報告されており、デバイスの実装差が結果に大きく影響することを示唆しています。
  • スペック比較:
  • Exynos 1330の利点: より微細な5nmプロセス(vs 6nm)、LPDDR5/UFS 3.1対応(vs LPDDR4x/UFS 2.2)、4Kビデオ撮影/再生(vs 1080p)3
  • Snapdragon 695の利点: より高性能なGPU(Adreno 619 vs Mali-G68 MP2)、実測での優れたバッテリー効率の可能性 3
  • 分析: Exynos 1330とSnapdragon 695の比較は、明確なトレードオフを示しています。Exynosは仕様上、より新しいプロセス技術、メモリ/ストレージ規格、ビデオ機能を提供しますが、Snapdragonは実証済みの優れたGPU性能と、一部テストで示された良好なバッテリー持続時間を持ちます 3。どちらを選択するかは、将来的なスペックやビデオ機能を重視するか、現時点でのゲーム/グラフィック性能やテストされたバッテリー寿命を重視するかによります。また、ベンチマーク結果の矛盾 3 は、SoC単体の比較だけでなく、デバイス固有のレビューがいかに重要であるかを強調しています。仕様上の先進性(5nm, LPDDR5, UFS 3.1, 4Kビデオ 3)はExynos 1330を魅力的に見せますが、Snapdragon 695のAdreno 619 GPUはグラフィックテストで一貫して高スコアを記録し 3、より優れたゲーミングポテンシャルを示唆します 3。PCMarkバッテリーテストでSnapdragon 695が優位だったこと 3 は、古い6nmプロセスにもかかわらず、プラットフォーム全体の効率が良いか、デバイス実装が有利に働いている可能性を示唆します。21 での結果の食い違いは、OEMのチューニングやデバイスのコンテキストがいかに体感性能を変えうるかをさらに示しています。

C. vs. Qualcomm Snapdragon 4 Gen 2

  • ベンチマーク比較:
  • AnTuTu v10: スコアは非常に近く、Exynos 1330がわずかにリード(約43万8千点 vs 約42万7千点)22
  • Geekbench 6 (CPU): CPUスコアもほぼ同等です 22
  • Geekbench 6 (Compute/GPU): しかし、GPU演算性能テストではExynos 1330がSnapdragon 4 Gen 2を大幅に上回るスコア(1260 vs 403)を示しています 22
  • スペック比較:
  • Exynos 1330の利点: より高いメモリ帯域幅(51.2 vs 25.6 Gbit/s)、わずかに高いCPUクロック(2.4 vs 2.2 GHz)5
  • Snapdragon 4 Gen 2の利点: より先進的な4nmプロセス(vs 5nm)5
  • GPU: ExynosはMali-G68 MP2、SnapdragonはAdreno 613 5
  • ゲーミングFPS: 実ゲームテストでは、Snapdragon 4 Gen 2がPUBG New State、COD Mobile、Fortniteなどで優位に立つ一方、Exynos 1330はGenshin Impactでわずかに良好な結果を示しました 5
  • 接続性: Exynos 1330はより高速な5Gアップロード速度を提供します 5
  • 分析: Exynos 1330とSnapdragon 4 Gen 2は、極めて接戦のライバルです。Snapdragonがプロセスノード(4nm vs 5nm)で有利な一方、Exynosはメモリ帯域幅とCPUクロックで対抗します 5。GPU比較は一貫性がなく、Geekbench ComputeではExynosが優位ですが 22、実ゲームテストではSnapdragonが有利な場面が多いようです 5。これは、ベンチマークの差が必ずしも直接的な性能差に結びつかないこと、あるいはAdreno GPUのドライバーやゲームエンジン最適化が特定のゲームで有利に働いている可能性を示唆します。AnTuTu/Geekbench CPUのようなベンチマークはほぼ同等 22 です。プロセスノードの差(4nm vs 5nm)5 は理論上Snapdragonの効率性に有利ですが、Exynosはより高いメモリ帯域幅 22 とCPUクロック 22 を持ちます。GPU(Mali-G68 MP2 vs Adreno 613 5)が主な論点です。Geekbench ComputeスコアがExynosに有利 22 なのは純粋な演算能力を反映しているかもしれませんが、ゲーミングFPSでSnapdragonが有利 5 なのは、Adreno GPUに対するゲームエンジンの最適化やドライバーの成熟度による可能性があります。したがって、どちらを選択するかは、理論的な帯域幅とテストされたゲーミングFPSのどちらを優先するかなど、特定の優先順位に大きく依存します。

D. vs. MediaTek Dimensity Equivalents (Dimensity 6080/6100+/6300中心)

  • vs. Dimensity 6020 (7nm): Exynos 1330がプロセス(5nm vs 7nm)、メモリ帯域幅、CPUクロック、AnTuTuスコア(約43万8千点 vs 約40万6千点)、Geekbench 6スコア(シングル+27%, マルチ+11%)、3DMarkスコア(+15%)で上回り、明確にExynosが優位です 32
  • vs. Dimensity 6300 (6nm): Exynos 1330がプロセス(5nm vs 6nm)、メモリ帯域幅、AnTuTuスコア(約43万8千点 vs 約42万2千点)、Geekbench 6スコア(シングル+19%, マルチ+6%)で上回り、Exynosが優位です 33
  • vs. Dimensity 6100+ (6nm): ベンチマーク結果は接戦を示します。39 の比較(Exynos 1330搭載A16 vs Dimensity 6100+搭載A15 5G/Poco M6 5G)では、Geekbench 6マルチコアでExynosがわずかに優位(2042 vs 1954/1763)、AnTuTu 10でもExynosが優位(43万5千点 vs 40万8千点/36万4千点)であり、Exynosがややリードしているようです。
  • vs. Dimensity 6080 (6nm): こちらも接戦です。39 の比較(Exynos 1330搭載A16 vs Dimensity 6080搭載Redmi Note 13 5G/Tecno Pova 5 Pro)では、Geekbench 6マルチコアでExynosがわずかに優位な場合(2042 vs 1978)と劣る場合(vs 2102)があり、AnTuTu 10ではDimensity 6080がわずかに優位(45万5千点/42万3千点 vs 43万5千点)です。YouTubeでの比較動画 44 では、Exynosの方がCPUアーキテクチャ/効率/スペック(4Kビデオ、高速RAM/ストレージ対応)で優れているとされる一方、Dimensityの方がGPU性能でわずかに優れているとの見方もありますが、総合的な仕様ではExynosが好まれる傾向が見られます 46
  • 分析: Exynos 1330は、5nmプロセスと優れたスペックにより、Dimensity 6020および6300に対して、性能と機能面で概ね優位性を持っています 32。Dimensity 6100+および6080に対しては競争が激しくなり、ベンチマーク結果はテストやデバイスによって変動します 39。しかし、Exynos 1330はメモリ/ストレージのサポートや4Kビデオ機能といった点で依然として利点を保持していることが多く 46、純粋なベンチマークスコア以外の機能面でも、このセグメントにおける強力な選択肢となっています。5nmプロセスは、6nm/7nmのDimensityチップに対してExynos 1330に効率性の面でアドバンテージを与え 32、これが6020/6300に対するスコア差に表れています 32。6100+/6080に対しては性能差が縮まり 39、MediaTekのチップも競争力があることを示しています。それでも、ExynosのLPDDR5/UFS 3.1および4Kビデオ対応 1 は、このクラスのMediaTek製品にはない可能性のある差別化要因であり、純粋な速度を超えた価値を提供します。

E. vs. Samsung Exynos 1280

  • ベンチマーク比較:
  • Exynos 1280は、特にGPU負荷の高いテストで、Exynos 1330よりも高いスコアを記録する傾向があります。
  • AnTuTu v10: Exynos 1280が優位(約47万7千点 vs 約43万8千点)4
  • Geekbench 6 (CPU): CPUスコアは非常に近いです 4
  • 3DMark Wild Life: Exynos 1280が明確に優位(2287 vs 1385)4
  • スペック比較:
  • 共通点: 両者とも5nmプロセス、CPU構成も同一(2x A78 @ 2.4GHz + 6x A55 @ 2.0GHz)4
  • 主な違い: GPUがExynos 1280はMali-G68 MP4、Exynos 1330はMali-G68 MP2 4。メモリ/ストレージ対応ではExynos 1330が優位で、LPDDR5(vs LPDDR4X)およびUFS 3.1(vs UFS 2.2)をサポートし、メモリ帯域幅も大幅に高い(51.2 vs 17 Gbit/s)4。NPUの理論性能(TOPS)は1330の方がわずかに高い(4.9 vs 4.3)4
  • 分析: Exynos 1330は、Exynos 1280の「ライト版」のような位置づけに見えます 4。GPU性能(MP4 vs MP2)をトレードオフにする代わりに、より新しいメモリ/ストレージ規格(LPDDR5/UFS 3.1 vs LPDDR4X/UFS 2.2)への対応を実現しています 4。Exynos 1280がグラフィック性能で勝る一方、Exynos 1330の最新メモリインターフェースは、対応する高速なRAM/ストレージと共に実装されれば、データ集約型タスクで利点を提供する可能性があります(ただし、低価格デバイスではその実装が稀である点に注意が必要です)。CPU性能が同等であるため、一般的な使用感は似ていると考えられます 20。コアスペックは同一のCPUとプロセスノードを示しています 4。主なハードウェア差はGPUコア数(MP4 vs MP2)4 であり、これが1280の優れたグラフィックベンチマーク結果 4 を説明します。Exynos 1330のLPDDR5/UFS 3.1対応 4 は1280に対するアップグレードであり、理論上の帯域幅を大幅に向上させます 4。これは戦略的な棲み分けを示唆しており、1280はわずかに優れたグラフィック性能を、1330は(活用されれば)より優れたデータスループットと、おそらくGPU規模縮小による若干のコスト削減を提供します。ユーザーコメントでは1330が電力効率に優れていると示唆されています 4

表IV.1: 比較ベンチマークスコア (Exynos 1330 vs 主なライバル)

SoCAnTuTu v10 (総合)Geekbench 6 (シングル)Geekbench 6 (マルチ)3DMark Wild Life
Exynos 1330~438,000~930 – 975~2,040 – 2,130~1,385
Snapdragon 695~401,000 – 440,000~830 – 910~2,020 – 2,070~1,200
Snapdragon 4 Gen 2~427,000~920~2,120(データ不足)
Dimensity 6100+~365,000 – 408,000~730~1,760 – 1,950~1,100
Dimensity 6080~423,000 – 455,000~780~1,980 – 2,100~1,330
Exynos 1280~477,000~970~2,100~2,290

注: スコアは情報源やテストデバイスにより変動します。上記は代表的な値または範囲です。

参照元: 1

表IV.2: 機能比較 (Exynos 1330 vs 主なライバル)

機能Exynos 1330Snapdragon 695Snapdragon 4 Gen 2Dimensity 6080/6100+Exynos 1280
プロセス (nm)5nm Samsung6nm TSMC4nm Samsung6nm TSMC5nm Samsung
CPUコア2xA78@2.4 + 6xA55@2.02xKryo660G@2.2 + 6xKryo660S@1.82xA78@2.2 + 6xA55@2.02xA76@2.4 + 6xA55@2.0 (6080) / 2xA76@2.2 + 6xA55@2.0 (6100+)2xA78@2.4 + 6xA55@2.0
GPUMali-G68 MP2Adreno 619Adreno 613Mali-G57 MC2Mali-G68 MP4
最大メモリ対応LPDDR5 (51.2 GB/s)LPDDR4x (17 GB/s)LPDDR5 (25.6 GB/s)LPDDR4x (17 GB/s)LPDDR4x (17 GB/s)
最大ストレージ対応UFS 3.1UFS 2.2UFS 3.1UFS 2.2UFS 2.2
最大ビデオ録画4K@30fps1080p@60fps1080p@60fps2K@30fps4K@30fps
Wi-Fi規格Wi-Fi 5Wi-Fi 5Wi-Fi 5Wi-Fi 5Wi-Fi 5

注: CPUコア名はSnapdragonではカスタム名(Kryo)が使われる場合があります。メモリ帯域幅は最大理論値です。

参照元: 1

V. 実世界でのパフォーマンスとユーザー体験

A. 導入

合成ベンチマークはSoCの潜在能力を示す一方で、実際のユーザー体験は、ソフトウェアの最適化、搭載されているRAMの量、ストレージの速度、筐体の熱設計、そしてユーザー自身の期待値など、多くの要因によって左右されます 7。本セクションでは、Exynos 1330が実際のデバイスでどのように機能するかを、レビューやユーザーの声に基づいて分析します。

B. デバイス実装

Exynos 1330を搭載していることが確認されている主なデバイスは以下の通りです。

  • Samsung Galaxy A14 5G (特定地域向けモデル) 1
  • Samsung Galaxy M14 5G 1
  • Samsung Galaxy F14 5G 1
  • Samsung Galaxy A16 5G 1

注意点として、Galaxy A14 5Gのように、地域によって異なるSoC(例:米国向けはMediaTek Dimensity 700)を搭載するモデルが存在するため 30、レビューを参照する際には、対象となるデバイスのバージョンを正確に特定することが重要です。

C. ゲーミング性能分析

  • 概要: 一般的に、Subway Surfer、Candy Crush、Dr Drivingといったカジュアルゲームには適しています 6
  • 要求の高いタイトルでの性能:
  • PUBG Mobile: プレイ可能ですが、多くの場合、低めの設定が推奨されます(例:M14で30fps報告 8、Snapdragon 4 Gen 2比較機で59fps 5、720p解像度でラグ軽減報告 47)。
  • Call of Duty: Mobile: 動作しますが、パフォーマンスにはばらつきがあります(例:Snapdragon 4 Gen 2比較で45fps 5、M14でフレームドロップ発生 8、M14レビューで中設定ならスムーズとの記述 24)。
  • Apex Legends Mobile (サービス終了前): M14で通常/高フレームレート設定で約50fpsで動作したが、着地時にフレームドロップが見られた 34
  • Fortnite: 低FPS(低設定で約22-27fps)5
  • Genshin Impact (原神): プレイ可能ですが、低設定が必要となる可能性が高いです(Snapdragon 4 Gen 2比較で約43fps報告 5)。
  • Asphalt 9: A14 5Gでスムーズなゲームプレイが報告されています 1
  • Mobile Legends: Bang Bang: 良好に動作します(60fps)5
  • 潜在的な問題点: 時折発生するフレームドロップ 8、長時間のプレイによる発熱 1、持続的な負荷下でのパフォーマンススロットリング(CPU性能が70-82%に低下)7、高温時の5G接続スロットリングまたは4Gへの切り替え 1 などが報告されています。

実世界でのゲーミング性能は、ベンチマークが示唆したGPUの限界を裏付けています。カジュアルなタイトルには対応できるものの、Exynos 1330はグラフィック負荷の高いゲームをデフォルト設定や高設定でスムーズに高フレームレートで動作させるには苦労します 5。スロットリングや発熱の報告 1 は、持続的なパフォーマンスがピークベンチマークスコアよりも低くなる可能性を示唆しており、これは冷却機構が簡素化されがちな低価格スマートフォンに共通の問題です。ゲームはCPUと、特にGPUに長時間にわたって大きな負荷をかけるため、Mali-G68 MP2の限界 1 が顕著になります 5。サーマルスロットリング 7 は、チップが過熱し 1、損傷を防ぐためにクロック速度を下げる際に発生し、時間経過とともにフレームドロップや性能低下を引き起こします。低価格スマートフォンの冷却ソリューションはしばしば基本的なものであるため、この問題が悪化する可能性があります。

D. マルチタスクと日常使用体験

  • 一般的なパフォーマンス: 日常的なタスク(SNS、ウェブ閲覧、メッセージング、動画視聴など)においては、多くの場合スムーズであると評価されています 1。アプリの起動も比較的速いとされます 42
  • 報告されている問題点: 高負荷時(多数のアプリを同時に実行するなど)や、時にはランダムに、動作の遅延、ラグ、スタッター(カクつき)が見られることがあります 6。一部のユーザーからは、顕著なラグが報告されています 9
  • RAMの影響: パフォーマンスの問題は、RAM容量が少ないモデル(例:4GB vs 6GB/8GB)でより顕著になる可能性があります 23。RAM Plus機能(仮想RAM)は存在しますが、物理RAMよりも低速です 7
  • ソフトウェアの影響: パフォーマンスは、One UI Coreのバージョンや最適化アップデートによって左右される可能性があります 8。一部のレビューでは、初期のスタッターがOTA(無線アップデート)によって改善されたと述べられています 34

一般的に良好なベンチマークスコアやスペックと、ユーザーから報告される実世界でのラグやスタッター(日常的なタスクでさえも)との間には、繰り返し矛盾が見られます 6。これは、ソフトウェアの最適化(One UI Core、バックグラウンドプロセス)、RAM管理(特に低RAMモデル)、そして特定のモデルで使用されているストレージ速度が、実際のユーザー体験において決定的な役割を果たしており、時にはSoCの理論的な能力を効果的に引き出せていないことを強く示唆しています。Exynos 1330は高性能なCortex-A78コア 1 と良好なベンチマークスコア 1 を持っています。日常タスクでのラグ 7 は、ハードウェアのポテンシャルが完全に活用されていれば頻繁に起こるべきではありません。これは、RAM不足(4GBモデル 23)、より低速なUFS 2.2ストレージの使用、あるいはSamsungの低価格デバイス向けOne UI Coreにおけるソフトウェア最適化の不足 8 など、SoC以外のボトルネックを示唆しています。OTAアップデートによるパフォーマンス改善 34 は、ソフトウェアの役割を裏付けています。

E. バッテリー効率と持続時間

  • 一般的な評価: バッテリー持続時間はExynos 1330搭載機の大きな強みであり、「良い」「十分」「堅実」「例外的」「素晴らしい」「モンスター級」などと高く評価されています 4
  • 持続時間: ヘビーユースでも丸一日、中程度の使用であれば1.5日から2日以上持つことが多いと報告されています 7
  • 貢献要因: 効率的な5nmプロセス 1、電力効率の高いCortex-A55コア 1、そして多くの場合、大容量バッテリー(5000mAhまたは6000mAh)との組み合わせが挙げられます 6
  • 充電: デバイスは15Wまたは25Wの急速充電に対応していますが、大容量バッテリーのため、満充電には時間がかかる場合があります(例:0%から100%まで約1.5時間から2時間以上)7。充電器は同梱されていないことが多いです 8
  • 潜在的な問題点: アップデート後にバッテリー消費が増加したとのユーザー報告もあります 9。5G通信の使用は、バッテリー消費と発熱を増加させる可能性があります 1

Exynos 1330の5nmプロセスの効率性と、搭載デバイス(Galaxy A1x/M1x)に大容量の5000-6000mAhバッテリーを装備するという一般的な慣行の組み合わせは、バッテリー持続時間を優先するユーザーにとって魅力的な価値提案を生み出しています 7。この相乗効果は、これらの製品ラインにおけるSamsungのコア戦略の一部であるように見えます。バッテリー寿命は、特に低価格帯において主要な購買動機です。Samsungは、5nm Exynos 1330の固有の効率性 1 を活用し、物理的に大きなバッテリー 8 と組み合わせることで、他の性能面が十分であっても、強力なバッテリー性能を保証し、それを主要なセールスポイントとしています 7

表V.1: 実世界でのゲーミングFPS例 (Exynos 1330搭載デバイス)

ゲームタイトル報告されているFPS / 設定例 (デバイス)安定性/スロットリングに関する注記参照元
PUBG Mobile30fps (M14) / 59fps (比較機) / 720pでラグ軽減設定による。低設定推奨。5
Call of Duty: Mobile45fps (比較機) / 中設定でスムーズ (M14) / フレームドロップ報告 (M14)設定による。中設定程度が目安。5
Genshin Impact (原神)~43fps (比較機)低設定推奨。5
Fortnite~22-27fps (低設定)低設定でも厳しい。5
Apex Legends Mobile~50fps (通常/高, M14)着地時にフレームドロップ報告あり。34
Asphalt 9スムーズ (A14 5G)良好に動作する模様。1
Mobile Legends: Bang Bang60fps良好に動作する模様。5
全般長時間プレイで発熱・スロットリングの可能性あり 1

VI. 総合評価:長所と短所

A. Exynos 1330の主な利点

  • 最新の5nm製造プロセス: 優れた電力効率を提供し、デバイスの長いバッテリー持続時間に大きく貢献します 1
  • 有能なCPU性能: Cortex-A78コアを含むオクタコア構成は、同クラス内で日常的なタスクやマルチタスクに対して堅実なパフォーマンスを提供します 1。ベンチマークスコアも競合製品としばしば互角以上です 3
  • 先進的なメモリ/ストレージサポート: LPDDR5 RAMおよびUFS 3.1ストレージへの対応は、理論的に高いデータスループットの可能性を提供します 1
  • 強力なマルチメディア機能: 108MPカメラ、120Hz FHD+ディスプレイ、4K@30fpsビデオ撮影/再生への対応は、しばしば直接的な競合製品よりも優れています 1
  • 統合された5G接続性: 手頃な価格で、十分な速度を持つ5Gネットワークへのアクセスを提供します 1
  • 競争力のあるベンチマーク (総合/CPU): AnTuTuやGeekbenchで良好なスコアを達成し、Snapdragon 4 Gen 2やDimensity 6xxxシリーズのような直接的な競合製品と同等またはわずかに上回ることが多いです 1

B. 注目すべき制限事項と欠点

  • 控えめなGPU性能: Mali-G68 MP2 GPUは、Snapdragon 695やExynos 1280などの競合製品と比較して相対的に性能が低く、要求の厳しいゲームやグラフィックスタスクにおけるパフォーマンスを制限します 1
  • 実世界でのラグ/スタッター: 良好なベンチマークにもかかわらず、特に高負荷時やソフトウェア最適化/RAM制限の可能性により、ユーザーレビューではラグ、スタッター、動作遅延が頻繁に報告されています 6
  • スロットリング/発熱の可能性: 持続的な使用、特にゲームや5G通信中に、パフォーマンススロットリングやデバイスの発熱が報告されています 1
  • 活用されない可能性: 先進的なLPDDR5/UFS 3.1対応も、コスト制約から実際の低価格デバイスでは活用されず、実用的な利点が限定される可能性があります。
  • 接続性の制限: Wi-Fi 5に限定され、一部の競合製品や上位機種に見られるWi-Fi 6サポートを欠いています。
  • NPU性能の未検証: 高い理論上のNPU TOPS値 1 は、ターゲットデバイスにおける実世界でのAI性能向上への具体的な貢献を示す証拠に欠けています。

VII. 結論

Samsung Exynos 1330は、5nm技術で製造された、現代的で電力効率に優れたエントリーレベルの5G対応SoCとして位置づけられます。その主な価値提案は、Cortex-A78コア、LPDDR5/UFS 3.1対応の可能性、120Hzディスプレイサポート、4Kビデオ機能といった、従来はより高価なセグメントの機能を手頃な価格帯にもたらし、同時に優れたバッテリー持続時間の可能性を提供することにあります。

一方で、主な弱点は、一部のライバルと比較してGPU性能が劣る点であり、これは要求の厳しいゲーミング体験を求めるユーザーにとっては明確な制約となります。

さらに、有望なベンチマークスコアやスペックと、ユーザーから時折報告される実世界でのラグとの間にはギャップが存在します。これは、デバイス固有のソフトウェア最適化やハードウェア構成(特にRAM容量やストレージ速度)が、実際のユーザー体験を大きく左右することを示唆しています。

最終的な評価として、Exynos 1330は、バッテリー持続時間、最新の5G接続性、日常使用における十分なパフォーマンス、そして良好なマルチメディア機能(ディスプレイ/ビデオ)を優先する、予算を意識したユーザーにとっては有能で効率的な選択肢です。しかし、ハイエンドなゲーミング性能を求めるユーザーには推奨できません。旧世代のエントリーレベルチップからは大きな進歩を遂げていますが、真のユーザー体験を評価するには、個々のデバイス実装を注意深く検討する必要があります。その成功は、Samsungおよびパートナー企業が、コストと先進機能の活用のバランスをいかに効果的に取るかにかかっています。

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  49. Is the A14 (4G/5G) really that bad? : r/samsung – Reddit, 4月 30, 2025にアクセス、 https://www.reddit.com/r/samsung/comments/190e3c2/is_the_a14_4g5g_really_that_bad/
  50. Choosing between Samsung M14 and Moto g34 ( low budget) : r/motorola – Reddit, 4月 30, 2025にアクセス、 https://www.reddit.com/r/motorola/comments/1beu2v7/choosing_between_samsung_m14_and_moto_g34_low/
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