Snapdragon G3x Gen 1 ベンチマークまとめ

SoC_Qualcomm-snapdragon CPU・SoC

1. はじめに

1.1. 目的と背景

本レポートは、Qualcommが開発したゲーミングハンドヘルド向けプロセッサ「Snapdragon G3x Gen 1」の性能特性を、主に日本語ウェブサイトから収集した情報に基づき、ベンチマークテストの結果を中心に詳細に分析することを目的とします。

Qualcommは、長年にわたりスマートフォン向けシステムオンチップ(SoC)市場で支配的な地位を築いてきましたが、近年その技術ポートフォリオを拡張し、XR(Extended Reality)、PC、そして本レポートの主題である専用ゲーミングデバイスといった新たな分野への進出を加速させています 1。Snapdragon G3x Gen 1は、この戦略的拡大の一環として市場に投入された、Qualcomm初のゲーミング用途に特化したプラットフォームであり、同社のモバイル技術におけるノウハウを新たなデバイスカテゴリーへと展開する試みです 2。このチップは、Android OSをベースとした携帯型ゲーム機や、急速に普及が進むクラウドゲーミングサービスを利用するための端末といった、新しい市場セグメントを明確なターゲットとして設計されています 3

1.2. レポート構成

本レポートでは、まずSnapdragon G3x Gen 1の技術的な仕様と特徴を解説し、その上で主要な搭載デバイスである「Razer Edge Wi-Fi」の概要を紹介します。次に、モバイルデバイスの性能評価で広く用いられるベンチマークツール(AnTuTu Benchmark, Geekbench, 3DMark)を取り上げ、それぞれのツールによるSnapdragon G3x Gen 1の測定結果を詳細に分析します。さらに、同世代および前後世代の競合プロセッサとの性能比較を行い、Snapdragon G3x Gen 1の相対的なパフォーマンスレベルを明らかにします。最後に、これらの分析結果を総合的に評価し、結論を述べます。

1.3. 情報源に関する注記

本レポートは、ユーザーの要求に基づき、可能な限り日本語で公開されているテクノロジー系ニュースサイト、製品レビューサイト、およびメーカー公式サイトの情報を主要な情報源として利用しています。各情報については、引用元となったウェブサイト名を明記します。また、情報の補完や多角的な視点を得るために、一部海外の情報サイトからのデータも参照しています。

2. Snapdragon G3x Gen 1: 技術仕様と特徴

2.1. 概要

Snapdragon G3x Gen 1(モデル番号: SG8175P 10)は、QualcommがAndroidベースのゲーミングハンドヘルド(携帯型ゲーム機)およびタブレット市場向けに特化して設計・開発した、同社初の専用ゲーミングプラットフォームです 3。このプラットフォームは、Qualcommがモバイル分野で培ってきた高度なゲーミング技術群「Snapdragon Elite Gaming」の要素を結集しており、ネイティブなAndroidゲームの実行、クラウドゲーミングライブラリからのコンテンツ再生、家庭用ゲーム機やPCからのゲームストリーミングといった多様なゲーミング体験を提供することを目指しています [58, 9, 58, 1]。

2.2. CPU構成とSnapdragon 888シリーズとの関連性

Snapdragon G3x Gen 1のCPUは、Qualcomm独自の「Kryo 680」アーキテクチャを採用しています 11。その具体的なコア構成は、big.LITTLE思想に基づいたヘテロジニアスマルチプロセッシングであり、1つの高性能コア(Prime Core、ARM Cortex-X1ベース、最大3.0 GHz動作)、3つの中性能コア(Performance Cores、ARM Cortex-A78ベース、最大2.42 GHz動作)、そして4つの高効率コア(Efficiency Cores、ARM Cortex-A55ベース、最大1.8 GHz動作)から成る、合計8コアの構成となっています [11, 8, 1, 15, 30, 8, 37, 43, 42]。

注目すべき点として、このCPUコア構成および各コアの最大動作周波数は、Qualcommが2021年に発表したハイエンドスマートフォン向けSoC「Snapdragon 888 Plus 5G」と基本的に同一であることが指摘されています [8, 1, 34, 2, 30, 1, 8, 37, 38, 35]。一部のデバイス情報ツールでは、Snapdragon G3x Gen 1がSnapdragon 888シリーズの部品コードである「SM8350」として認識される場合もあると報告されています 6

この事実は、Snapdragon G3x Gen 1が既存の高性能SoCをベースに開発されたことを示唆しています。Qualcommがゲーミングハンドヘルドという比較的新しい市場セグメントに参入するにあたり、全く新しいチップをゼロから設計することは、開発コストと市場投入までの時間、そして技術的なリスクを伴います。そこで、既に性能と安定性で実績のあるSnapdragon 888 Plusを基盤とすることで、これらのリスクを低減しつつ、ターゲットとするゲーミング用途に対して十分な処理能力を確保するという戦略的な判断があったと考えられます。ゲーミングという用途は、瞬間的なピーク性能だけでなく、長時間にわたる持続的な負荷への対応が重要となります 5。そのため、Snapdragon G3x Gen 1は、単なるSnapdragon 888 Plusのリネームではなく、ハンドヘルドデバイス特有の筐体設計や、スマートフォンよりも強化された冷却ソリューション 12 の搭載を前提とした最適化(例えば、後述するGPUクロックの向上 6 や電力供給プロファイルの調整 5 など)が施された、特定の用途に向けた派生バージョンと位置づけるのが適切でしょう。

2.3. GPU (Adreno 660) の詳細 (GPU Details – Adreno 660)

グラフィックス処理を担当するGPUには、「Adreno 660」が採用されています [11, 8, 10, 9, 12, 15, 30, 8, 16, 13, 37, 43, 42, 35]。これもSnapdragon 888および888 Plus 5Gで採用されていたGPUコアと同一です。

ただし、Snapdragon G3x Gen 1に搭載されるAdreno 660は、標準的なSnapdragon 888 Plus(GPUクロック840MHz)よりも高い900MHzで動作するように設定されているとの情報があります 6。このクロック周波数の向上は、グラフィックス性能の強化に寄与すると考えられます。

機能面では、最大144fps(フレーム毎秒)という非常に滑らかなフレームレートでのゲーム描画をサポートし、また10bitカラー深度によるHDR(ハイダイナミックレンジ)表示に対応することで、10億色以上の豊かな色彩表現を可能にしています 3

さらに、外部ディスプレイへの出力機能も強化されており、最大で4K解像度かつ144Hzのリフレッシュレートでの出力に対応するとされています 11。これは、Snapdragon 888 Plusの公式仕様とされる4K/60Hz出力 6 を上回るスペックであり、前述のGPUクロック向上や、ハンドヘルドデバイスにおける電力供給・熱設計の最適化、そしてアクティブ冷却機構の存在 6 が、このような高性能出力を可能にしている要因と考えられます。この点は、Snapdragon G3x Gen 1が単に既存チップを流用しただけでなく、ターゲットデバイスの物理的特性(スマートフォンよりも大きなバッテリー容量や冷却スペース)を前提とした「チューニング」が施されていることを示唆しています。これは、同じコアIP(CPUやGPUの設計)を用いながらも、展開先のデバイスカテゴリーに合わせて性能を最適化するという、Qualcommのプラットフォーム戦略の一端を示す事例と言えるでしょう。

一方で、対応するグラフィックスAPIについては、Vulkan バージョン1.1までのサポートに留まっており、Snapdragon 8 Gen 1以降の世代でサポートされている新しいVulkan 1.3には対応していません 6

2.4. 製造プロセス、メモリ、接続性 (Manufacturing Process, Memory, Connectivity)

Snapdragon G3x Gen 1は、5nm(ナノメートル)のEUV(極端紫外線リソグラフィ)プロセス技術を用いて製造されています [11, 8, 30, 8, 37, 43, 42, 35]。これもSnapdragon 888/888 Plusと同じ製造プロセスです。

メモリに関しては、高速なLPDDR5規格に対応しており、最大で6400MHz(実クロック3200MHz)のメモリをサポートします [11, 8, 30, 8, 43, 42]。

接続性(Connectivity)もゲーミングプラットフォームとして重要な要素であり、以下の特徴を備えています。

  • Wi-Fi: Qualcomm FastConnect 6900モバイルコネクティビティシステムを搭載し、最新規格であるWi-Fi 6およびWi-Fi 6E(6GHz帯利用)に対応しています [11, 8, 9, 3, 12, 30, 8, 43, 42, 57, 50]。これにより、特にクラウドゲーミングやストリーミングプレイにおいて、低遅延かつ高速で安定した無線通信環境を実現します。
  • 5G: Snapdragon X60 5Gモデム-RFシステムを統合しており、高速大容量通信を可能にするミリ波(mmWave)と、広いエリアをカバーするSub-6 GHzの両方の周波数帯に対応しています [11, 8, 9, 3, 12, 30, 8, 43, 42, 59, 57, 50]。理論上の最大通信速度は下り(ダウンロード)が7.5Gbps、上り(アップロード)が3Gbpsに達します 17。これにより、外出先でも低遅延なクラウドゲーミング体験が可能になります。
  • Bluetooth: Bluetoothバージョン5.2に対応しています 4。さらに、Qualcomm独自の高音質・低遅延ワイヤレスオーディオ技術「Snapdragon Sound」もサポートしており、対応するワイヤレスヘッドセットやイヤホンと組み合わせることで、音ズレを抑えた快適なゲームサウンド体験を提供します 3

その他の搭載機能としては、画像処理を担当するSpectra 580 ISP(Image Signal Processor)や、AI処理などを担うHexagon 780 プロセッサが含まれます [11, 8, 8, 43, 42]。また、タッチ操作のみに対応するゲームを物理コントローラーで操作可能にするためのタッチマッピング技術(AKSysサポート)3 や、将来的なXR(AR/VR)デバイスとの連携を見据えたUSB-C経由でのアクセサリ接続もサポートされています 6

Table 1: Snapdragon G3x Gen 1 主要仕様

仕様項目詳細
CPUKryo 680 (8コア): 1x Cortex-X1 @ 3.0 GHz + 3x Cortex-A78 @ 2.42 GHz + 4x Cortex-A55 @ 1.8 GHz 6
GPUAdreno 660 (最大900MHzの可能性 6)、最大144fps描画、10bit HDR対応、4K/144Hz外部出力対応 3
製造プロセス5nm EUV 10
対応メモリLPDDR5 (最大6400 MHz) 10
対応Wi-FiWi-Fi 6, Wi-Fi 6E (FastConnect 6900) 3
対応5Gミリ波 (mmWave), Sub-6 GHz (Snapdragon X60 Modem) 3
BluetoothVersion 5.2, Snapdragon Sound対応 3
その他Spectra 580 ISP, Hexagon 780 Processor, AKSys Touch Mapping Support, USB-C for XR Accessories 3

3. 搭載デバイス: Razer Edge Wi-Fi

3.1. 概要と日本市場での位置づけ

Razer Edgeは、Snapdragon G3x Gen 1プロセッサを搭載して市場に登場した最初の商用デバイスとして知られています 4。製品発表当初、QualcommとRazerは開発者向けに、このチップを搭載したハンドヘルド型の開発キットも提供していました 3

製品としてのRazer Edgeは、純粋な一体型携帯ゲーム機というよりは、6.8インチの高性能Androidタブレット本体と、ゲームプレイ用に最適化された着脱可能な専用コントローラー「Razer Kishi V2 Pro」23 を組み合わせて使用する形態を採用しています 19。タブレット部分をコントローラーで挟み込むようにして接続することで、ポータブルゲーム機としての操作性を実現します。

米国市場では、Wi-Fi接続のみに対応したモデルと、携帯通信網(5G)にも対応したモデル(Verizon社専売 4)がラインナップされています。しかし、日本国内市場においては、2023年10月27日にWi-Fiモデルのみが正式に発売されました [14, 61, 13, 13]。

日本での発売当初の価格は、Razer直販サイトなどで89,880円(税込)と設定されていました 23。また、付属するコントローラー「Razer Kishi V2 Pro」は単体でも販売されており、その価格は約2万円(税込20,990円)となっています 23

3.2. 主要スペック

Razer Edge Wi-Fi(日本国内モデル)の主要なスペックは以下の通りです。

  • SoC: Qualcomm Snapdragon G3x Gen 1 [14, 12, 4, 61, 13, 5, 15, 46, 2, 6, 13]。長時間のゲームプレイでも性能を維持するため、アクティブ冷却機能(ファンなど)が搭載されています 13
  • ディスプレイ: 6.8インチのAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)ディスプレイを採用 [4, 13, 47, 5, 15, 48, 49, 46, 2, 13, 45]。解像度はFHD+(フルHDプラス)の2400 x 1080ピクセルです [4, 13, 47, 5, 15, 48, 49, 13]。特筆すべきはリフレッシュレートで、一般的なスマートフォンの60Hzや120Hzを上回る144Hzに対応しており、対応ゲームにおいて非常に滑らかな映像表示が可能です [4, 13, 47, 5, 15, 48, 49, 46, 13, 45]。(一部の資料 19 で240Hzとの記載も見られますが、Razer公式サイトや多数のレビューサイトでは144Hzとされており、こちらが正確なスペックと考えられます)。画面のアスペクト比(縦横比)は20:9です 29
  • RAM (メモリ): 日本で販売されているWi-FiモデルのRAM容量は6GB(LPDDR5規格)です 13。発表当初の情報や、海外で販売されている5Gモデルでは8GBとされていた時期もあったため [5, 22, 16, 22]、情報源によっては混同が見られる可能性がありますが、国内Wi-Fi版は6GBが正式な仕様です。
  • ストレージ: 内蔵ストレージ容量は128GBで、規格は高速なUFS 3.1を採用しています 13。さらに、microSDカードスロットを備えており、最大で2TBまでのカードを追加してストレージ容量を拡張することが可能です 13
  • バッテリー: 容量は5,000mAhのリチウムイオンバッテリーを内蔵しています 4
  • 通信機能: 無線LANはWi-Fi 6Eに対応し、Bluetoothはバージョン5.2をサポートします 4
  • その他: 音響面では、2ウェイスピーカーを搭載し、立体音響技術であるTHX Spatial Audioに対応しています 13。マイクはデジタルマイクを2基搭載 13。カメラは前面(インカメラ)に500万画素(動画撮影時は1080p/60fps対応)のものを備えています [13, 5, 13]。インターフェースとしては、充電やデータ転送に用いるUSB Type-Cポートと、コントローラー(Razer Kishi V2 Pro)側に3.5mmヘッドフォンジャックが用意されています 4。コントローラーには、ゲーム内のアクションに応じて振動する触覚フィードバック機能「Razer HyperSense」も内蔵されています 4
  • OS: オペレーティングシステムはAndroid 12を搭載しています 19。ゲームランチャーや設定管理、ストリーミング機能などを統合したRazer独自のコンパニオンアプリ「Razer Nexus」がプリインストールされています 22
  • サイズ/重量: タブレット本体のみのサイズは約168 x 85 x 11 mmで、重量は約264gです 23。Razer Kishi V2 Proコントローラーを装着した状態では、サイズが約260 x 85 x 33.9 mm、総重量は約401gとなります 23

Table 2: Razer Edge Wi-Fi 主要スペック

仕様項目詳細
SoCQualcomm Snapdragon G3x Gen 1 (アクティブ冷却搭載) 13
ディスプレイ6.8インチ AMOLED, FHD+ (2400×1080), 144Hzリフレッシュレート, 20:9 アスペクト比 29
RAM6GB LPDDR5 (日本国内Wi-Fiモデル) 13
ストレージ128GB UFS 3.1 + microSDカードスロット (最大2TB) 13
バッテリー5,000mAh 4
通信Wi-Fi 6E, Bluetooth 5.2 4
OSAndroid 12 (Razer Nexusアプリ搭載) 13
サイズ/重量本体のみ: 168x85x11mm / 264g 29 <br> コントローラー装着時: 260x85x33.9mm / 401g 19
その他ステレオスピーカー (THX Spatial Audio), 前面カメラ (5MP), USB-C, 3.5mmジャック (コントローラー経由), HyperSense振動 4

4. ベンチマーク分析

4.1. 主要ベンチマークツールの概要

スマートフォンの性能を客観的な数値で評価するために、いくつかの標準的なベンチマークツールが広く利用されています。本レポートでは、特にモバイルおよびゲーミングデバイスの性能測定で定番とされる以下の3つのツールに着目します 32

  • AnTuTu Benchmark: Androidデバイスの性能測定において最もポピュラーなツールの1つです。CPU、GPU(グラフィックス)、MEM(メモリ)、UX(ユーザーエクスペリエンス – データ処理速度や画像処理速度など)の4つの主要項目についてテストを行い、それぞれのスコアとそれらを合計した総合スコアを算出します 32。デバイス全体の総合的なパフォーマンスを示す指標として広く参照されます 38。ただし、注意点として、AnTuTu Benchmarkアプリは現在Google Playストアからは削除されており、利用するにはAnTuTu公式サイトからAPKファイルを直接ダウンロードし、自己責任でインストールする必要があります 35
  • Geekbench: 主にCPUの性能測定に特化したベンチマークツールとして定評があります。プロセッサが単一のタスクをどれだけ速く処理できるかを示す「シングルコアスコア」と、複数のタスクを同時に処理する能力を示す「マルチコアスコア」を測定します 32。近年のバージョン(Geekbench 5以降)では、GPUを用いた演算性能を測定する「Compute」テストも追加されています 34。Windows, macOS, Linux, iOS, Androidなど多くのプラットフォームに対応している(クロスプラットフォーム)点も特徴です 6
  • 3DMark: 特にGPUの3Dグラフィックス描画性能を測定することに重点を置いたベンチマークツールです 32。ゲームのフレームレートに直接関わる性能を評価するため、ゲーミングデバイスの性能比較において重要な指標と見なされます。負荷レベルや使用するAPI(Vulkan, OpenGL ESなど)が異なる複数のテストシナリオ(例: 「Wild Life」「Wild Life Extreme」「Sling Shot」「Sling Shot Extreme」など)を提供しており、デバイスの性能に合わせて適切なテストを選択できます 25。3DMarkもクロスプラットフォームに対応しています 6

4.2. AnTuTu Benchmark スコア分析

Snapdragon G3x Gen 1を搭載したRazer EdgeのAnTuTu Benchmarkスコアに関しては、現時点で入手可能な情報は限定的であり、特に日本語のウェブサイトにおける具体的なスコア報告は少ない状況です。

海外の技術情報サイト 21 では、Snapdragon G3x Gen 1のAnTuTu v9(バージョン9)における総合スコアとして 1,069,054点 という記録が掲載されています。同サイト内で比較対象とされているSnapdragon 6 Gen 1(平均約70万点)よりは明確に高いスコアですが、同じく比較されているSnapdragon 8 Gen 1(平均約97万点)やMediaTek Dimensity 8100(平均約82万点)の平均スコアと比較すると、テストされたバージョンや測定条件の違いを考慮に入れたとしても、必ずしも最新のハイエンドSoCに匹敵するレベルではない可能性が示唆されます。

日本のスマートフォン情報サイト 41 が収集しているAnTuTu v10(バージョン10)のスコアリストには、Snapdragon G3x Gen 1搭載デバイスは含まれていません(2025年4月時点)。参考として、同リストではSnapdragon 7 Gen 1搭載機が約67万〜69万点、Snapdragon 8 Gen 2搭載のフラッグシップ機では150万点を超えるスコアが一般的であるとされています 46。Snapdragon G3x Gen 1はSnapdragon 888 Plusをベースとしているため、性能的にはこれらのSoCの中間に位置づけられると推測するのが妥当でしょう。

また、PassMark Softwareが運営するAndroid Benchmarkのサイト 47 にはRazer Edge 5G(RAM 8GBモデルの可能性が高い)のスコアが登録されていますが、これはPassMark独自のベンチマークテストによるスコアであり、AnTuTu Benchmarkのスコアとは直接比較できません。AnTuTu公式サイトが公開している性能ランキング 48 においても、Snapdragon G3x Gen 1を搭載したデバイスはリストアップされていません(2025年4月時点)。

AnTuTuスコアに関する情報がこのように限られている背景には、Snapdragon G3x Gen 1を搭載したデバイスが実質的にRazer Edgeシリーズに限られており、市場全体で見るとニッチな製品であるという点が挙げられます。ベンチマークスコアは、人気が高く普及しているデバイスほど多くのユーザーによって測定・共有される傾向にあります。加えて、ベースとなっているSnapdragon 888 Plusは2021年の技術であり、AnTuTuのスコアは新しい世代のSoCが登場するごとに向上(インフレ)していく傾向があります。これらの要因から、Snapdragon G3x Gen 1のAnTuTuスコアは、2023年以降に登場した最新のフラッグシップSoC(例えばSnapdragon 8 Gen 2やGen 3、MediaTek Dimensity 9200や9300など)と比較した場合、見劣りする結果になる可能性が高いと考えられます。

4.3. Geekbench スコア分析

GeekbenchはCPUの演算性能を比較する上で信頼性の高いツールであり、Snapdragon G3x Gen 1(Razer Edge Wi-Fi)に関しては、複数のバージョン(Geekbench 4, 5, 6)でのスコアが報告されています。

  • Geekbench 6.4: 比較的新しいバージョンであり、Notebookcheck 10 やGeekbench公式のデータベースサイトであるGeekbench Browser 50 に、Razer Edge Wi-Fi(RAM 6GBモデル)のスコアが複数登録されています。
  • シングルコアスコア: 約1530点 〜 1600点 の範囲 10
  • マルチコアスコア: 約3500点 〜 3760点 の範囲 10
  • Geekbench 5.5: Notebookcheck 10 やRazer Insiderコミュニティのユーザー報告 43 などでスコアが見られます。
  • シングルコアスコア: 約1170点 〜 1180点 の範囲 10
  • マルチコアスコア: 約3520点 〜 3570点 の範囲 10
  • Geekbench 4.4: 旧バージョンですが、Notebookcheck 21 にデータがあります。
  • シングルコアスコア: 5345点 21
  • マルチコアスコア: 14328点 21

これらのGeekbenchスコアは、Snapdragon G3x Gen 1のベースとなっているSnapdragon 888およびSnapdragon 888 Plusを搭載したデバイスで測定されるスコアと、概ね同等のレベルにあることが確認できます 10

この結果は、Snapdragon G3x Gen 1のCPU性能が、登場当時のハイエンドスマートフォンと同等レベルにあることを裏付けています。Snapdragon 888世代のCPU(Cortex-X1 + Cortex-A78 + Cortex-A55)6 は、2021年から2022年にかけてのフラッグシップスマートフォンで広く採用され、当時の多くのネイティブAndroidゲームやアプリケーション、そしてある程度のエミュレーションを快適に動作させるだけの十分な処理能力を持っていました。したがって、Snapdragon G3x Gen 1も同様のCPUパフォーマンスを発揮することが期待できます。

ただし、その後の世代であるSnapdragon 8 Gen 1以降のチップと比較すると、特にマルチコア性能において差が見られます 10。これは、Snapdragon 8 Gen 1以降がより新しいCPUアーキテクチャ(Cortex-X2, Cortex-A710, Cortex-A510など)を採用し、IPC(クロック周波数あたりの命令実行数)の向上や電力効率の改善が図られているため、当然の結果と言えます。

4.4. 3DMark スコア分析

3DMarkはGPUのグラフィック性能、ひいてはゲーミングパフォーマンスを評価する上で重要なベンチマークですが、Snapdragon G3x Gen 1を搭載したRazer Edgeに関するスコア報告には、情報源によって大きなばらつきが見られる点が特筆されます。

  • Wild Life Extreme テスト: 比較的高負荷なグラフィックステストです。
  • 米国の小売店によるレビュー記事 25 では、スコア 5591点、テスト中の平均フレームレート 33fps と報告されています。
  • Razerの公式コミュニティサイトにおけるユーザー報告 43 では、5890点(平均35.5fps)や、パフォーマンスモードをONにした状態で 5602点 といった、同様に高いスコアが確認できます。
  • 一方で、著名なテクノロジーメディアによるレビュー記事 28 では、スコア 1424点 という、他の報告と比較して著しく低い値が報告されています。
  • Sling Shot Extreme (Unlimited Physics) テスト: Notebookcheck 10 では 5062点 というスコアが記録されています。ただし、このテストは主にCPUの物理演算性能を測定するものであり、純粋なGPUグラフィックス性能を示すものではない点に注意が必要です。
  • Geekbench Compute (Vulkan) テスト: GPUを用いた汎用計算能力を測るテストですが、Razer Insiderの報告 43 では 4509点 というスコアと、パフォーマンスモードON後に不可解にも 2380点 へと低下したスコアの両方が見られ、こちらも安定した結果が得られていない可能性があります。

スコアのばらつきに関する考察:

3DMark Wild Life ExtremeにおけるEngadgetの1424点というスコアは、他の複数の情報源(5600〜5900点)と比較して異常に低い値です。この大きな差異が生じた原因としては、テスト実行時のデバイス設定(例えば省電力モードが有効になっていた)、バックグラウンドで動作していた他のプロセス、OSやGPUドライバのバージョン、あるいは単純な測定ミスなどが考えられます。また、レビューされたデバイスのRAM容量の違い(Engadgetがレビューしたのは6GBモデル 28、他の高スコア報告のデバイス仕様は不明瞭だが8GBモデルの可能性も)も影響した可能性は否定できませんが、RAM容量だけでこれほど劇的なスコア差(約4倍)が生じるとは考えにくいです。Razer Insiderの報告 43 では、デバイスのパフォーマンスモード設定(ON/OFF)によってスコアが変動する可能性も示唆されています。

この3DMarkスコアの大きなばらつきは、単一のベンチマーク結果のみを鵜呑みにしてデバイスの性能を判断することの危険性を示しています。特にレビュー記事を参照する際には、測定条件(使用した設定、アプリやOSのバージョンなど)が明記されているかを確認し、複数の情報源からの結果と照らし合わせて、著しくかけ離れた値(外れ値)がないかを検証することが重要です。Snapdragon G3x Gen 1に搭載されているAdreno 660(場合によっては900MHz動作 6)の性能ポテンシャルを考慮すると、Wild Life Extremeテストで5000点台後半というスコアが、デバイスの冷却機能 6 が効果的に働いている場合の、より実態に近い性能を表している可能性が高いと推測されます。ベースとなったSnapdragon 888/888 Plus搭載機の同テストにおけるスコアが一般的に4000点台後半から5000点台であることを踏まえると、クロック向上や冷却強化の恩恵により5000点台後半に達することは十分に考えられます。Engadgetのスコアはミドルレンジ以下のGPU性能に近く、Snapdragon 888 Plusベースのチップとしては不自然であり、測定時の何らかの問題があった可能性が高いと言わざるを得ません。この事例は、ベンチマークスコアの解釈には慎重さが求められ、特に異常な値に対しては批判的な視点を持つべきであることを示唆しています。

Table 3: Razer Edge ベンチマークスコア概要

ベンチマークテストスコア範囲 / 代表値出典例
AnTuTu v9 (総合)1,069,054 点21
Geekbench 6.4 (Single)1530 – 1600 点10
Geekbench 6.4 (Multi)3500 – 3760 点10
Geekbench 5.5 (Single)1170 – 1180 点10
Geekbench 5.5 (Multi)3520 – 3570 点10
3DMark Wild Life Extreme5591 – 5890 点 <br> (注: 28 では1424点という著しく低いスコアも報告されているため、測定条件によるばらつきが大きい点に留意が必要)25
3DMark Sling Shot Extreme (Unlimited Physics)5062 点 (注: CPU物理演算テスト)10

5. 競合プロセッサとの性能比較

5.1. 比較対象の選定

Snapdragon G3x Gen 1(Snapdragon 888 Plusベース)の性能レベルをより明確に把握するため、同世代およびその前後の世代に登場した主要なモバイル向け、あるいはゲーミング用途を意識したSoCと比較を行います。比較対象としては、同じQualcomm Snapdragonシリーズの他のチップ、競合するMediaTek社のDimensityシリーズ、Google独自のTensorチップなどが挙げられます。具体的には、Snapdragon 888/888+ 6、Snapdragon 8 Gen 1/8+ Gen 1 10、Snapdragon 8 Gen 2 29、MediaTek Dimensity 1100/1200 10、Dimensity 8100 18、Dimensity 9000 10、Google Tensor G2/G3 10、そして高性能ミドルレンジとされるSnapdragon 7シリーズ 10 などが参考となります。

5.2. 対 Snapdragon シリーズ

  • vs Snapdragon 888 / 888 Plus: 前述の通り、Snapdragon G3x Gen 1はSnapdragon 888 PlusとCPUコア構成・クロックが基本的に同一です。そのため、ピーク性能を示すベンチマークスコアにおいては大きな差は見られません 10。ただし、G3x Gen 1はGPUクロックが若干高く設定されている可能性 6 や、ハンドヘルドデバイスの冷却機構による恩恵で、実際のゲームプレイにおける持続性能(スロットリング耐性)ではアドバンテージを持つ可能性があります 5
  • vs Snapdragon 8 Gen 1 / 8+ Gen 1: これらはG3x Gen 1の次世代にあたるフラッグシップSoCです。CPUアーキテクチャが新しい世代(Cortex-X2, A710, A510)17 になり、GPUもより強力なAdreno 730 17 へと進化しています。そのため、性能面ではSnapdragon 8 Gen 1世代がG3x Gen 1を明確に上回ります 10。例えば、Geekbench 6のマルチコアスコアでは、Snapdragon 8 Gen 1搭載機の多くが4000点以上、8+ Gen 1搭載機では5000点以上に達するものが多く報告されており 17、G3x Gen 1(約3700点台 29)よりも高い数値を示します。3DMarkなどのGPUベンチマークにおいても、Adreno 730はAdreno 660よりも高性能です。
  • vs Snapdragon 8 Gen 2: さらに新しい世代であり、性能差はより顕著になります。例えば、Snapdragon 8 Gen 2を搭載したAndroidゲーム機「AYN Odin 2」は、Geekbench 6マルチコアテストで5270点を記録したと報告されており、Razer Edge(G3x Gen 1)の3656点を大きく引き離しています 64
  • vs Snapdragon 7+ Gen 2 / 7 Gen 3 / 8s Gen 3: これらは近年登場した高性能なミドルレンジ、あるいはサブフラッグシップ(準ハイエンド)クラスのSoCです。特にSnapdragon 7+ Gen 2は、Geekbench 6のスコアがシングルコア約1400点台、マルチコア約4300点台と報告されており 10、マルチコア性能においてはG3x Gen 1を上回る可能性があります。Snapdragon 8s Gen 3はさらに高性能なチップとして位置づけられています 54

5.3. 対 MediaTek Dimensity シリーズ

  • vs Dimensity 1100 / 1200: Dimensity 1100(6nmプロセス)は、Notebookcheckのデータによると、Geekbench 5のシングルコア・マルチコアスコアともにSnapdragon G3x Gen 1(5nmプロセス)よりも低い結果となっています 20。Dimensity 1200(6nmプロセス)は、Geekbench 5マルチコアスコアでG3x Gen 1と同等か、テストによってはやや上回る場合があるようです 10。GPU性能(Mali-G77)とAdreno 660の比較は、テスト内容によって優劣が変わる可能性があります。AnTuTu v9のスコアでは、Dimensity 1100が約56万点と報告されており 20、G3x Gen 1の推定スコア(約107万点)よりは低いと考えられます 21
  • vs Dimensity 8100: Dimensity 8100(5nmプロセス)は、Geekbench 5マルチコアスコアでG3x Gen 1を上回る結果(約3700〜4000点 vs 約3550点)を示すデータがあります 18。GPUには比較的高性能なMali-G610 MC6を搭載しており、総合的なパフォーマンスではG3x Gen 1と同等か、場面によってはそれ以上の性能を持つ可能性があります。
  • vs Dimensity 9000 / 9000+: これらはMediaTekのフラッグシップ級SoCであり、CPU・GPU性能ともにSnapdragon G3x Gen 1を上回るレベルにあります 10

5.4. ゲーミング性能における相対的位置づけ

Snapdragon G3x Gen 1のゲーミング性能を評価する際には、単純なベンチマークスコアだけでなく、実際のゲームプレイ体験に影響する要素も考慮する必要があります。

  • ネイティブAndroidゲーム: Snapdragon G3x Gen 1は、その発表時期(2021年末)および搭載デバイス(Razer Edgeは2023年発売)におけるハイエンドスマートフォン(Snapdragon 888/888 Plus搭載機)と同等の基本的な処理能力を持っています。これにより、当時の多くのAndroidゲームを快適にプレイすることが可能です。
  • 高リフレッシュレート: Razer Edgeなどが搭載する144Hzの高リフレッシュレートディスプレイ 29 を最大限に活用できるゲームタイトルにおいては、非常に滑らかな映像でプレイすることが期待できます 3
  • 持続性能: スマートフォンと比較して、ハンドヘルドデバイスは一般的に筐体サイズやバッテリー容量に余裕があり、より効果的な冷却機構(Razer Edgeではアクティブ冷却 6)を搭載しやすい利点があります。これにより、高負荷なゲームを長時間プレイした場合でも、熱による性能低下(サーマルスロットリング)を抑制し、安定したパフォーマンスを維持しやすいと考えられます 5
  • 性能の限界: ただし、Snapdragon 8 Gen 1以降やDimensity 8100/9000以降といった、より新しい世代の高性能SoCを搭載したデバイスと比較した場合、特にグラフィックス負荷が極めて高い最新のゲームを高画質設定でプレイする場合や、要求スペックが高いゲーム機のエミュレーション(例: Nintendo Switchなど)を行う際には、性能差が顕著に現れる可能性があります [51, 51]。
  • クラウド/ストリーミング: クラウドゲーミング(Xbox Cloud Gaming, GeForce NOWなど)やリモートプレイ(PS Remote Play, Steam Linkなど)を利用する場合、デバイス側のチップ性能以上に、ネットワーク接続の品質(速度と遅延)が重要になります。Snapdragon G3x Gen 1は、Wi-Fi 6Eや5Gミリ波といった最新の高速・低遅延通信規格に対応しており 3、これらの用途に注力した設計となっています 3

これらの点を踏まえると、Snapdragon G3x Gen 1の性能は、絶対的な基準で見れば最先端ではないものの、「専用ゲーミングハンドヘルド」という特定の文脈の中で評価することが重要です。Qualcommは、単にピーク性能を追求するだけでなく、①冷却による安定した持続性能、②高速かつ低遅延なネットワーク接続、③ゲームに適した高リフレッシュレートディスプレイへの対応、④物理コントローラーとの連携といった、「ゲームプレイ体験全体」の質を高めることを目指した設計思想を持っていることがうかがえます。これは、最新のSoCを搭載するだけでは得られない付加価値を提供しようとする試みであり、G3x Gen 1を評価する上で重要な視点となります。

Table 4: Snapdragon G3x Gen 1 vs. 競合SoC ベンチマーク比較(代表値・目安)

SoCGeekbench 6 (Single)Geekbench 6 (Multi)3DMark Wild Life ExtremeプロセスGPU
Snapdragon G3x Gen 1約 1570 50約 3750 29約 5700 (注1) 255nmAdreno 660
Snapdragon 888+約 1580 (推定)約 3600 (推定)約 5000 (推定)5nmAdreno 660
Snapdragon 8 Gen 1約 1600 54約 4000 61約 6700 614nmAdreno 730
Snapdragon 8+ Gen 1約 1700 54約 5200 17約 7000+ (推定)4nmAdreno 730
Snapdragon 8 Gen 2約 1900 54約 5300 64約 9000+ (推定)4nmAdreno 740
Dimensity 1200約 1100 (GB5) 10約 3500 (GB5) 10約 4300 (推定)6nmMali-G77 MC9
Dimensity 8100約 1200 (GB5) 18約 3800 (GB5) 18約 6000 (推定)5nmMali-G610 MC6

(注1: スコアに大きなばらつきがあるため、高めの値を代表値として記載。出典: 25)

(注2: 推定値は、各チップ搭載デバイスの一般的なスコア傾向やスペックからの推測を含みます。Geekbench 5のスコアは参考値です。)

6. 総合評価と結論

6.1. 性能評価のまとめ

Snapdragon G3x Gen 1は、Qualcommがゲーミングハンドヘルド市場向けに初めて投入した専用SoCであり、実績のあるハイエンドSoC「Snapdragon 888 Plus」をベースに、ゲーミング用途に特化した最適化が施されています。CPU性能は当時のハイエンドスマートフォンに匹敵し、GPU(Adreno 660)も最適化(高クロック化の可能性)により良好なグラフィック性能を提供します。

Geekbench 6のスコア(シングルコア約1500点台後半、マルチコア約3700点台)や、3DMark Wild Life Extremeのスコア(最適条件下で5000点台後半と推定)は、2023年以降に登場した最新世代のフラッグシップSoC(Snapdragon 8 Gen 2/3やDimensity 9200/9300など)には及ばないものの、多くのAndroidネイティブゲームや、ある程度の負荷のエミュレーションを快適に動作させるだけの能力を備えています。

特に重要な点として、Razer Edgeのようなアクティブ冷却機構を備えた専用デバイスに搭載されることを前提としているため、一般的なスマートフォンと比較して、長時間のゲームプレイにおいても熱による性能低下を抑え、安定したパフォーマンスを発揮しやすいという利点があります 5

6.2. 強みと弱み

強み:

  • ゲーミングへの最適化: ピーク性能だけでなく、持続性能(冷却前提)、高リフレッシュレートディスプレイへの対応、低遅延なネットワーク接続(Wi-Fi 6E/5G)、コントローラー連携など、総合的なゲーミング体験を向上させるための設計が施されています 3
  • 高い基本性能: ベースとなったSnapdragon 888 Plus由来の高いCPU・GPU性能を持ち、多くのタスクをこなせます。
  • 高速接続性: Wi-Fi 6Eやミリ波5Gへの対応により、特にクラウドゲーミングやストリーミングプレイにおいて、高品質な体験を実現するための基盤を備えています 3

弱み:

  • 最新チップとの性能差: 2023年以降の最新フラッグシップSoCと比較すると、特にCPUのマルチコア性能やGPUのピーク性能において見劣りします 10
  • 搭載デバイスの限定性: 現状、Snapdragon G3x Gen 1を搭載した主要な市販デバイスはRazer Edgeシリーズに限られており、選択肢が少ない状況です。
  • API対応: 対応するグラフィックスAPIがVulkan 1.1までであり、より新しいAPI(Vulkan 1.3など)を要求する将来のゲームやアプリケーションへの対応には限界があります 6

6.3. 市場における位置づけと将来性

Snapdragon G3x Gen 1は、QualcommにとってAndroidおよびクラウドゲーミングに対応した携帯型ゲーム機という、当時まだ新興であったニッチ市場を開拓するための先兵としての役割を担った製品です。絶対的な最高性能を追求するのではなく、特定のユースケース、すなわち「携帯型デバイスでの快適なゲーム体験」を実現するために、性能、機能、接続性のバランスを考慮して設計されたプラットフォームと言えます。

このチップの投入は、その後のSnapdragon Gシリーズ(G1, G2, G3x Gen 2, G3 Gen 3など)8 へと続く、Qualcommのゲーミングデバイス向けSoC展開の重要な布石となりました。後継チップが登場した現在、G3x Gen 1自体の技術的な先進性は相対的に低下していますが、Razer Edgeのような既存のデバイスにおいては、依然としてその設計思想に基づいた役割を果たし続けています。

6.4. 結論

Snapdragon G3x Gen 1は、単体のベンチマークスコアだけを見ると最新鋭のチップではありません。しかし、ゲーミングハンドヘルド向けプラットフォームとして評価するならば、単なる性能指数以上に、持続的なパフォーマンス、高速ネットワーク接続、高リフレッシュレートディスプレイへの対応、コントローラーとの親和性といった、実際のゲームプレイ体験を構成する要素を総合的に考慮して設計された、意欲的な製品であったと言えます。

Razer EdgeのようなSnapdragon G3x Gen 1搭載デバイスの購入を検討する際には、その性能特性(当時のハイエンド級だが最新ではない)を理解した上で、自身の主な用途(ネイティブAndroidゲーム中心か、クラウド/ストリーミングゲーム中心か)、求める性能レベル、そして予算などを総合的に比較検討することが重要となるでしょう。

引用文献

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  68. Snapdragon G3x Gen 2 Gaming Platform – Qualcomm, 4月 15, 2025にアクセス、 https://www.qualcomm.com/products/catalog/snapdragon-g-series-gaming-platforms/snapdragon-g3x-gen-2-gaming-platform
  69. ハイエンド携帯ゲーム機向け「Snapdragon G3 Gen 3」など–クアルコム最新SoC – CNET Japan, 4月 15, 2025にアクセス、 https://japan.cnet.com/article/35230624/
  70. Qualcommが携帯ゲーム機向け次世代チップ「Snapdragon G」シリーズを発表 – GIGAZINE, 4月 15, 2025にアクセス、 https://gigazine.net/news/20250318-qualcomm-snapdragon-g-series/
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